141話~よくもやってくれましたわねッ!~
ご覧いただき、ありがとうございます。
本日も、他者視点です。
さて、今日は何方からの見え方なのでしょうか…?
8月22日。サマーパーティーまで、残り1週間を切った今日。
午前中の講義を終えた私は、執事の入れた紅茶を頂きながら、壁に掛かった大時計を見上げた。
時刻は10時を少し回った所。
何時もであれば、今日もこれから経営学や倫理学、馬術や剣術等の講義を入れるべき時間である。
特に先週は、ロンドンの社交界に赴いていた為、スケジュールが詰まっている。
そうであっても、今日のこの日は特別に、休憩時間をズラしてもらった。
それらの講義よりも、大事な用事があるから。
「テレビを付けて下さいます?」
私が指示すると、部屋の入口で控えていた小柄な男性が、綺麗な動作で私の側まで歩み寄り、部屋の大型テレビの電源を入れて、流れる様な動作でリモコンを私の前に差し出す。
私は無言でそれを受け取ると、迷わずにチャンネルのボタンを押す。
画面の向こう側には、スーツをピッチリに着こなしたスレンダーな実況者と、スーツを着崩した胸の大きな解説者が並んで座っていた。
彼女達の会話が、テレビから流れてくる。
『それにしても、見事に桜坂は巻き返しましたね。前半開始時は岩戸中の見事な連携に翻弄されていましたが、途中から動きが良くなり、前半終了間際にはファーストタッチまで決めました。これはやはり、桜坂96番、黒騎士の影響が大きいのでしょうか?解説の大橋さん』
『そうですね。それも大きいかと思います。なにせ、一瞬で3人もベイルアウトさせたんだから、そりゃあ岩戸側からしたら堪らんでしょ。陣形を崩されたというのもあるでしょうけど、何より、岩戸選手達の精神を大きく揺さぶったと思いますね。セオリーでは、前衛を切り崩したら円柱を狙うんですが、黒騎士はそれをせずにベイルアウトを重ねた。それによって、流れは完全に桜坂側へ傾いた。それを、桜坂側は狙っていたんでしょうね』
『なるほど』
画面が一向に試合風景を映さないのは、どうやらハーフタイムに入っているからの様だ。
少し見るタイミングが遅れてしまった事に後悔しながらも、自校の部活が優位に立っているらしい事に心を持ち直した私は、紅茶を近くのテーブルに置いて、その豪華な椅子に背中を預けた。
我が校、桜坂聖城学園は、異能力においても優秀ではあったが、それはどちらかと言うと個人技において、つまりはシングル部の、それもAランクにおいて優秀であった。
なので、普段の学生生活や社交界では、ファランクス部という大人数の異能力部にはあまりスポットライトが当たることは無く、全国大会にまで出場する実力があるとは知らなかった。
父から聞かされた時は、まさかと思った私だったが、こうしてテレビの先でも名前が上がるのを目の当たりにした今、信じるしかないだろう。
寧ろ、同じ学校の生徒というだけで誇らしくなってしまう。
「流石は、頼人様のお義兄さまが選ばれた部活ですわ」
私は、つい嬉しくて、そう呟く。
まだハーフタイムが終わらないみたいで、解説する女性が少し身を乗り出す。
その凶暴な塊が机の上に乗ったのを見て、司会者の女性が眉間にシワを寄せたのは、仕方ない事だと思う。
『ですが、桜坂が息を吹き返したのは、桜坂の指揮官の奮闘によるものも大きいと、私は見ています』
『と、言いますと?』
『桜坂39番の選手が、途中からいい指示を出していました。岩戸が繰り出す様々な陣形に対して、その陣形の弱点を突くように桜坂選手達を動かし、岩戸前線を動揺させていました。そして、岩戸前線が後退を始めた所で、黒騎士に刈り取る様に仕向け、岩戸前線が空けた穴に工兵を侵入させて、ファーストタッチを奪いました。奪う際も、前線で敵エースに圧をかけて目を逸らさせ、タッチし易いように誘導していましたね。39番も1年生との事ですが、桜坂の将来は安泰ですね』
なんと、私と同じ1年生が頑張っているらしい。
1年生と言えば、部活では漸く部員と認められた程度で、試合など出させてはくれないはず。
少なくとも、私の所属するシングル部ではそうで、準備や片付けばかりをさせられている風景ばかり目立っている。
まぁ、私がやらされる事は、先ず無いのだけれども。
兎に角、1年生の内から活躍出来るなんて羨ましい。いっそ、私もファランクス部に入ろうかしら?
