第七話 変態ビッチな発情狐
どうも、クロノスが色々やらかして大変だった白夜です。
今は話し合いの場を設ける為の準備をするため、その間汗を流す事にして風呂に入ったのですが…
「ん〜、やっぱり広い!!それに露天風呂なのもかなりいいんだけど…」
「どうかしたの、白夜?」
何でクロノスは平然と一緒に入ろうとしているのでしょうか…?
クロノスはその体を薄いタオル1枚で隠しているだけで、さっきから大事なところが見えかけて…
そんな事を考えていると、突然扉が開いて僕の視界を何かが塞いだ。
「白夜殿、コンと一緒に体を洗いっこするのですぞ!!」
「だ、駄目だって…ん?」
そして、自身の頭に何か柔らかい物が乗っていることに気付いた白夜。
(もしかして…胸!?いやでも服の上から見た感じここまで大きくなかったのに…)
「ん?どうしたのですぞ、白夜殿?」
「いや、思ってたより胸が…その」
「あぁそれは普段、幻影の妖術をかけているからなのですぞ」
「幻影の妖術?何で…」
思わずそう聞くと、どうやら男性の目線が嫌だったそうで…
「お見合いのときなんか、全員胸しか見てないのですぞ!?しかも、話しかけても胸ばっかりでッ!!」
コンがそう不満を言う度に、柔らかい胸が頭の上を跳ねて正直ご褒美なのだが…さっきから、クロノスがヤンデレみたいに光が消えた瞳でこちらを見てきて怖いので早く降りてもらいたい
「でも、白夜殿になら…ハァハァ」
「ちょッ!?」
コンはそう言って一度白夜の頭から体を離したと思ったら、今度は白夜の顔に胸を押し付け、さらに絶対離れまいと手と足でガッチリホールドした。
「ッ!?白夜から、離れろッ!!」
その光景を見て、白夜でさえ今まで聞いたことのないような怒声を放つクロノス。
それもその筈、クロノスからしてみれば最愛の人をどこの馬の骨かも分からない奴に目の前で寝取られているようなものだ。当然、許容できる訳がない。
「ピッ!?」
だが逆にコンを怖がらせてしまい、さらに白夜の頭にしがみついて結果的に胸をもっと押し付けてしまう。
そこへ、今度は鈴奈が入ってきた。
「しゅ、主君!せ、背中でも流してやろうと…」
「離れろッ!!」
「ヒィィ、クロノス殿が怖いですぞ!?」
「む、うぐ(い、息が…)」
もはやカオスな状況、まさに喜怒哀楽…いや哀楽ではなく恐苦だろうか?
そうしているうちに、息が苦しくなった白夜はコンを引き離そうとコンの体を掴んだのだが…その手にむにゅっと、柔らかい感触がして…?
「ぴゃァーッ!?し、ししし、白夜殿!?そ、そこはコンのおっぱいなのですぞぉ〜ッ!?」
白夜に胸を揉まれた恥ずかしさで、顔を真っ赤にするコン。
(いや、逆にこれ以上の事されたら責任を取って婿になってもらう事が…まずはその気にさせないとですぞ)
そう考え、離れようとするのをやめて逆に白夜の手を掴み、胸から離さないようにして、半ば無理矢理揉ませていた。
「ひゃん、やぁ、あっ…はうぅ」
コンは狐耳をピクピクさせ、今の気持ちを代弁するかのように、尻尾を千切れんばかりに左右へと嬉しそうに振っていた。
「!?」
そして、エロい喘ぎ声を上げだしたコンに戸惑う白夜。
「…何をしているのじゃ、コン?」
「ビクッ!!…あ、茜様」
そこへ今度は長である紅茜がやってきて、コンに対して悲しそうな視線を向ける。
「…我は、コンをこんな変態ビッチな発情狐に育てた覚えはないのじゃ…」
「こ、これは違うのですぞ〜ッ!?」
そうして、コンの虚しい叫びが夜の風呂場に響いた…。