↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
右も左も魔女ばかり ~離島の魔法特区にある高専に入学した僕の想定外な日々~  作者: 於田縫紀
第5章 夏休みが来る前に

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
86/186

第85話 典明の恋愛論

「ん、あれはまだUPしていない筈だけれどな」


 典明はあっさりと、描いていることを認めた。

 今は風呂上がりのまったり時間。

 大広間というか宴会場の座卓のところ。


 試験も終わったし今日はここ保養所に宿泊予定。

 なので典明に漫画について聞いてみたのである。


「何なら今読むか。一応スマホに入っているぞ」


 という事で、早速典明のスマホからファイルを飛ばして貰って読んでみる。


「色々言うけどな、内容は単純明快なよくある恋の話だ。遭ってすれ違って別れるだけの話」


 確かにあらすじとして簡単にまとめれば、そうなるのだろう。

 ただ登場人物が40代会社員と中学生の男の娘なだけで。


 しかもやっぱり描写が生々しい。

 ふっと気になった指を舐めてみたり、不意に感じた汗の臭いに感じたり。

 直接的な行為とかは描いてはいないのだけど。


「別に変わった話では無くごくごく普通の話だと拙者は思うのだ。対象が今回は年の差ある同性だけど、異性なら時折現実世界でもある話だろ」


「まあ、そうだな」


 確かにそうではある。


「吾人が人を好きになるのに、理由はいらないと思うのだ。男対女か女対男の組み合わせ以外は、今現在では生殖が出来ないだけで、恋愛対象そのものは自由なのではないかと思う。実際に付き合うかどうかは別の問題として」


 今の言葉に疑問が生じたので、確認しておこう。


「参考までに、男対女と女対男はどう違うんだ」


「どちらが優先的ポジションを取るかであえて分別した」


 なるほど。

 あ、まずい。正しい事を言われている気がする。

 納得しかけている僕がいる。


「動物的な生殖本能による性的衝動以外で人を好きになるなら、どんな組み合わせだって可能性は否定できないだろう。男対女や女対男以外だって、例えば相手が機械だろうが動物だろうが、何なら形の無い概念なんてものだっていい筈なんだ。

 人間の精神そのものはきっと自由だ。縛っているのは生物的本能と意味の無いモラルとか言う因習だけさ。年齢だってそれと同じ。実際に法律に規定されている犯罪行為を犯さない限りは自由だと思うのだ。

 更に言うとさ、異性の人類同士でしか子孫を作れない事すら過去になるような技術が出来るかもしれないし。そうすると例えば綺麗な花を見て、『ああ、この花と子孫を残したい』そう思うことがあっても不思議ではないだろう。そうなった未来から見れば、今の社会はまさに理由の無い因習だらけの世界だ。違うかな」


 うんうん、理解した。

 僕風情では典明と戦って勝てない事に。

 よし、もうこの話題は忘れよう。

 あ、でも忘れる前に。


「ちなみに典明自身はどうなんだ?」


「相手次第だな。今はそういう相手がいないし、自分の自由を妨げるような事は言う気は無い」


 うん、典明は正しい。とっても正しい。

 議論では勝ち目が無い。

 これ以上話し合うと間違いなく僕の常識や良識に被害が出る。

 だからもうこの件は忘れよう。


「話は変わるが、あの魔力訓練具はどうなった?」


 あ、そう言えば。

 課題制作と試験対策ですっかり忘れていた。


「ちょっと取ってくる。試してみたい」


 詩織ちゃん先輩は、夏頃には効果が出るかもしれないって言っていた。

 夏頃と言っても、6月から8月終わりまであるけれど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。