香咲家の食卓 2
《登場人物》
林堂 凜
主人公。 小6、男。 任天堂Switch 大乱闘スマッシュブラザーズが学校一うまい。
香咲 ナディア=マフディー
小6、女。パキスタンと日本人のハーフ。主人公と同じ学校。主人公が好き。
梁 梨花
小6、女。台湾人と日本人のハーフ。主人公の幼馴染で、相棒。小学校は別。主人公が好き。
ジン
クラスメイト。男。クラスのリーダーで、優しい。
佐竹
クラスメイト。女。クラスのボス。
鈴香
ナディアの姉。高校生。
香咲 ヨシヒコ=マフディー
ナディアの父。パキスタン人。
お館様
ナディアの祖母。ヨシヒコの母。
オスマン
ナディアの叔父。
「えー本当ですか、嬉しいです!」
大声で答えるリーファにギョッとして、ナディアが顔を上げた。
「僕もお会いしたかったです!お父さんこそ、お若いですね! あと、お煎餅ありがとう御座いました、母がよろしくとの事です!」
僕も応援団になったつもりで、元気よく言った。
「んんー!そうかいそうかィ!良く出来た男の子だねぇ。さ、さ!二人とも席について。今日はママに腕をふるってもらったヨ!たーんとおあがり」
「重ね重ねすまんのう」
ナディアが眉毛と眼をハの字にして、しんみりと言った。
ナディアの部屋、僕とリーファの三人。
リーファが天井を見上げなから音を上げた。
「ったく……マジできつかったわ。ナディアのお母さん、私達に頭を下げるとき以外は、ずっとパパのヒザの上って」
「言わんといて……」
「なんか、無邪気なイタリア人って感じだな。ナディアの父さん」
「あんなじゃけ、実家も継がすのはあきらめちょったんじゃ」
「あー……鈴香さんは?姿見ないけど」
「東京の寮にダッシュで帰った。羨ましいのう、ウチも家出したい」
リーファが白い喉を、見せたまま言った。
「ウチくる?」
「ほ、ホンマか、リー!?」
「……今日初めて、ナーに同情した」
「ありがとう、ありがとう!もうな、夜になったらまだ寝ないのか、早く寝なさいって言うけん、メッチャいたたまれんのじゃ!」
「「うわあ……」」
「でも、突然外泊って、ナーのママ……」
「二人とも大喜びにきまっちょる!」
「「あー……」」
その時、扉をノックする音がした。
「やあ、林堂君、ちょっといいかな?」
扉の向こうでナディアのパパの声がして、みんな、身構えた。
パパは、さっきまでとは打って変わって静かな声で言った。
「パキスタンから連絡があった。君の相手が見つかったから、内容を詰めたいそうだ……二人で話せるかい?」
僕のお腹のあたりに重い電流が流れた。
突然だな。
毎日23時頃、週7更新を目標にしてますが、火曜と木曜は、25時になる事が多いです。
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