↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
右も左も魔女ばかり ~離島の魔法特区にある高専に入学した僕の想定外な日々~  作者: 於田縫紀
第9章 作って食べてで学園祭

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
202/271

第201話 今度は浦島太郎です

「えっ、詩織ちゃん本当?」


 どうやら三田先輩は、詩織先輩と顔見知りの様だ。


「何なら試してみるです」


 詩織先輩がそう言うとともに、テーブル上に空のトロ舟が出現する。

 その中に紙ナプキンを丸めて置き、そして詩織先輩は三田先輩に杖を渡した。

 杖は例の金属製の最強万能杖、プログレスだ。


「この魔法杖も、元はといえばそっちの研究室の成果物なのです。そんな訳で燃やすつもりで、杖に意識を集中するです」


「うーん、こうかな」


 シュボッ。

 あっさりと紙ナプキンは燃え尽きる。


「そんな感じで、もう魔法を使える状態なのです。杖については、先生なり修先輩なりにたかればいいだけなのです」


 おいおい。いいのかそれ。

 でも三田先輩達は正規の研究室員だから、問題は無いか。

 そして詩織先輩はもう1枚、紙ナプキンを丸めて同じようにセット。


「目黒先輩も基本的に同じ系統なのです。そんな訳で一発どんとやってみるです」


 目黒先輩もあっさり成功。

 そして詩織先輩は、トロ舟を何処かへ魔法で仕舞う。


「あれ、私は?」


「春日先輩は少し違う魔法なのですよ。だから春日先輩はちょっとの間、目を瞑って欲しいのです」


「ん、わかった」


 春日先輩が目を瞑る。

 詩織先輩はどこからともなく丼を取り出し、菓子をひとつテーブルの上に置いて丼をかぶせた。


「春日先輩、もう用意できたのです。その杖を構えて、杖越しにこの丼の中を見てみるです」


 春日先輩は杖を構える。


「うーん、あ、見えるこれ。マルセイのバターサンド!」


「正解なのです。つまりは検知魔法系統なのです」


 そう言って詩織先輩は丼を取り、何処かへとしまう。


「まあ、あんな魔法工学科にあるまじき魔力が乱れ飛ぶような研究室に1年も通えば、それなりの魔力なり耐性なりがつくのです。そんな訳で杖は、先生に頼んで修先輩か器用貧乏先輩に作って貰えばいいです」


「器用貧乏先輩……ああ、リビングデッドさんね」


 凄いあだ名の先輩がいるようだ。


 あ、グレムリンズがあちこちからこのテーブルへとやってくる。

 次のプログラムが始まるようだ。

 愛希先輩も、後ろから丸椅子を持ってきた。


「ここ大丈夫?」


 ちょっと狭いので、僕の椅子を動かして場所を作る。


「ありがとう」


 ふと思う。

 向こう側も空いているのになと。

 舞台から逆になるからだろうか。


「さて、次は攻撃魔法科3年でありながら、何故か魔法工学科新地研究室に籍をおく、一部の人にはお馴染み世田谷美南先輩によるトークショーです。題は『とある浦島太郎』」


 美南先輩が前に出てくる。

 一礼して舞台中央に置かれた椅子に座る。


「それでは始めます」


 照明も何もいじっていないのに、ふと部屋が暗くなった気がした。


「昔々、海沿いのある集落に浦島太郎という男が住んでおりました……」


 これは、アレだな。

 夏の旅行でやった桃太郎と同じシリーズ。

 そう思いつつ僕は話を聞く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。