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うか

遊び

 羽化するのは彼女。梅の花のように白い肌は割れて羽を生やそうとしている。

「うっ……」

 呻き声を小さくあげる彼女に私は駆け寄る。歌うのは、それでも彼女が歌うのは何故か。羽化のためであり、鎮痛のためでもある。穿たれた背中は紅に染まっている。潤っている泉のように……。蠢いている"何か"のせいで彼女は苦しんでいるので私はそれを払う。


 彼女は始まりを感じて苦しみながらも立ち上がった。香は薄く白い羽へと姿を変える。感覚はまだあるのだろうか?彼女は虚ろな目で歌い続ける。風穴は次第に塞がり、とうとう彼女は蝶になった。

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