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地獄の無限ループ

作者: なー
掲載日:2026/01/25

 カフェで店員とお話しをする。その店員とは俺の親友。

 親友と過ごすのが楽しくて、楽しくて、時間もあっという間に過ぎてしまう。


「あともう少しでバイト終わるんだろ?待っとくよ」

「いいって、大丈夫だよ〜」

「そう?」


 どうせまた明日学校でも会うんだし、いっか。

家に帰るまでの三分なんて。


 俺はカフェの扉を開ける。

 外では大粒の雨が降っていて、俺は傘を持っていない。

「なー傘貸し…」

 親友に傘を借りようと振り向くと、そこには彼の姿どころか、先ほど出てきたはずのカフェもなかった。


 代わりに出てきたお婆さんを見て思い出す。彼女は都市伝説。俺は親友___死者との時間を作ってもらっていただけだったのだと。

 満足しましたか?お婆さんが気味の悪い笑みを浮かべる。



 親友のいない世界で生きる意味なんてあるのか。

 その考えを読むかのように、お婆さんがまた俺を唆す。

「対価と引き換えに、また親友に会わせてあげますよ」


 またとない良い提案だった。少なくとも俺にとっては。

 そういえば、さっき親友と会った時に失った対価は何だったのだろうか。

 生きる意味?希望? もう何も感じなくなっていた。

 


 この頃には既に、取り返しのつかないものになっていたのかもしれない。



 ……というか俺は何回、この提案を受けているんだ?

 何も思い出せない

 失った対価というのは、記憶なのかもしれない。


 



 俺はいつの間にか、カフェの店員と会話をしていた。この店員は俺の親友だ。

 なぜ俺がこのカフェにいるのか、思い出すことができなかった。

 でもそんなことはどうだっていい。俺は今、こんなにも幸せなのだから。

 俺は思わず笑顔になる。

 それは都市伝説のお婆さんと瓜二つで、気味の悪い笑みだった。

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