表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1020/1080

銀の弾丸


全体の登場人物は、下のアドレスへ飛んでいただけると、助かります。


https://ncode.syosetu.com/n7465gz/1/


分からない人物がいたら、恐れ入りますが、飛んだ先で、サイト内検索をして拾って頂ければ、出てきます。


まだ載ってない人物もいるので、順次増やしていきます。


よろしくお願いします。(* .ˬ.))





《登場人物》


 林堂 凜


 主人公。 小6、男。


 幼なじみを護るため、父から、戦闘訓練を受けて育った。

任天堂Switch 大乱闘スマッシュブラザーズが学校一うまい。



すもも


主人公と同居することになった。眠そうな半眼と赤髪ロングが特徴の美少女。

北朝鮮・支配者一族と、ロシア人ダンサーの間に生まれ、富田林学園に軟禁されていた。



ほのか


すももと同じく、北朝鮮・支配者一族の血を引いている。学園に軟禁されていたが、逃走に成功、現在は、身を隠している。



ニセ・ほのか(温水 ぬくみず:抜くビッチ)


ものべに雇われた、役者。元々は、メグの事務所にいたが、素行が悪くて、退所。


ものべ


主人公たちの通う、私立・あおせ小学校の校長。

色々と間違っている、教育者。



梁 梨花リャン・リーファ 


 小6、女。台湾人と日本人のハーフ。主人公の幼馴染で、相棒。主人公が好き。

民間軍事会社・イージス・システムの社長である、父を持つ。


香咲こうさき ナディア=マフディー


小6、女。パキスタンと日本人のハーフ。主人公と同じ学校。主人公が好き。


ジャスミン・マーカス


アメリカ人。小5。女。

スマブラ団体戦・大阪大会、決勝の相手チームだった。

紆余曲折を経て、主人公が大好きになる。 



氷室 メグ


小5、女。女優志望。主人公と、市街戦をくぐり抜けた。主人公が好き。


五代珠乃(タマ:店長)


小6、女。リーファの宿敵である、犯罪組織、HAZEの創設者を、経歴上の父に持つ。

朝鮮語に堪能。下品で、勇敢な、拗らせ美少女。主人公が好き


 エディ・田中(五代)(ジョーカー)


 五代珠乃の、血の繋がらない父。犯罪組織、HAZEの創始者。北朝鮮の工作員。

 ヤクザ、中国マフィア、警察に追われていた。梁家を付け狙い、その関連で、主人公たちと関連する人物を無差別に襲っていたが、現在は休戦中。




 マフディ=ヨシヒコ(パンサー)


 ナディアの父。パキスタン、バロチスタン地方の豪族。元、パキスタン特殊作戦群隊員。神の声が聞こえるギャンブラーでもある。ジェーン

 

梁の相棒。伝説の工作員。主人公の父でもある。


山田


ジャスミンが宿泊しているホテルのコンシェルジュ。

自衛隊秘密組織、『別班』を指揮する。



キム

北の上級工作員。学園に於ける、影の責任者。


______


地名など


富田林学園(学園)

表向きは、韓国系財閥の経営する、小中高一貫校。実際は、北朝鮮が経営する、スパイ養成学校。


伽藍町

沖縄・那覇にある、家出した未成年達を受け入れる、違法な集落。



 『まだ、地下二階? 中央階段を登ってるのね…… B1の廊下で、『歯を磨こう』ってひらがなのポスターが見えるでしょ、そっち方向、突き当たりまで走って。運搬用エレベーターの横に、非常用のハシゴがある。地上へ出たら…… サチ、邪魔! 助けたけりゃ、下がってな!』


 すもも母による、迷いのない先導が頼もしい。


 それだけが、救いだ。


 胃がやけ、脳みそがプスプスと煙を上げている、今の俺には。


 画面の中の林堂君が、大男に張り飛ばされ、縛り付けられてる、机ごとずれた。

 少女達の押し殺した悲鳴。充分、うるさい。


 壁に埋められたモニターの一つで、温水君がテーブルに倒れ混むのが見えた。


 『いのり!? しっかりするんじゃ!』

 

 画面越し、ファミレスの緊迫したざわめきが伝わって来る。

 こっちはそれどこじゃねえ。


 イラつきを抑え、俺は鋭く言った。


 「王、気が散る!マイクを切って、店から出ろ。子供らに、映像を見せるな!」


 林堂君の背後の二人と拷問係、最後に残った一人が、A4用紙を読み上げる。


 『この少年の名は、林堂凛。我らが主に、ツバした報いを、父親に代わって受ける事となる…… 』


 椅子に縛られ、腫れた頬に、涙の筋を引きながらも、決して、背を丸めない林堂君。


 なんて、根性だ。


 言葉に出来ない思いが、俺を襲う。


 初めて思った。

 

 こんな…… 息子が欲しい。


 その衝動に突き動かされ、俺は甥にインカムを繋ぐ。


「スローター1、【ゆき】と代われ…… 橘だ。今すぐ止めてくれ」


 『出来るなら、やってる』


 硬い声。

 

 だが、騙されねえ。


「さっき、アンタ、【それ、ヤバいね】って言ってたろうが? 誤魔化すんじゃねえ」


 『言っとくけど、とっつあん……物部にも無理だよ? ただ……』


 司令室に響き渡る、林堂君の悲鳴。

 気が狂いそうになる。


 クソが、なんで、ガキの悲鳴ってのは、こうまで刺さるんだッ!?


