フーリガンJS
全体の登場人物は、下のアドレスへ飛んでいただけると、助かります。
https://ncode.syosetu.com/n7465gz/1/
分からない人物がいたら、恐れ入りますが、飛んだ先で、サイト内検索をして拾って頂ければ、出てきます。
まだ載ってない人物もいるので、順次増やしていきます。
よろしくお願いします。(* .ˬ.))
《登場人物》
林堂 凜
主人公。 小6、男。
幼なじみを護るため、父から、戦闘訓練を受けて育った。
任天堂Switch 大乱闘スマッシュブラザーズが学校一うまい。
ジャスミン・マーカス
アメリカ人。小5。女。
スマブラ団体戦・大阪大会、決勝の相手チームだった。
紆余曲折を経て、主人公が大好きになる。
氷室 恵
小5、女。女優志望。主人公と、市街戦をくぐり抜けた。主人公が好き。
ローズ・マーカス
ジャスミンの母。CIA職員。破天荒で、ちゃらんぽらんだが、娘を愛している。
ローズさんの話を聞いた一〇分後。
僕らは和室へのドアを開けた。
女子達が一斉に僕とローズさんを見た。壁にもたれたままのエディ…… いや、五代さんもだ。
皆の驚いた顔。
五代さんの容赦ない言葉の弾丸で、全員泣き顔だ。
特に、さっき殺し合いをするところだった、メグとジャス子は利き腕をさすり続けている。
投擲された一〇〇円玉を喰らい、ジャス子の銃と、メグの隠し持っていた催涙スプレーは畳の上でねそべったまま。
……ローズさんの話を聞いてて、ろくに隣の部屋の状況は分からなかったけど、
『チャンスあげたのに、責め合うだけで、時間切れやんけ。林堂くん隣の部屋で、ここの様子見てんねんで? 今のオマエラ見て、転校思いとどまりたくなる要素ある?』
って五代さんのセリフで、みんな黙り込み、
『ダイエットしてる人間の口許に、食べ物押しつける様なマネしといて、『喰った責任取れ』言うて喚いてる様にしか見えへんねんけど? 今かて、要するに、抜け駆けされて怒っとるだけやんけ…… カナトのオカンから聞いたワ…… タマも含めて、全員同じ事やっとるもんな』
って言葉に泣き出したのは、聞こえてた。
当事者の僕は、素直にうなずけない。
……なんだ、コイツって思うかも知れないけどさ。
『オマエは悪く無い、相手が全部悪い』みたいに言ってくれる人が出てきたら、『いや、それは……』って気持ちになっちゃうんだよね、マッチポンプなのは分かってるけど。
五代さんが、僕のモヤってた部分を言ってくれて、スッキリした途端、『にしても、僕、あちこちで案件しすぎじゃね?』って罪悪感が膨れあがってきて……。
それに、どっかで待機している、女子達のパパやママ、果てはうちの父ちゃんの事を考えると、ここから逃げ出したくてたまらない。
『誘惑に負けて、お嬢さんにひっかけたり、ペロッたりしました。ホントにごめんなさい』
って、カムアウトすることになるんだろう?
……ごめんなさいで済むか、ボケ。
珠乃、ここにいない理由はお察しだ。
僕は恥ずかしくて、死にそうになる。
『キスは結婚する人としか、せえへんの!』って女子だ、僕みたいなヨゴレ、愛想が尽きただろう。
特に、今味方してくれてる、五代さん。
その珠乃との間であった事…… 詳しくは知らないよね?
五代さんの恋人っぽい、カナトのママですら知らんはずだし。
バレても味方してくれるかな?
信じて…… イイ……の?
僕は立ち上がったまま、白目で呟いていた。
「……イヤ、信じるってナニをだよ? どこの平行世界にもおらんわ、そんな『キレイな五代さん』」
「……凛? 開いた傷口痛むの?」
「大丈夫だから、隙あらばTシャツの中に手を入れんのヤメテください…… 行きましょう、みんなのトコへ」
そうして、今に至る。
部屋に立ちこめる、女子達の華やかな匂い。
メグ、ジャス、ナディア、リーファ。みんなが驚いた顔で僕らを見つめている。
いや、五代さんは険しい顔になった。
……わかってる。『呼ぶまで隣で座っとれ』っていいつけ、破っちゃったもんな。
何かを言われる前に、僕は自分から口を開いた。
「すみません、五代さん。ちょっと状況が変わったから…… 僕、アメリカに行きます」
一瞬の沈黙。
女子達の悲鳴。
ジャス子だけが、口許を押さえて、驚いている。
うっわ、なんかアイドルが引退宣言したみたいになってるぞ?
普通なら喜ぶかもだけど、散々な目に会ってきた上、全員、ナニしでかすかワカンナイ、フーリガンだから、生きた心地がしない。
ローズさんが、繋いだ手に力をこめてくれた。
「大丈夫よ、ハニー…… きっとうまくいく」
って、アメリカ人特有の、良く聞いてみたら、実は何の根拠もない励ましと、頭へのキスに背中を押され、僕はノールックで頷いた。
なんだか、女子達の視線が不審なものを見る眼になってるけど、それどこじゃない。
「誤解すんなよ? 一週間程度だ。アメリカの医療技術なら、跡形もなく僕の傷を消せるっていうのと、ジャス子のパパのためだよ」
ホントなら、傷なんてどうでもいいけど、母さんの事を考えたら、そうした方がいいだろう。
保険の利かない、アメリカでの手術の費用、高額なものになるはずだけど、ドアラの為に、中日ドラゴンズを買い取れる人達だ、甘えよう。
そっと、僕の背を撫でてくれる、ジャス子のママ。くすぐったい。
なぜか、エスカレーターで、ミニスカート・JKの後ろに立った、キモヲタを見る眼になってるナディア。
僕の顔とTシャツをガン見してる。
「ローズさん、笑ってるけど、この数年の事プラス、今回のことで疲れ切ってる…… ジャス子が無理言って日本に来たから、休む無間もなく、追っかけて来たんだ」
「ちょ……」
何か言いかけたジャス子。僕の頭の上、ローズさんの方を見て一瞬固まり、妙に素早く、両手で顔を覆ってうつむいた。
それどころじゃない。
僕は、みんなにこんなの間違ってるって伝えなきゃならない。
……だから、ローズさん、頭に頬ずりするのやめてくんない?
(* .ˬ.)) 今日も、お付き合い頂き、ありがとうございます。
毎日深夜0時過ぎ、週7更新を目標にしてます。
宜しくお願いします!





