第二話 月下の言の葉
さて、実はヘンタイは…
さて、現在僕とクロノスは謎の竹林に囲まれていた。
大きさはそれぞれで大きいもので人二人分の太さのものまである。
「おー、光る竹とはロマンがあるな…ねぇ、クロノス」
「ん、白夜…」
クロノスが僕の服の裾を引っ張って来る。ん、どしたの?
「アレ」
クロノスがそう言って指差した場所には、なんと狐耳がついた金髪の美少女が頭だけ出してこちらを見ていた。
「はう!?」
狐の少女もこちらが見ている事に気付いたのか、慌てて竹の後ろに隠れる。
「ねぇ、尻尾見えてるよ?」
「あ、これは親切にどうもありがとうなのですぞ!…はッ!?」
竹の後ろから出てきたかと思ったら、お辞儀をする狐の少女。
そこで自分が隠れていた事を思い出したのか、自分の尻尾を抱いて竹の後ろに隠れるも、こちらの様子を窺う為に体を傾けている。
あ、傾け過ぎて倒れた・・・大丈夫なのかな?(頭がとか言ってない…言ってないだけ)
「・・・まぁ、いっか。先に進もう、クロノス」
「おけ」
こうして竹林の中を二人と一匹が進んでいった…。
一方その頃〜
「…何、竹林の中をコンと一緒に二人の人間が…?」
全く、どうして世話役の者はすぐに目を離すのだ…それにしても、人間…か。この大変な時に…
「どうやってこの領域に侵入したのか知らないが、もし障害となるのならその時は――――――」
黒い髪の狐耳少女は欠けた月を見上げた。
その時を想像して腰の刀に手を掛ける。
そして、最後の言の葉を紡ぐ
「 ――――その時は、殺す・・・ 」
次回は、白夜vs鈴奈さん です。
え?誰か分からないって?
ああそうですか…。