旅の始まり
「よっしゃ!!準備はいいぞ♪」
大檜のその一言から壮介の旅は始まった。目指すは大檜の地元、東北は仙台!!
「よっしゃ!!準備はいいぞ♪」
大檜のその一言から壮介の旅は始まった。目指すは大檜の地元、東北は仙台!!
日本は温暖化により、夏は四十度越えする地域もあり、本来なら檜は本州以南で育つが、今は仙台でも育つのだ。
「では、行きましょうか」
壮介は出雲の町外れから一歩、初めて足を伸ばした。緊張の余り、不安が襲う。「大檜さんは九十九神だから、飲み食いしないで平気だけど、俺は食料や飲料が必要だ。金もそんなに無い。仙台まで何キロあるんだ?途中野宿とかするんだろうか?やだな……」
「どうした神!!」
「あ、いや、出雲から出るの初めてなので……。ちょっと……」
そこは神である大檜から一喝。
「なぁに、大して変わらんさ!!」
(そうだ!俺には九十九神が付いているじゃん!!)
壮介は歩を進めた。
目指すのは仙台だが、今は文明の利器、新幹線があるので、まずはバス停に行き、駅へと向かう。そこから乗り継ぎ仙台へ向かうのだが……。
「よし、まずバスだな!!」
「バス(風呂?)?」
壮介はバス自体知らなかった。
「ったく……。いいか?バスってのはアレだ。えと、大きなクルマだ!」
「あ、そうなんですか!?」
「じゃ、金くれ」
「え?」
「え?」
二人とも給料は貰っていたが、壮介は生活費に、大檜はパチンコ・競馬・競艇に注ぎ込んで、手持ちは合計三百八円。
「こいつは困ったな」
「あの、もう一月働いてからではダメなんですか?」
壮介は聞いた。しかし、二人とも退職した後だ。更に大檜は【神有月の今、出雲から出たがっている】のだ。
そこで、大檜の出番だ。
「しゃあない、アレやるか」
大檜の両手が鈍く光り、その手を地面にくっつけると、なんと檜が出てきた。
「これを売ろうぜ」
壮介は感動した。九十九神の平八郎はこれと言った技がなかったが、今、魔法のようなものを見ている。
「よっしゃ、これ売って金にしようぜ!!」
「……。」
「どおした?」
「す、すごいです!!すごい!!すごい!!」
「お?そうか?でも、オメェの師も九十九神だろ?こんくらい大した事ないだろ?」
「おやっさんは何も力を使いませんでした。ただ、不眠不休で仕事するしか脳がないとか言って……」
「そりゃ嘘だな。オメェが寝てる間に何かしら力を使ったに違いない」
壮介は目から鱗だった。確かに、何の力も無いわけがなかった。ちょっと後ろ髪引かれながら、先に進む為、檜の路上販売を始めた。
場所は建設ラッシュの出雲近く。実は出雲だけに全ての神が集まる事はできない。
天照が降臨する際、出雲に居れば良かったので、金がなかったり、力が弱かったり、新興が浅い神々は出雲付近で泊まる場所を探す。
その為、出雲付近は建設ラッシュなのだ。
その為、出雲付近は建設ラッシュなのだ。




