表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/18

森の探検隊

休憩所を離れた一行は、山の奥へ入り昆虫採集のできるスポットへ向かった。


「昨日の夜だが、樹木の近くにバナナとか仕掛けておいたぞ。餌の匂いに誘われて、今日はたくさん捕まえられるといいな」

「目指すはオオクワガタの大歯ですね」

矢島先生と下沢の会話に古橋が割って入る。

「大歯ってなんですか?」

「オオクワガタには大歯、中歯、小歯の三種類があってだな、大歯型はだいたい60ミリは超えるから、かなりデカい個体なんだよ。しかもなかなか捕まえられなくて、レアな昆虫でもある」

「ふ~ん」

「まあ、カブトムシやミヤマクワガタとかも去年は捕れたから、オオクワガタに拘る必要はないぞ。それに、まだ午後3時くらいだし、適当にその辺りの昆虫でも観察していなさい」

「カブトムシとかクワガタとかは、夜に動き回るからね」

「えっ、夜なの?」

「午後7時から深夜帯がゴールデンタイムと呼ばれている。後で昼寝の時間を入れるけど、あまり遊び回って体力を消耗するなよ。それから近くに川があるが、絶対に子供だけで行くんじゃないぞ!」

「は~い」

新庄と古橋は同時に返事をした。


ミーン、ミーン、ミンミンミン、ミーン。


――遠くでセミの鳴く声が聞こえる中、一行は歩き続けて矢島先生が仕掛けた罠の場所へ辿り着くと、まず周囲の状況をじっくり観察してみた。

「……さすがにまだ見つからないな」

「もう少し暗くならないと、寄って来ないかもしれないです」

「ちゃんとライトも用意しておいた。この辺りに設置しておこう」

矢島先生はリュックからライトを取り出し、樹木の周りにセットし始める。

「なんかプロっぽいね矢島先生」

「ライトを置いておくと寄って来るんだよ。先生はそういうの知ってるからね」

「へえ~」

「そういやしもっち、ほっちゃんは今日来なかったの? あいつも好きそうじゃん、こういうの」

「それがね~、トモ君は昆虫が苦手なんだ。毎年誘っても絶対に来ないから、今日はしんちゃんとハッシー(古橋のこと)を呼んだの」

「昆虫が苦手なんだ……」

「なんかカブトムシが巨大なゴキブリに見えるらしい」

「ギャハハハ! 戸波さんと一緒だ」

「お、俺はゴキブリが苦手だけど、カブトムシが巨大なゴキブリなんて思ったことないからな!」

古橋が必死に言い訳をしていると、矢島先生が作業を終えてこちらへ歩いて来た。

「よし、後は夜が来るのを待つのみだ。ちょっと涼みに川まで行こうか?」

「行こう行こう!」


そして一行は森を抜け、数分ほど歩いて川まで向かうと、砂利が敷かれた開けた場所に出た。

「あったあった、川だ川だ!」

「おっ、水がつめてぇ~!」

「あそこに魚も泳いでるぞ。しまった~、釣りの道具を持ってくれば良かった」

「ふふふ、そう言うと思って、ちゃんと釣りの道具を持って来たんだ」

矢島先生はリュックから携帯型の釣り道具を取り出す。

「先生さっすが~!」

「私はあそこの木陰にブルーシートを敷いて休んでるから、しばらく皆で遊んでいなさい。ただし、川を泳ぐのは禁止だからな!」

「は~い!」


子供たちは釣りの道具を持って川へ駆け寄り、下手ながらもそれぞれ釣りを楽しんだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