でも、まだ頼人様の部活、フィギュアスケート部に入れる希望もあるから…。
『さぁ、後半戦が始まりました』
私が思案している内に、どうやら後半戦が始まったみたいだ。
白銀の騎士団と、白袴を着た選手達がズラリとフィールドに並ぶ様は、他の異能力戦にはない感動を覚える。
『桜坂領域は68%、岩戸は32%でスタート。領域で見れば、圧倒的有利な桜坂ですが、このまま優勢を維持出来るのか?はたまた岩戸が挽回出来るのか!?』
『桜坂は、あと7%領域を広げるだけで即コールド、2%稼ぐだけでも15分でコールド勝利となりますからね。今日の午後に控える準決勝の事を考えると、早めに勝ちたいでしょう』
『注目の後半戦です!』
随分と桜城に肩入れしている風に聞こえるが、弱い立場を応援したくなるのは仕方がない。
聞けばファランクスは西日本が強く、関東が準決勝まで進出したのはもう20年以上昔のことなのだとか。
という事は、今年の桜城ファランクス部が全国へ進めたのも、今代の選手もしくは監督が優秀だったからなのか?
もしそうなら、先程お話に出た96番や39番は間違いなくその立役者でしょう。
私は、早速39番の姿を目で探す。
1年生で活躍しているなら、例えCランクで庶民であろうと、仲良くしておくに限る。夏休み明け直ぐに声を掛けられる様に、名前を覚えておかないといけない。
財閥の家に生まれたからには、こうして人と人の繋がりを大事にするのが何よりも大事だ。仮令、中学生と言っても、派閥争いは既に始まっているのだから。
画面を食い入る様に見ていると、39番が映った。
ヘルメットで分かり辛いが、紺色の髪をしている。
アクアキネシスかな?と当たりを付けると、他の選手に向かって水を操り、何か指示している姿が見えた。
自ら攻撃に参加しないのを見ると、完全に指揮官タイプなのが分かる。
私と相性は良い。是非とも取り巻きに加えたい。
「名前は…鶴海翠…つるみさん、ね」
私の覚えがないのを見ると、やはり庶民の出らしい。
これは狙い目だ。きっと何処の派閥にも入っていない。入っていても簡単に引抜ける。
そんな事を画策していると、戦況が動いた。
相手の白袴選手達が一斉に動き出し、まるで流れるプールみたいだなと思っていたら、桜城の選手達が乱れだして、互いにぶつかってしまっていた。
目でも回したのだろうか?
私が小首を傾げていると、
相手の1人が、桜城前線に斬りかかって来た。
その人の背番号は、1番。
斬りかかられたのは、桜城の96番。
噂の黒騎士選手だ。
その途端、実況の興奮した声が飛んで来た。
『両校の前線が入り乱れる中、飛び出したのは岩戸中1番、藤浪選手だ!桜坂の黒騎士に斬りかかる!が、耐える、耐える黒騎士!Aランクの攻撃を、見事に受け流す!』
『流石は黒騎士選手ですね。実に見事な盾捌きです』
幾人もの選手がいる中で、実況と解説は挙って2人の選手をフォーカスする。
Aランクらしい相手の1番が、96番の黒騎士に斬りかかるも、全ての太刀が盾でいなされる。
紙一重で防いでいる様に見える"同じランク"同士のそれの、何処が凄いのか分からなかった私。
でも、画面に映ったテロップを見た瞬間、驚いて声を出してしまった。
〈桜坂 96番、Cランク〉
「Cランク!?」
Aランクの攻撃を、Cランクが防いでいる!?
