表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
593/1090

オホホ vs ウフフ


《登場人物》


 林堂 凜


 主人公。 小6、男。

 幼なじみを護るため、父から、戦闘訓練を受けて育った。

 任天堂Switch 大乱闘スマッシュブラザーズが学校一うまい。



五代珠乃


小6、女。リーファの宿敵である、犯罪組織、HAZEの創設者を、経歴上の父に持つ。

朝鮮語に堪能。下品で、勇敢な、拗らせ美少女。



梁 健一 (リャン・ジェンイー)


日本名、橘 健一。リーファの父。


台湾人。民間軍事会社の社長で、梁財閥の長男。リーファを溺愛している




エディ・田中(五代)


五代珠乃の、血の繋がらない父。


犯罪組織、HAZEの創始者。


ヤクザ、中国マフィア、警察に追われていた。


梁家を付け狙い、その関連で、主人公たちと関連する人物を無差別に襲っていたが、現在は休戦中。


ジェーン

リーファの父の相棒。伝説の工作員。



香咲 ナディア=マフディー


小6、女。パキスタンと日本人のハーフ。主人公と同じ学校。主人公が好き。




梁 梨花 (リャン・リーファ)


小6、女。台湾人と日本人のハーフ。主人公の幼馴染で、相棒。主人公が好き。




ジャスミン・マーカス


アメリカ人。小5。女。


スマブラ団体戦・大阪大会、決勝の相手チームだった。


紆余曲折を経て、主人公が大好きになる。 



氷室 メグ



小5、女。女優志望。主人公と、市街戦をくぐり抜けた。主人公が好き。


オリガ・エレノワ(オーリャ)



日本で言う、小6、女。ロシア人。ナディアの実家のメイド。凜の五先の相手。バロチスタンで、彼女の命を救って以来、主人公の事が好き。

わずかな間だけ、主人公の彼女だった。ロシアへ帰国した。








吉田カナト(カナト)


五代の近所に住んでる、小4、男子。

大人しく、クラスでイジられている。


吉田由里


カナトの母。看護師。童顔。




 ローテーブルの前。食事の真っ最中。

 

 僕の左隣で正座してるメグが、朗らかに言った。


「んまァ、ジャスミンさんったら、お箸使うの上手いネ? 『日本語しか喋れないヤンキー』って、ニッチな需要があるから、羨ましいな! 『志村けんのバカ殿』とか」


 大昔に終わってるよね、その番組?

 白いスーツみたいな上下のメグ。メイクもバッチリ、撮影終わりなんだろうな。

 

 右隣で同じく正座してるジャス子が、眼を細めて笑う。


「ヨカッタ! 誰かさんみたいに『見せパンかもしれんけど見た目、完全パンツだから、モロパンとおなじじゃね?』な水着で撮った、顔1、コカン9割なDVD、手売りしなくて済むんだな? あと握手会で、手袋すんなよ? 仕事なんだから」


 オホホと笑うメグ。ちょっと眼が血走ってる。

 僕の口許まで持って来た、箸でつまんだ小魚が震えてて、僕も震える。

 

 「あらん、メグ、水着は事務所的にNGですのん。幼稚園の頃の水着ばっかじゃ飽きたでしょ? 貸したげるよ、隠す胸がナイだろから、下だけ…… あ、返さなくていいし?」


 ウフフと笑い声を、漏らすジャス子。眼が据わっている。

 僕の口許まで持ってきた、箸でつまんだじゃがいもが揺れてる。僕の眼も泳いでる。


「あ、大丈夫デース! どんな特殊な液体ぬられたかワカンナイ、ふんどしなんか締めたら、痒くなりそうじゃん? 皮膚科サボんなよ…… あ、婦人科かあ! オットナー」


 オホホホホ

 ウフフフフ


 瞬きしない狂眼を、決してそらさない二人。

 両側から僕の頬に刺さる、箸とおかずが痛い。

 


 ヒデェ……。

 ヒドすぎんだろ?


 ナニ食ったら、こんな魂を汚すようなdisりあいが出来ンの?



