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ニホンゴワカリマセン


全体の登場人物は、下のアドレスへ飛んでいただけると、助かります。


https://ncode.syosetu.com/n7465gz/1/


分からない人物がいたら、恐れ入りますが、飛んだ先で、サイト内検索をして拾って頂ければ、出てきます。


まだ載ってない人物もいるので、順次増やしていきます。


よろしくお願いします。(* .ˬ.))





《登場人物》


 林堂 凜

 主人公。 小6、男。

 幼なじみを護るため、父から、戦闘訓練を受けて育った。

 任天堂Switch 大乱闘スマッシュブラザーズが学校一うまい。


 ジャスミン・マーカス


アメリカ人。小5。女。


スマブラ団体戦・大阪大会、決勝の相手チームだった。

紆余曲折を経て、主人公が大好きになる。 



氷室 メグ


小5、女。女優志望。主人公と、市街戦をくぐり抜けた。主人公が好き。


ローズ・マーカス


ジャスミンの母。CIA職員。破天荒で、ちゃらんぽらんだが、娘を愛している。






 僕が、バスタオルで頭を拭きながら浴室から出てくると、山田さんは誰かと電話してる真っ最中だった。

 

 「お先でーす…… あ、電話中ッスか」


 台所の椅子に腰掛け、長い足を組み、ハンズフリーにしたスマホに吐き捨ててる、謎のコンシェルジュ。

 声が遠くて、相手が誰かはわからない。アタリマエだけど。

 

 血の付いたYシャツ、左の額にはキティちゃんの絆創膏。


 運転してて、よく通報されなかったもんだ。

 特にキティちゃん。


 「……ここはセーフハウスだぞ? 教えるワケないだろうが…… 知らんよ、ローズたちを迎えに行ったら、二人とも勝手に乗り込んできたんだ、迷惑この上ない」


 デスヨネー。


 僕をチラ見しただけで、話を続ける山田さん。


「とはいえ、国道でクズ共をうっかり撲殺してしまったのは、私の落ち度。一晩は責任を持って預かる。明日の朝には…… 学校? アルテミスが不登校を満喫してるから、忘れていた…… 遅刻はダメだ。あのコ達の父親の様なダメ人間になるぞ…… 二人とも無職みたいなもんだろうが」


 ……人の親つかまえて、なんてことを。

 

 でも、クヤシイけど、その通りなのヨネー。


 リーファのパパは、気が向いたときに昼から事務所に行って、気晴らしに人撃ってるイメージだし。


 うちの父ちゃんは、しょっちゅう工場休んで、ケガして帰ってくるし。


 え、待って?

 そう言うアンタ、なんでウチの父ちゃん知ってんの?


 その時、山田さんの背後、後づけされたっぽい壁の穴から、Tシャツにヨガパンツのリーファが姿を現した。


 実は、隣の802号室も、真下の部屋もセーフハウスらしくて、レイド(強襲)されたとき、避難出来るようになってるらしい。


 この人、MIST…… 自衛隊の秘密組織。小金井機関ともいったっけ。

 あてずっぽうで言ったんだけど、当たってるかもしれない。


 ジャス子が、『山田さん軍隊にいたらしい』って言ってたし、さっき、数十メートル離れたバイクのライトを撃ち抜いた銃の腕は、五代さん並だった。


 CIAのローズさんと仲が良くて、国防…… 多分自衛隊にいた父ちゃんとも知り合い。

 こりゃ、もう……。

 


 それはともかく、風呂から上がったばかりで、タオルを頭に巻いてるリーファが、人差し指を唇に当て、静かにしとけってジェスチャー。


 そうっと、山田さんの背後から近づく。危ないって。


 それは分かってるのか、余裕の笑みを浮かべて、テーブルを回って来たリーファにぎょっとする、山田さん。

 なんか、最近コイツよく笑う様になったよな?

 

 スマホへ勝手に顔を近づけ、唄うように言った。


「やっほ、ハス。聞いてよ、アタシ、ボディーガードいない外泊、初めてかも」


 あ、山田さん、通話の相手ハスマイラさんだったんだ。


 ふっと微笑むリーファ。


「凛もいるし、もうオール(徹夜)一択っしょ? アタシ、ここで凛と堕ちてくつもりだし、捜さないで下さい…… いやマジで」


 スマホから聞こえる、ハスマイラさんの怒声、山田さんが叱る声を無視。

 大げさに腰を振ってこっちに歩いて来る相棒。


 あ、学校サボるつもりだな? そりゃ機嫌エエはずだワ。


 でも、僕の前で立ち止まり、見下ろす目は氷のよう。

 あ、やっぱ怒ってるよね、色々。


 でも、口にしたセリフは想像と反対。


 「凛…… アンタが寝るまで起きてるからね。朝は私の方が早く起きる…… 寝るときは一緒だよ」


 

 ◇



 まあ、そんなのムリなんですけどね?


 だって、山田さん、リーファに無理矢理シャワーに行かされたときは、僕、脱衣所で正座させられてたし。

 もちろん、リーファと二人きりにさせないためだ。


 ナイスミドルのシャワーする音を、正座で聞かされる…… なんのプレイだよ?


 部屋着に着替えた、山田さん。

 とはいえ、いつでも外に飛び出せるようなポロシャツに、麻のスラックス。


 僕とリーファの着替えは、コンビニで買ったものだ。


 僕んちの方には、ハスマイラさんから連絡が行ってるハズだ。


 正直、家に帰らないで済んでる今の状況、感謝してるくらい。

 リーファなんか、ここに居着く気満々だし。


 山田さんが拝むように、『いや、明日の朝6時には帰るんですよ?』って言っても、『我不会说日语(ニホンゴワカリマセン)』ってロボット顔で返すだけ。


 リーファ的には、ここはセーフハウスだから『住所を知らせるわけにいかない』ってとこが、ポイント高いんだ。親が迎えに来れない。


 相棒、山田さんが自分に対して、どっか腰が引けてるってのは気付いてる。

 コイツもヤッパ女子だから、『いけず』は得意だ。


 それでも、最後には頬を膨らませて、ぼやいた。


「いいじゃん、ちょっとくらい協力してくれても。ずっと、窮屈な毎日だったんだから」


 山田さんは、そっとうつむく。


「……え、別に山田さんがそんな顔しなくても」


 リーファがあわてて言った。


 必死に表情を取り繕っているのが、僕でもわかる。

 開いた目は強ばってるし、顔色も悪い。


 相棒、今は前髪をタオルで上げて、両眼をさらけ出してる。


 なんか……。


 さっきから発言を極力控えてた僕だけど ――理由はお察し―― つい、言ってしまった。


 「相棒、オマエ知らない人の前で、両眼出すって…… 山田さん、身内扱いじゃん?」


 きょとんとした、リーファの顔。

 なんで、いっつも片眼隠すんだろう。


 こんなに可愛いのに。


 リーファが、自分でも意外そうに言った。


 「ホントだ…… なんか山田さんって、会った時から、他人な気がしないんだ」






(* .ˬ.)) 今日も、お付き合い頂き、ありがとうございます。


毎日深夜0時過ぎ、週7更新を目標にしてます。


宜しくお願いします!


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