テロップの表示ミス?でも…。
そして、その続きを見た私は、
〈Cランク、黒騎士選手。男性〉
「男性…Cランク…1年生…っ!」
その事実に思い至り、驚いて立ち上がってしまった。
「お、お義兄様!?!」
「お嬢様!」
立ち上がった瞬間、肘が机に当たってしまって、ティーカップが倒れて絨毯に紅茶がぶち撒かれた。
驚いた執事が、急いで私の無事を確認してきたが、私はそんな事を気にしている余裕が無かった。
間違いない。異能力部に入った1年生の男性は、お義兄さま以外居ない。
なんと言う事だ。頼人様のお義兄様が、Aランクに襲われている。
CランクがAランクとなんて、一瞬で殺されてしまう。
そう、思っていた。
でも、一向にお義兄様のシールドは切り崩される事無く、相手のAランクの攻撃を尽く防いでいた。
その彼の様子に、あの時の、私とお義兄様が対面した時を思い出す。
私の拳を受け止めた、お義兄様のあの拳の事を。
「やはり、あれはマグレなどではありませんでしたのね…」
あの時も、お義兄さまは只者では無いと思っていた。
でもそれは、頼人様という類稀なる方の兄君であるから当然だと思っていた。
一瞬でも、私の拳を受け止めるだけの素質はあるのだと。
でも、今目の前で行われているのは、あの時とは違う真剣勝負だ。
相手はAランクの上級生。とてもじゃないが、同年代のCランクじゃ歯が立たない。立たない筈だった。
それでも、今目の前で起きている事は、その常識を覆すに十分なものだった。
私は、余りの事に頭を押さえる。
自分の頭が、変になりそうであったから。
その時、
『あっ!』
実況者の、短い悲鳴が上がる。
私は急いで顔を上げて、何が起きたかとテレビを見る。
そこには、赤い何かに染まったお義兄様がいた。
お義兄様の体の一部にモザイクが掛かって見難い。
でも、何があったかは実況者が教えてくれた。
『負傷!黒騎士負傷!腕をやられました!これは痛い!ベイルアウトか!?』
『当たり前です!寧ろ、なんでこんな状況になる前にベイルアウトさせないんですか!ちょっとおかしいですよ運営!ただでさえ、黒騎士君は男の子なんですから!?それを、なんで…』
取り乱す解説者。
それと同じくらい、私の心臓も異様に跳ねていた。
腕をやられた。
そう聞いて、漸く私の頭の中でも理解できた。
それと同時に、体から血の気が引くのを感じる。
「腕?うそ…腕って、お義兄様の、腕が!」
フィールドに落ちているのだろう、モザイクだらけの白い塊は、間違いなく彼のもの。
それを見た瞬間、引いた血の気が、一気に押し寄せた。
「よくも、よくもやってくれましたわねッ!頼人様の大切なお義兄様に、よくも!!」
相手の名前は何だ。藤何とかと言った筈。
許すものか。九条家の総力を持って押し潰してやる!AランクがCランクを、それもか弱い男子になんて酷いことをしたのか。許される訳が無い。許す筈がない。
「杉田!今すぐお母様に取次を!先ずは大会運営に抗議の電話を…」
しかし、私の指示はテレビからの歓声に遮られた。
『し、信じられない!黒騎士が、動いている!テレポーターを全て躱し、猛然と藤浪選手に襲いかかった!!』
『片腕を叩き斬られたんですよ!?いやいや、有り得ない。何なんですか彼は!普通こんなに動けませんよ。そもそも立っていられる筈すらない。ショック死しても可笑しくない大惨事なんですから!』
『しかし、現に黒騎士は動いている!Aランク相手に、堂々と正面からのタイマンだぁ!』
