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これは、いい殺し ~殺りがいのある人助け~

《登場人物》


 林堂 凜

 主人公。 小6、男。

 幼なじみを護るため、父から、戦闘訓練を受けて育った。

 任天堂Switch 大乱闘スマッシュブラザーズが学校一うまい。


 梁 健一

 日本名、橘 健一。リーファの父。

 台湾人。民間軍事会社の社長で、梁財閥の長男。リーファを溺愛している


 梁 梨花リャン・リーファ 

 小6、女。台湾人と日本人のハーフ。主人公の幼馴染で、相棒。主人公が好き。


 大人ターレン

 犯罪組織、HAZEの元締め。リーファの祖父。梁に根深い恨みを持つ。


 五代珠乃

小6、女。リーファの宿敵である、犯罪組織、HAZEの創設者を、経歴上の父に持つ。朝鮮語に堪能。下品で、勇敢な、拗らせ美少女。



エディ・田中

五代珠乃の、血の繋がらない父。

犯罪組織、HAZEの創始者。

ヤクザ、中国マフィア、警察に追われていた。

梁家を付け狙い、その関連で、主人公たちと関連する人物を無差別に襲っていたが、現在は休戦中。








 エディが、会社の資産である、『ニセ交通機動隊』の青いバイクと制服で飛び出してから、三時間後。


 じりじりしながら、東大阪の本部で待機していた私にやっと連絡が来た。


 SNSでポストされた、中国語のエロ垢。『ケガもなく、猫は無事』って文面に、私は安堵のため息をつく。


 よかった。ケガも無いって事は、珠乃、最悪な事になる前に救い出せたのか。

 


 


 『珠乃が半グレに攫われた』


 朴ジイからの連絡に、見たことも無い程怒り狂い、すぐに氷のように静かになったエディ。


 ああ、何人も死ぬことになる、と顔を顰める前に、


 「必要な人員、道具、何でも言え!」


 気付いてみたら、そう叫んでいた。

 私自身取り乱しかけたのは以外だったが、エディは間髪入れず言った。


 「バイク。スマホをセット出来るホルダー付きの。それと銃」


 迷い無く私は、懐に挿しているdeuce(22口径)を放った。


「ハスマイラ、青バイ一式と、ケンのdeuceのサイレンサーと、予備の弾。2分以内に、表に出して待機。珠乃が攫われた」


 こんな時でも、冷静だったのはジェーンで、必要な道具をすぐにハスマイラへ伝達して揃えさせた。

 彼女にとって、ジェーンは師であり、恩人、そして絶対的な信頼を寄せる指導者でもある。


 今の情報だけで、ハスマイラなら、エディのサイズに合った、交通機動隊の制服を用意するだろう。


「恩に着る…… 連絡する」


 階段を駆け下りるヤツを追い、俺はガラにもなく叫んだ。


 「必ず、助けろ。オマエが殺り損ねたら、俺かジェーンが、ソイツらを殺る!」


 




 闇に沈んだ工場街。

 

 陽動のために、国道を隔てた向こうで爆破したバン。

 誘蛾灯に群がる様に、パトカーが集まり続ける。


 「ここらはノーマークでも、やっぱりいい気はしませんね」


 運転するボーンが、ぼやく。


 「全くだ。が、和歌山で懲りてるからな。武器は手放さねえ」


 ボーンが肩を竦めるのを後部座席から見ながら、夜空に響き渡る消防のサイレンに耳を澄ませる。


 懐には、ベレッタの自動拳銃を挿してるし、後部座席の隠しスペースには、自動小銃から指向性地雷まで満載だ。

 先日の弾切れの恐怖を思えば、この緊張も我慢できる。


 ジェーンは、エディが飛び出してから、すぐにどこかへ消えた。

 


 

 エディが半グレどもを監禁している工場に着いたのは、珠乃が去った後だった。


 死んだ工作機械が並ぶ、小さな体育館ほどのスペース。

 廃油の臭いは、おなじみだ。ホコリっぽく澱んだ空気。


 そこにいたのは、裸電球で虚ろに照らされてるエディと、並べて寝かされている、崩れた格好の男達だった。

 珠乃を襲った連中だろう。


 全員、点滴につながれているのを見て、私は眉を顰めた。

 ボーンは、表で見張りに立っている。


 「……吐かせるんなら、四人もいらねえだろ?」


 見てるだけでムカムカして、血圧が上がる。

 

 珠乃は、他人じゃねえ。

 リーファの親友で、俺の中では、仲間の一人だ。

 隊の連中もそう思っている。

 

 エディは、何本目かのタバコの吸い殻を足で踏み消しながら、呟く。


 「珠乃が消えるまでの時間稼ぎや…… もう、死んどるやろ」


 そういや、胸が動いてねえな。


 「……って事は、珠乃が殺ったのか。冗談じゃねえ、なんて迷惑なクズどもだ」


 俺は頭に血が上るのを押さえられなかった。


 「勝手に襲ってきて、勝手に死んでんじゃねえぞ? 珠乃は綺麗な手で生きていくんだよ、リーファと同じでな!」

 

 エディが、頷いてから言った。

 

 「全くや…… だから、死ぬ前に、俺が首を踏み折った。()()()()()()()


 俺は、数秒経ってから、その意味を理解し、頬を緩めた。


 「おいおい、人生でイチバン、『価値のある殺し』だったんじゃねえか?」


 「おうよ、これほど殺りがいのある、人助けはなかったで…… ところで、林堂くんな、その内だれか殺しおるぞ」


 「……なにがあった?」


 「コイツラ、『みんなの党』っちゅう、半グレの集まりやねんけどな…… 珠乃から聞いてんけど、あのガキ、バンザイ(降参)してるリーダーの耳吹き飛ばして、頭弾くとこやった。許せん、言うてな」


 私は、眼を細めた。


 「……なんだと? 彼がいたのか?」


 さっきも言ったが、盗聴を恐れ、詳細は聞かされてない。

 ここに来れたのも、座標がSNSのDMで、宣伝の態で送られてきたからだ。


 しかし、林堂くん、マジで、どこにでも現れる奴だ。

 ……けどそれ、『誰かを護るため』じゃ、ねえよな?

 完全に私刑だぞ?


 責めてるんじゃない。

 こっち側に来て欲しくないだけだ。


 だが、エディの見立ては正しい。

 こればかりは、親であるジェーンの責任だ。


 「先に俺がソイツ穴だらけにしたけど…… アイツ、イチバン銃持たせたらアカン奴やど? 正義感に任せて、無料で人撃つタイプや」






(* .ˬ.)) 今日も、お付き合い頂き、ありがとうございます。


毎日深夜0時過ぎ、週7更新を目標にしてます。


宜しくお願いします!


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