表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1006/1080

チョのことは、あきらめようよ


全体の登場人物は、下のアドレスへ飛んでいただけると、助かります。


https://ncode.syosetu.com/n7465gz/1/


分からない人物がいたら、恐れ入りますが、飛んだ先で、サイト内検索をして拾って頂ければ、出てきます。


まだ載ってない人物もいるので、順次増やしていきます。


よろしくお願いします。(* .ˬ.))





《登場人物》


 林堂 凜


 主人公。 小6、男。


 幼なじみを護るため、父から、戦闘訓練を受けて育った。

任天堂Switch 大乱闘スマッシュブラザーズが学校一うまい。



すもも


主人公と同居することになった。眠そうな半眼と赤髪ロングが特徴の美少女。

北朝鮮・支配者一族と、ロシア人ダンサーの間に生まれ、富田林学園に軟禁されていた。



ほのか


すももと同じく、北朝鮮・支配者一族の血を引いている。学園に軟禁されていたが、逃走に成功、現在は、身を隠している。



ニセ・ほのか(温水 ぬくみず:抜くビッチ)


ものべに雇われた、役者。元々は、メグの事務所にいたが、素行が悪くて、退所。


ものべ


主人公たちの通う、私立・あおせ小学校の校長。

色々と間違っている、教育者。



梁 梨花リャン・リーファ 


 小6、女。台湾人と日本人のハーフ。主人公の幼馴染で、相棒。主人公が好き。

民間軍事会社・イージス・システムの社長である、父を持つ。


香咲こうさき ナディア=マフディー


小6、女。パキスタンと日本人のハーフ。主人公と同じ学校。主人公が好き。


ジャスミン・マーカス


アメリカ人。小5。女。

スマブラ団体戦・大阪大会、決勝の相手チームだった。

紆余曲折を経て、主人公が大好きになる。 



氷室 メグ


小5、女。女優志望。主人公と、市街戦をくぐり抜けた。主人公が好き。


五代珠乃(タマ:店長)


小6、女。リーファの宿敵である、犯罪組織、HAZEの創設者を、経歴上の父に持つ。

朝鮮語に堪能。下品で、勇敢な、拗らせ美少女。主人公が好き


山田


ジャスミンが宿泊しているホテルのコンシェルジュ。

自衛隊秘密組織、『別班』を指揮する。



キム

北の上級工作員。学園に於ける、影の責任者。


______


地名など


富田林学園(学園)

表向きは、韓国系財閥の経営する、小中高一貫校。実際は、北朝鮮が経営する、スパイ養成学校。


伽藍町

沖縄・那覇にある、家出した未成年達を受け入れる、違法な集落。



 学園の職員に偽装している、ハスマイラ。


 音声しか聞こえないが、我々が、異変に気付いたのは、その時だ。


 韓国系のオペレーターが、私に問うた。


「看守が、『チョッパリ(ジャップ)が、偉そうに指図するんじゃねえ』と言ってますが……」


 しまった。


 ハスマイラは、韓国語ができない。

 彼女が加わった時期の、我が社の仕事は、中東が主戦場だったからだ。


 奴らは、女と日本人を見下す傾向がある。

 

 それと、すももくんの情報によれば、ハスマイラが偽装している北山という女は、たいした権限を持っていなかったはず。

 この聖域と呼ばれる場所に、入る資格も無いくらいに。


 マズイ。看守のセリフの翻訳を伝える術がない。

 

 私との通信は切られている。

 万が一、こちらからの声を、看守に聞かれたら、偽装がバレるからだ。


 オペレーターの緊張した声が、翻訳を続ける。


「『何シカトしてんだ、聞いたことに答えろ、売女』」


 ハスマイラは、無視することに決めた様だ。早歩きする、衣擦れの音しか聞こえない。


 男の喚き声。さっきより近くで聞こえた。


「……どこか掴まれた様です」


 オペレーターの報告を聞く前に、繋げっぱなしのマイクに言った。


「ジョーカー、スタンバイ。合図で偽装を解き、救出に向かえ」


 『ghocha』


 淡々とした返事。

 コイツの本気モードだ。

 

 すもも君や、林堂君の退路を確保する為に、伏せてあるカード。

 捲ることになるか?


