脳髄
少しグロかもしれません
お気をつけ下さい
Endorphinの洪水。彼女の脳髄を襲ったのはそれであった。その圧倒的な多幸感!その場で惚けたように笑う彼女は動物のようであった。
「あはは…気持ちいい…融けそう」
恍惚の表情で繰り返す。
「大丈夫か?」
「あはは…大丈夫だよ…。脳味噌融けちゃいそう…あはは」
「少しぐらい融けたほうが良いシチューになるよ」
「あはは…そうだね…融けるっ!」
彼女は痙攣したかの様に体を地面に打ち付ける。血が滲む。
「大丈夫か?痛くないか?」
「あはは…気持ちいい…溺れるっ!」
そう言って彼女は藻掻く。呼吸も出来てなさそうだ。
「大丈夫か?人工呼吸しようか?」
「あはは…あはは…熱いっ!ああっ!」
そう言って彼女は苦悶の表情を浮かべる。
「大丈夫か?今氷を持ってくるぞ」
「あー…あー…あーっ!」
そう言って彼女は体を縮める。寒いのだろうか?
「大丈夫か?布団を持ってくるぞ」
「あーっ!あーっ!あーっ!」
そう言って彼女は体を攀じる。
彼女の脳髄は何を映し出しているのだろう。
そのうち彼女は動かなくなり、呼吸もなくなった。
脳髄が蕩けて良いシチューが出来た。