 今から一時間ほど前。

 


 『誰がお母様だ、ゴラァッ!』

 『なんで、アンタがここにいんのよ、まな板!?』


 ボウゼンと向かい合う、クラウドとセフィロス(天敵同士)

 

 部屋から出てきた、服装もメイクもフル武装の母さんを見て、箸を落とすジャス子。

 やっぱり、僕にそっくりだし、二十代にしか見えん。


「あの…… はじめまして、ジャスミン・マーカスです」

「母さんだよ、ジャス子」


 いつもなら、二人に説教するとこなのに、


 『仲良うするんやで…… んじゃ、メグちゃん、お父さん借りるから、後頼むワ』


 って心ココにあらずなカンジで、飛び出してった。

 

 状況を整理すると。


 USJに来てる、ドアラのライブチケットを取り損ねて、落ち込んでる母さん。

 そこへ、メグからの、『チケットを手に入れました』報告。

 芸能事務所を経営してる、お父さんのツテもあったみたいだ、なにせ、プレミアチケットだし、ドアラのイベント。


 メグの両親、母さんにスゴク感謝してるみたいで、時々こうやって、ドアラのイベントを融通してくれるんだ。


 そして今に至る。



 コト。

 ローテーブルを挟んだ対面、父ちゃんが死にそうな顔で箸を置く。


 「ごちそうさん…… ワシ、寄り合いあるから……」


 ぼそぼそ呟くと、逃げるように席を立つ。


 「あ…… アタシが」

 「メグが」

 

「父ちゃん、食器置いといて。僕、ついでに洗っとくから」


「頼むワ。二人とも、あんま遅くならん様にな……? 母ちゃん、今日帰ってくるかどうか分からんし」


 行儀良く返事する二人に、背中で手を振り、玄関へと向かう。


 僕はある程度、二人の呪詛合戦、免疫あるケド……。

 素人さんには、ツライよね。


 父ちゃんに悪い事した。


 ドアが閉まる音。

 

 フゥ。


 二人、同時に息を吐く。


 「緊張したあ…… でも、凜のパパに悪い印象は付けないで済んだ」

 「ホント…… まな板のせいで、お父様にヒかれるなんて割にあいません」


 絶対に、ツッコまないぞ。


「んで、繰り返しになるけど、何でアンタがここにいんのよ? メグ、旦那さまとお話があるの…… お風呂で」


 いや、『マーダーライセンス牙』じゃないんだよ?

 知ってる? プールの隠し部屋で会議すんのに、フリチンで集まるヤツ。

 

 あんまり、シュールだから、別のマンガででも、ネタに使われてたなあ。

 あ、風呂じゃなくて、プールだったワ。


「そっか、ジャス子も話の続きがあんだよ…… 布団で」



 

「死ね、着エロ女優!」

「オマエこそ死ね、低学年体型!」

「やめろって、食事中!」


 リビングが狭いから、殴りあいの代わりに取っ組み合いを始める二人。


 お互いのほっぺを引っ張って、ガマン比べをするアホ共に叫んだ。


 「やめろって、母さんに報告すっぞ!?」


 


 「……あ、ママ? 欲しいモンが出来たんだけど…… 中日ドラゴンズ。いや、グッズじゃなくて、球団…… 知らん、興味ないし。今、ググるわ…… 大体200億円くらいらしいケド…… 勿体ない? んじゃ、ドアラ呼ぶだけでいいワ…… うん、食べてるよ。ホテル食飽きたし。コンビニは高いから、スーパーでお総菜買ってる」


 げんなりしながら、食器と残り物を片付ける僕。


 節約のレベルおかしいだろ?

 あと、勿体ないって何?

 買おうと思ったら、買えるって事?


「……だからあ、二年分くらい、ディナーショーのチケット押さえてよ…… メグには、負けられない戦いがあるのっ! ハ? ムリ? そーだ、クレア・プロのツテで…… チョット、もしもし!?」


 いや、日本一の芸能プロダクションでも、ムリだろ、そんな力業。


 そんな事より。


 スマホでノロケ話を始めたジャス子。

 スマホに喚き散らしてるメグ。


 片付け、手伝おう?






(* .ˬ.)) 今日も、お付き合い頂き、ありがとうございます。


毎日深夜0時過ぎ、週7更新を目標にしてます。


宜しくお願いします!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