『渡り合っていますね。信じられません。片腕を失っているんですよ、彼は。血があんなに吹き出して、失血多量で死んでしまう』
『テレポーターはどうしたのでしょう?』
『対象がこうも攻めていますからね、試合続行と判断しているんでしょう。でも、いよいよ危険と判断されたら、即退場でしょうね』
『つまり、まだ未来予知では戦えると?』
『そう言う判断なのでしょうね。だから運営は、黒騎士選手の負傷を見逃したのでしょう。片腕を失っても、戦える未来を予測したという事です。到底信じられませんが』
信じられないのは、私も同じだった。
血を撒き散らしながらも、懸命に戦うその姿に、私は空いた口を塞ぐことも忘れ、ただただ画面に釘付けとなってしまった。
そんな私を置いて、試合は激動の時間を突き進む。
『両者1歩も引かない!』
『今度は黒騎士も攻撃に出ますね。威力はどうであれ、素早い動きです』
『おっと、急に黒騎士が引いたぞ?』
『体力の限界…いや、そんな感じでは…』
『追撃した藤浪選手が立ち止まる!負傷しているぞ!?』
『黒騎士は何かトラップを仕掛けていましたね』
『桜坂の前線が前に出る!』
『岩戸のエースが黒騎士に抑えられている今、桜坂の1番が無双状態ですね。岩戸の連携も、目に見えて鈍っている』
『それにしては桜坂、焦っている様にも見えます』
『黒騎士が何時ベイルアウトになるか分かりません。もしくは、早く試合を決めて黒騎士を救うつもりかも知れません』
『おおっと!藤浪選手に強烈な一撃!』
『左のボディブローですね。なんと、斬られた左腕を使いましたよ、黒騎士は』
『黒騎士はCランクのクリエイトシールドと聞いていますが、この様な事が可能なのでしょうか?』
『腕に盾を纏わせた?良く分かりませんが、何かを媒介にすることで、異能力の威力が上がる事はあります。ですが、普通は出来ませんよ、技術的にも、精神的にもね。自分の斬られた腕を使うなんて…大人は勿論、ましてや彼は中学生の、男の子だ』
『その黒騎士ですが、今度は盾を一挙に集め始め、それを回転させ始めましたよ?』
『回転させて威力を集中させようとしているのでしょう』
『対する藤浪選手は刀を構え…おや?降ろした。おっ!水柱だ!大量の水柱が暴走している!』
『いえ、ちゃんと制御していますよ。あれだけの水量を一挙に操るとは、流石はAランク。藤浪選手は元々、中遠距離を得意とする選手みたいですね』
『ではここからが、藤浪選手の本領発揮と言う事でしょうか?』
『そうでしょうね。一方、黒騎士は流石に限界でしょう。失血多量でフラついています。ここまでか。いや、ここまで良く粘ったと言うべきで…』
『黒騎士の盾が、水柱の1本を貫いた!もう1本、もう1本も貫通ぅう!次々と繰り出される藤浪選手の猛攻を、いとも簡単に粉砕する!その勢いのまま、藤浪選手に接近!対する藤浪選手水柱を集中させ、1本の強力な水柱で黒騎士を押し返した!』
『これは凄い。あまりの威力にスパークが見えますよ。まさにAランク同士のぶつかり合い。黒騎士はCランクですが、これはまさにAランクの』
『黒騎士の回転する盾が前に出る!削っている!水の濁流を掻き分けている!』
『いやぁ、これはひょっとすると、ひょっとしますよ。CランクがAランクを倒したとなったら前代未』
『一撃ぃいい!黒騎士の攻撃に、水柱が消し飛んだぁ!ベイルアウト!藤浪選手ベイルアウト!そして、今!コールド!桜坂コールド勝利!』
『いやぁあ、歴史的瞬間ですねぇ。CランクがAランクを倒すなんて、今までに無い事ですよ』
『歴史上初めてと言うことでしょうか?』