 『ジェーンさん、地上に出た? 室外機が壁にあるだろ、それで、二階へ上がって!』


 ドローンのカメラが、地上に出たジェーンを映す。

 目以外にシャツを巻きつけ、頭部をテロリストの様に覆っている。


 敵との接触を避け、ベストのルートでここまで来れたジェーンだが…… 音楽室とは反対側だ。

 食いしばった歯が痛む。


 敵をブチ殺しながら、辿り着くには絶望的な距離だ。


 見張りを全て撃ち倒し、影の様に走りよるパンサー。


 「パンサー、ジェーンにハンドガンを渡せ!…… もしもし、【ただ】なんだ!? ゆき、アンタ、小学校の教師なんだろ? 林堂君も小学生なんだぞ!」


 『被害者ヅラすんじゃねえ! このコ、ここまで、追い込んだのは、誰だよ!?』


 【ゆき】の怒号に、安堵した。

 コイツは、物部と違い、真っ当な神経の持ち主らしい。


 「分かってる! 今はただ、助けてほしい、彼への償いすらできなくなる前に!」


 『少女の名は神島さくら。高貴な血統に生まれた責任を……』


 ゆきの、戸惑った声。


 『……ただ、仕込みはある。【銀の弾丸】が…… 犠牲者が増えるだけかも、だけど』


 一筋の光。細い細い光。


 今度は少女の絶叫が、スピーカーをつんざく。


 白い手の甲に、ナイフが柄まで沈み込み、マグマの如く、真っ赤な血が溢れ出ているのが見えた。


 衝撃。

 そして、微妙な違和感。

 オペレーター達の、悲鳴で消し飛んだ。


 そして、頭を占める思い。


 ありがてえ、これで、林堂君の時間が稼げる。


 褒められたモンじゃねえのは、分かってる。

 だが、赤の他人より、林堂くんが最優先。


 ……ただ、出来れば助けてやりたい。

 この娘も被害者だ。


 「そいつを捲ってくれ。頼む。どんな条件でも……」


 『もう、翔んでる』


 ドアの開く音。

 画面外に、一瞬、銃を向けた見張り達。すぐに下ろした。


 手錠をかけられた、赤髪の長髪が古びた板敷へ、投げ出される。


 少女を連行してきたらしい、痩身の覆面男が、現れた。


 『第三王女。連行しました』


 赤髪……。

 

 本物の『ほのか』か?


 バカな、彼女はものべの保護下に……。


 リーダーらしき、喋っていた覆面が頷くと、拷問係が、のっそりとほのかの方を向く。


 気配を感じたのか、床に向かい、情けない悲鳴をあげる、ほのか。

 ゴキブリのようにバタバタと四つん這いで、AKを抱えた見張りと、壁の間へ逃げ込んだ。


 呆れたような間。


 見張の片方が、突撃銃を抱えたまま、赤い髪の毛を掴んで引っ張り上げる。

 頭を押さえ、泣き喚きながら、痛そうに立ち上がり……。


 看守の間近で、あざだらけの白い顔をあげた。


 地獄の闇を湛えた瞳孔と、悪魔よりイヤらしい嗤いを貼り付け。


 時間が凍った。


 全身を熱い風が吹き抜ける。


 ……そうだ。


 鳥肌が立ち、細胞が活性化して、炎が吹き出した。


 林堂君の危機に、現れない筈があるものか。


 海岸で、エディ()を救けるため、狼の群れに飛び込んで来た、英雄が。


 記憶より、ずっとやつれた、五代珠乃は優しく囁く。


 『…… 人生失格じゃ、ビチグソども』


 次の瞬間、掻き消えた右手。


 鉄の箸が、側面から見張りの喉を貫いた。

 完全にブッチギレた目。


『一生、死んどれボケ』


 戦慄が、背筋を疾る。


 殺した!


 喜びは一瞬で消え、無力感が、俺を包む。


 ……珠乃を護れなかった。


 血生臭い、俺たちの手から。


 入り口、出口から湧いた、真っ赤な噴水。


 そいつを顔に浴びながら、やつれた英雄は絶叫する。


 『朴爺、ゴ!…… 叩ッ殺せ!』










【毎週火・木は更新お休みします】


(* .ˬ.)) 今日も、お付き合い頂き、ありがとうございます。


深夜0時過ぎ、週五更新を目標にしてます。


宜しくお願いします!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