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スーパームーンの遣い
スーパームーンの遣いの祈り。ペガサスが飛ぶ夜の話。
「響くの。月夜に、教会の鐘が」
その音で噴水は凍ってしまったのです。電離したつららが私を刺し殺してくれるのなら。或いは柊の葉。鈴の音は鋭利です。百合の香りのナイフで彼女は手首を切る。柔らかな時計草の蔓で首を吊る。
きっと彼女は今頃、白いペガサスに跨がっているのでしょう。
「スーパームーンの遣いよ。地球から見る月はどうですか?」
私の声は教会の鐘に掻き消えることでしょう。
スーパームーンの遣いの祈り。ペガサスが飛ぶ夜の話。
「響くの。月夜に、教会の鐘が」
その音で噴水は凍ってしまったのです。電離したつららが私を刺し殺してくれるのなら。或いは柊の葉。鈴の音は鋭利です。百合の香りのナイフで彼女は手首を切る。柔らかな時計草の蔓で首を吊る。
きっと彼女は今頃、白いペガサスに跨がっているのでしょう。
「スーパームーンの遣いよ。地球から見る月はどうですか?」
私の声は教会の鐘に掻き消えることでしょう。
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