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鈴虫の声が煩い

夜の風は温く私の頬を撫でる。私は川辺で水面に映る光を見ている。車の音が聞こえる。

「これがレモン味で、あれはヨーグルト」

彼女はよくそう言っていた。鈴虫の声が煩い。夜の温度が私の口の中で融ける。

「じゃあ、あれはなんだと思う?」

べっこう飴。その隣の青い光はブルーハワイ。

秋の風は無機質な硝子のよう。まだ青い葉を揺らす。鈴虫の声が煩い。

「じゃあ、これは何?」

そう言って彼女はあの日、この緑の川に身を投げた。

「ソーダ水」

私が一言呟くと、水面が揺れた気がした。

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