↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
右も左も魔女ばかり ~離島の魔法特区にある高専に入学した僕の想定外な日々~  作者: 於田縫紀
第4章 魔女と過ごす黄金週間

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
76/186

第75話 実習作品まもなく完成

 僕の飛行機械そのものは、既に完成している。

 設計図も概念設計も説明図も完成している。

 残りは僕の飛行テクニックだけだ。


 そういう訳で一通り発表が終わった後の制作時間で、頑張って特訓している。

 なお能ヶ谷のあの作品、ゼットンこと田奈先生の趣味を分析した上で作成したそうだ。

 田奈先生の制作以外の趣味の一つが古いB級映画。

 それを先輩に聞いて、この人面岩を制作したらしい。


「それって何の映画なんだ?」


「だから言っただろう、ザルドスだって。未来惑星ザルドス。一応あのショーン・コネリー主演だぞ」


 わからないものは、わからない。

 ただ生徒の中にも3人位ウケていた奴がいた。

 特に口から銃器が落ちてきたところで、大爆笑していた。

 彼らにはきっと通じたのだろう。


 さて、僕の飛行機械の方だ。

 安全モード、つまり外側4本のMJ管を使って飛行している時は問題ない。

 だが内側4本のMJ管を半分以上開けると、途端にバランスが悪くなる。

 傾けると一気にその方向へ滑るように落ちていき、止まらない。


 最後に噴射を戻すとともに、僕自身がハンドル支点に重心移動すればいいのだ。

 理論上はそうわかっているのだけれど、上手くいかない。

 何度も墜落を重ねつつ練習する。


 機体はこの事態を考慮して頑丈に作っておいた。

 だから何度墜落しても、壊れる心配はしなくていい。


 なので後は、僕のテクニックだけなのだ。

 下らないこだわりと言わないでくれ。

 きちんとデモンストレーションで飛行する姿を見せる。

 これも作品の完成度のうちだ。


 何回か目の墜落後。

 休憩していると、愛希先輩がやってきた。

 手にペットボトルを持っている。


「差し入れ。何か苦労しているようだからさ」


「ありがとう」


 素直にいただくことにする。


「あれ、先輩の授業は」


「とっくに4時限終わっているよ」


 そんなに飛行訓練をやっていたのか。

 時間が経っている事に気づかなかった。

 確かに言われてみると、陽も大分斜め方向だ。


「ところでこれが、魔法工学科の噂の課題?」


 他の科にも、その話は伝わっているらしい。


「そうです。一応完成したのですけれど、なかなか操縦が難しくて」


「乗ってみても大丈夫?」


 そう言うので頷く。


「一応大丈夫ですけれど、注意して下さい。安全装置無しで、全部手動ですから」


 そう断った後、操縦方法の説明をする。

 3系統の調整だけなので、操作説明そのものは簡単。

 それが上手く操縦出来るかが、問題なのだけれど。


「じゃあちょっと飛んでくる」


 そう言って、愛希先輩はいきなり浮上用MJ管を全開にした。

 ちょっと待て! 大丈夫か!

 しかしうまく噴射調整とバランス取りをして、綺麗に飛行開始。

 かと思ったら、今度は前方に向けがっと機体を傾ける。


 傾けた勢いと後方噴射MJ管の噴出力で、一気に加速。

 落ちる、と思ったけれど落ちない。

 絶妙なバランス感覚で強烈に加速する。


 そして100メートルほど先で、見えない坂に乗り上げるように急激な上昇をして静止。

 くるっとその場で回転させて、また急加速で戻ってくる。


 おいおい、そんな機動こっちの想定外だぞ。

 しかもさっき乗機した位置で、くいっと上方へ向けて半回転して向きを変えているし。

 何かもう自由自在だ。


 さらに今度は左右に蛇行走行始めたし。

 わっ、ついに空中一回転まで!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。