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あの人からのお手紙は?


アンったらブラコンなのね・・・(笑)





早歩きで廊下を歩く



本当はドレスの

裾を掴んで廊下を爆走したいけどそれは我慢するわ


レディーたるもの優雅に歩くのは基本中の基本・・・なんて今は言ってらんない!!


だって、ウィリアムお兄様から手紙が来てるんだもの!!



部屋に入ると机の上に置いてある手紙の封をわくわくしながら開け中の手紙を読む



「お兄様からの手紙はひさしぶりだわ」









""親愛なるアンへ――――


元気にしてるか?俺は元気にやってる。騎士団へ入団してもうすぐ8年になるが、今は王宮の護衛を任されてるんだ。

だが、もうそろそろ家に帰ろうと思う。クウォード男爵家の跡継ぎは俺しかいないし、父上と母上に心配をかけたくないしな。

そこでだ、アンに俺の騎士の姿を見てもらいたいんだ。

騎士見習いの時はよく練習場に遊びに来ていたが、俺が騎士になってからは一度もないだろう?

アンが来ることを楽しみにしてるよ


―――――ウィリアムより""





アンはその場でくるりと一回転すると大声でメイドを呼びつける



「リリア〜!聞いてちょうだい、お兄様がもうすぐ帰ってくるわ!しかも、会いにきてほしいですって!今すぐドレスを用意してちょうだい」


「い、今すぐですか!?」


「もちろんよ!この前新調した桃色のドレスがあったでしょ?あれを着せて頂戴」


「お嬢様、あれは夜会やパーティー用のドレスです。あのドレスを着ていったらウィリアム様も驚かれるのではないでしょうか?」



たしかに、思い出してみればフリルやレースがふんだんについていた気がする・・・・



「この前新調した水色のドレスはいかがですか?桃色のドレスよりはシンプルですが、お嬢様には大変似合っておりました」



少し開いたらデコルテと、薄いシフォンが動くたびに揺れてアンの瞳の色と美貌をより引き立てる



「・・・そうね、それにして頂戴!今からお兄様のいる王宮にいくわよ!!」



「えぇぇぇ!?」











◆◇◆◇◆◇






てちてちと大好きなお兄様に駆け寄る小さな妹




「おにぃさま〜!そのにもつどおしたの?」


「これか、俺は今日から王宮の騎士見習いになるんだ」


「きしみならい?」


「あぁ、これから毎日は会えなくなるがたまには遊び戻ってくる」


「あ、あえなくなるの・・・?」



ウィリアムは目に涙を浮かべて見詰めるアンの頭を優しくなでてやる


「泣かないでくれ、アン。出ていきづらいだろ?」


「おにぃさまが居なくなるなんていやだよ〜!」


「毎日手紙も書く。アンも俺に会いに来てくれよ」



泣きじゃくるアンのほっぺに軽くキスを優しく頭を撫でてくれるウィリアムをアンは大好きだ



もちろん、今も・・・・






◇◆◇◆◇◆◇◆






アンは机に膝をついており、むすっとご機嫌ななめだ



「お嬢様、機嫌を直してください。今は夕刻ですから王宮に行くのは無理ですわ、また明日にしましょう」


「・・・・・・・」


「今から行くのは暗くて危険ですもの、ウィリアム様も心配なさりますよ」


「・・・明日朝一に出発するわよ!!」



子供みたいに不機嫌になるアンにリリアは苦笑いしながらなんとか機嫌を直そうとアンお気に入りのブレンドティを差し出す



アンは小さい頃からウィリアムが大好きだ


見習いから騎士になってからは流石に仕事の邪魔になると想い控えていたが、前までは毎日王宮に会いに行っていた程に




「・・・でも明日もレオナルド王子がお越しになるのでは?」



・・・・・・・。

それはあれよ、しょうがない!だって私だって毎日暇じゃないし、予定だってあるし・・・ね!



「まぁどうにかなるでしょ」


「王子の訪問を無視してなんとか・・・ですか」






・・・・・なんとか・・・。










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