スキルを試してみた
「レイフ、スクレイプってどんなスキルなの?」
母さんが俺に質問をしてきた。彼女は魔導士の資格を持っていて、引退しているが実力はそれなりだ。だから、スキルに興味を持ったようだ。
「知らないよ。司教様すらわからないのに」
「だったら、使ってみれば?」
俺のスキルに興味津々の母さんは目がキラキラしている。もうこの状態になったら俺の手に負えない。
「しかし、何が起きるかわからないよ」
「大丈夫!!その時は私が何とかするから」
「マリー、ちょっと待てぃ!!何も今ここでせんでもええじゃろ」
それまで無言だった親父が話しかけてきた。オヤジの名前はビリー、元冒険者で剣士の腕を買われて武官として勤めている。
「でも…スキルは確認しておくべきよ」
「万一、何かあったらどうする?」
「万一ってそんなあぶなきスキルだったら、フリーランスなんて聞いたことがない適性じゃなくて、魔導士とか剣士とかになっていたわよ」
「確かにそうだな」
2人は俺をじっと見ていた。
「レイフ…スキルを発動させてみなさい」
ここで反抗したとしても、剣士の父と魔導士の母に勝てるはずもない。
「わかりました」
俺はスキル、スクレイプを発動。すると俺の脳裏に若い女の子と声がしてきた。
「スキル、スクレイプを発動。どれをスクレイプしますか?」
どれをスクレイプするかって言われてもと思って目の前を見ると母さんが赤い枠で囲まれている。
「母さんがスクレイプの対象になっているんだけど」
すると親父が慌てて母さんの方へが通った。
「まさか!!母さんにエッチなことするんじゃねェよな」
「何言ってんのよ。レイフが、そんなことするはずないじやない」
「スクレイプって、レイプすることだったらどうする?」
「そん時はあんたが私を守ってよ」
「お,,,おう」
しかし、この時、親父も赤い枠で囲まれていた。
「親父も対象になっているみたいだ」
すると母さんがうなずいた。
「レイプじやないみたいだから、私で試してみなさい」
「母さん。やるよ」
「なにをスクレイプしますか?」
そこには、肉体、適性、スキルなどの文字が浮かんできた。俺は適性を選んだ。
「適性をスクレイプします」
待つこと数秒
「スクレイプが完了しました。反映しますか?」
目の前にはYes or Noの文字がうかんでいた。Yesを選択するとしばらくして
「反映完了しました。スクレイプを終了します」
次の瞬間に、適性、魔導士を獲得しました。
いきなりそんなこと言われてもと混乱していると、二人が駆け寄ってきた、
「大丈夫?」
「大丈夫だけど、母さんは?」
「何もなかったわ?エッチなこと期待して、損したわ」
「あのなぁ」
親父とケラケラ笑いながら、母さんは何か気付いて、俺をじっとみると
「レイフ、貴方の魔力がかなりあがっているわよ」
「どういうことだ?」
この後、これまで使えなかった魔法がいきなり使えるようになった。更に母さんが俺の魔力量をチェックする。
「レイフの魔力量が私を越えたわ」