 司令室の、張り詰めた空気にのしかかる、韓国語の怒号。


 声の近さとキレ方で分かる。

 相手が一人なら、なんの問題もない。

 

 問題は彼女が、何人に囲まれているか、だ。


 発信機の光点を見る限り、エディのいる地点から、ハスマイラたちがいる場所まで、三十秒はかかる。


 殴り合い…… いや、合気柔術で一方的にハスマイラが相手を破壊した後、ドンパチになるまで、十秒もかからない。


 決断の時だ。


「ジョーカー、スタンバイ……スタンバイ」


 ハスマイラのアクションと同時に動く。


 その時。


 女の喚き声、そして、スパンと何かを叩く音。


 韓国語。だが、すもも君の声じゃない。


 マシンガンの様な早口の奔流。


 看守が気圧されてるのが、不満そうな、途切れ途切れの返事で分かる。


 そいつをも、封じるかのように、スパンスパン、服を叩く音。


「なんと言っている?」


 我に帰った、オペレーター。

 慌てて翻訳する。


「えっと…… 『八つ当たりしてんじゃないよ、そんなだから、いいようにカモられるんだろ』……うわ」


 顔を顰めながらも、翻訳を続ける。


「『顔に出す、口に出す、そんなだから出世できないんだよ、コリ…… ハナタレが』…… ヤバ…… じゃなくて、マズイです』」


 バカが、余計、状況マズくして、どうするんだ!?

 

 なんでこんなヤツの為に……


 私は舌打ちを堪え、エディに言った。


ダンサー(すもも母)が殺されたら、本末転倒だ。偽装解……」


「……待ってください」


 オペレーターの鋭い声。

 

 触れたら割れそうな空気で満ちた司令室に、スピーカーから流れてくる、場違いな笑い声。

 声の遠さでわかる。別の男だ。


「『オモニ、あんまいじめんなって…… パクも言ってやれ』」


 驚いたことに、もう一人の声。

 背筋に冷たいものが走る。

 三人もいたのか。


「『んー、とりあえず…… 女の袖引っ張ってる、チョはアホって事で』」


 ゲラゲラ笑う声。

 キレていた、チョと呼ばれた男が、不貞腐れたように、何かを呟いた。


 聞かなくても分かる。


「『も、いい……』信じられない…… この人、ホントに捕虜なんですか?」


 オペレーターの、畏怖に近い声。


 私も開いた口が塞がらない。

 

 看守三人、丸め込んでるどころか、手なづけてやがる。

 どんだけ、懐に潜り込むのが上手いんだ?


「『さ、お嬢さん、どこに連れてってくれるんだい…… って、文化語(韓国語)はダメなんだったね、このメス犬?』」


 すもも母が、バカにしたように韓国語で言うと、看守たちはゲラゲラ笑った。


 翻訳するオペレーターの顔が変わる。


「『理事長代理は、さくら姫のとこかい…… 一緒にいた、あの女の子は? え、男なの? 可愛い顔してたから、パクの嫁にって…… ね、チョの事はもう忘れなよ…… いった、蹴るんじゃないよ、万年看守…… あ、ごめん、全員看守だったワ』え、すごい。相手に、情報、喋らせてる!」


 興奮を隠しきれない、オペレーター。


 椅子をギシ、と鳴らして、リーファが呟く。


「さすが…… すもものママだけ、あるワ」


 その通りだ。

 

 韓国語のできない、ハスマイラの前で、重要な情報を話させることにより、看守たちの溜飲を下げさせてる。


 そう考えれば、さっきのストレスのかけ方も、見事だ。

 

 男たちは、優越感丸出しで、ニヤニヤと情報を垂れ流している。


 ハスマイラが不服そうな顔をすればするほど、看守たちは満足だろう。

 


 …… なんなんだ、この一筋縄ではいかない、女たちは?


【毎週火・木は更新お休みします】


(* .ˬ.)) 今日も、お付き合い頂き、ありがとうございます。


深夜0時過ぎ、週五更新を目標にしてます。


宜しくお願いします!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