『いえ、ありはします。Aランクの高校生とCランクのプロ選手では、プロが勝つ事もあります。ですが、今回は中学生同士。それも、藤浪選手は3年生で黒騎士は1年生です。歳もランクも目上の相手に、公式戦で完璧なGKは恐らく初かと』
『歴史的瞬間。なるほどそういう事ですね。その黒騎士に、桜坂の選手が一斉に駆け寄る。死闘を制した仲間を称える為か!』
『早く医務室に行けと言っているのでしょう。サポーターも現れました。いやはや、私の現役時代でも、こんなハラハラした試合は初めてですよ。黒騎士には、早く腕を治してもらい…』
『あっ』
『えっ』
実況と解説が、同時に言葉を失う。
それは、私も同じだった。
画面には、お義兄様と鶴海さんがアップで映る。
鶴海さんの手を取り、跪く黒騎士。
その様子はまるで、小さな頃に読んだ絵本の1ページ。
邪悪な龍を打ち倒し、囚われの姫を救い出した騎士のワンシーン。
〈姫、お助けに参りました〉
〈ああ、騎士様〉
そんな、女の子なら誰でも憧れ、恋焦がれた瞬間が、今、目の前で起きている。
強い男子に護られる可憐な姫。昔なら有り得た、今は有り得ないこの現実で、夢見た絵面が繰り広げられる。
だから、
『『『キャァアアアア!!!!』』』
画面の向こうから、黄色い歓声が爆発した。
熱狂した乙女たちの熱波が、ここまで来るようで、私の顔まで照らされる。
画面の向こうでは会場の様子が映し出される。
立ち上がり、顔や口に手を当てて興奮を抑えようとする観客。
抑えることを端から放棄し、黒騎士様、黒騎士様と狂ったように叫ぶ者。
そんな観客の熱気に当てられながら、喜びと若干の恥ずかしさで戸惑う桜城の選手達。
次の瞬間には、お義兄さまの姿が消え去り、高熱にうかされた観客たちも、次第に現実へと戻ってくる。
『…え〜、素晴らしい試合でしたね、解説の大橋さん』
映像が実況に戻り、一呼吸おいて試合の振り返りを始める彼女。
『そ、そうですね。色々と驚く場面が多かったですが、久しぶりに関東が準決勝進出という嬉しい結果となり、私も嬉しいですよ』
冷静になって振り返る解説の彼女は、しかし、顔は若干赤みを残している。
それは本当に、試合の結果が嬉しいからなのか、それとも、先ほどの刺激的な場面を目撃したからなのかは分からない。
『では、次の試合が始まる前に、第2試合、桜坂聖城学園と伊勢岩戸中の試合をハイライトで振り返ってーー』
テレビの画面が暗転し、金髪を巻いた少女を映す。
突き出したテレビのリモコンを持つ私の手が、若干震えていた。
こうしてはいられない。
私は、電源を落としたテレビに背を向けて、従者に厳しい目を向ける。
「杉田、直ぐにお父様にお話を」
「ただいま調整を…えっ?お母様ではなく、お父様に、でございますか?」
先程と違う指示に、戸惑う若い男の子。
私は、1つ大きく頷く。
「大会運営への抗議は中止よ。代わりに、巻島家と連絡を取って頂戴」
私は、もう一度テレビを振り返る。
何も映っていないそこに、まだあの試合の様子が浮かんでくる様だった。
「波が来るわよ。巻島家を、巻島蔵人を中心とした、大きな波が」
その波に乗れるかどうかは、これからの動き次第。
名門の九条家が、他の家に遅れを取る訳には行かない。
九条薫子さんから見たお話でした。
「貴族共も動くか」
九条家の情報網でも、ファランクスは圏外だったのでしょうね。
九条さんは、頼人君繋がりで観ていたのでしょうし。
「だが、徐々に広がっていくだろうな」
貴族相手ですか…。
主人公は嫌がりそうです。