神有月
ここ日本には大きくわけて二つの神がある。八百万の神と九十九神。
そして、十月には、出雲に日本中から神々が集まる。
主人公、神壮介はそこで産まれ育った。
ここ、出雲では神無月に日本中から神が集まるとされている。
そんな出雲にある少年が一人住んでいた。
「神、そろそろ休め」
「はい、親方」
神壮介は、宮大工の見習いだ。本当なら小学生なのだが、両親は病気で他界。壮介は生きていく為に、働いている。保護施設などはなくは無いが、大戦の復興で国から支援がないので、余程の金持ちでない限り入る事はできない。
つまり、金持ちには保護施設など不用で、保護が必要な貧民には金が払えない。保護施設はまったく機能していなかった。
そして、壮介の宮大工の親方こそ金槌の九十九神、平八郎だった。
平八郎はとある宮大工の職人が何代にも渡って金槌を大切に使い続けた結果九十九神として誕生した。
二人は今、城を建てていた。これは、日本の総理大臣が、江戸時代ヲタクで、日本江戸回帰政策を唱えた為である。
江戸時代は日本史上最長の平和な時代だった。勿論、悪はいた。汚職・人身売買・殺人等。
それでも他国に迷惑は掛けなかった。と、史実にはある。確認のしようがないが。
さて、壮介の話に戻ろう。出雲では、今、神有月な為、日本中から神々がやってくる。どんな小さな神でもだ。例えば、君の消しゴムの九十九神なんかでも。
逆に有名な天照大御神も天界からやって来る。
その為、神々をおもてなす宿泊場が必要なわけだが、天照大御神とか格が神話に出て来るような神なら神殿がある。
しかし、八百万の神々だけでも凄い数なので、ビルの替わりに日本らしく城にしたのだ。
壮介と平八郎の他にも、鉋の神グループ等、多数で城を建設している。
「よし!!完成だ!!」
二人で(九割以上平八郎がやった)造った城は二月でできた。
見た目は、今は無き江戸城を基調に十二階建てである。お堀はない。必要ないし、敷地が減るからだ。だから、逆にお堀を造ったグループもあるみたいだ。
すると、突然平八郎が切り出した。
「神、神有月には八百万の神々、九十九神が来るのは知っているな?」
「はい、親方」
「実はだなぁ、世の中には邪神と言われる悪もいる。そいつらを倒すのも出雲に住む俺達、神々の役目だ。そこでだ、お前は今年で十二歳になる。俺の教える事はもう無い。これ以上先を目指すなら、出雲に現れる邪神と戦い力をつけろ……。と、言っても所謂バトルをするわけじゃねぇし、崇拝されている邪神相手に神が戦いを挑むなんて無茶だ。俺が言いたいのは、まず、俺のような九十九神の邪神を見つけ、道を正しい方へ導くというこった。ここまでわかったか?」
「はいっ!!」
「よし、ではまず俺達城を建てるのに必要なのはなんだ?」
「……材料?いや、土地?」
「違うな。人(または神)だ。そこで、お前に邪神一人で城を建てている奴のとこに言ってもらう。そして、手伝ってやれ。その内改心するはずだ。お前にの明るい性格を見込んで頼むわ」
「いいですけど……。師匠は一人でやっていけますか?」
「お前なぁ〜」
先程述べた通り、この十二階建ての城は九割以上平八郎だけで建てたのだ。
「じゃ、初めてのおつかいだ。俺に神に替わる弟子を見付けて来い。それならお前も満足なんだろ?」
「わかりましたっ!!」
壮介の一人だちへの旅が、今、始まった。
初めてのおつかい。は、平八郎からの最後のおつかいになった。
そして、旅立ちが近づく!!




