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右も左も魔女ばかり ~離島の魔法特区にある高専に入学した僕の想定外な日々~  作者: 於田縫紀
第7章 いつか未来で笑い合おう

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第146話 ここにもいました適合者

 昼食は、既に食べられていた。

 というか麺類だったので、その場にいる人数しか作らなかったとの事。

 もちろん理由は伸びるから。

 そんな訳で、昼食つくりからはじまる。


「早くするのですよ」


 待ちきれない人がいるので早いものを。

 大鍋に水を入れて塩入れて。

 さっき貰った杖を使って一気に熱湯にして。

 そして中に細めのスパゲティを入れる。


「朗人、今までと違う杖だね」


 愛希先輩が早くも杖の事に気づいた。


「なかなか使いやすい杖ですよ。後で色々試してみたいです」


 そう返事しながら、手抜きミートソース造りに取りかかる。

 フライパンに冷凍の牛挽肉と冷凍の炒めタマネギを入れ、魔法解凍&熱を加えて更にカットトマト缶詰を入れ適当に味を調えて。

 乾燥バジルを振りかけ溶けるチーズを入れてかき回せば完成。


 所要時間は1.4ミリのスパゲティがゆだる時間と同じ7分少々だ。

 まあ思い切り手抜きだけれど。


「味はまあまあですが、早かったので許すのです」


 詩織先輩からも何とかOKが出たので、問題はない。

 他の人は詩織先輩ほど、食べ物にうるさくないから。


 ところで僕は今回、詩織先輩分を考慮して、5人分なのに2.5キロの乾麺を茹でたのだ。

 それでも綺麗さっぱり無くなっている。

 どう考えても人数と量の計算が間違っていると思うのは、きっと気のせいではない。

 でもそれも、きっとここの日常。


 また、片付ける時に修先輩がいれば、片付け作業も実質不要。

 例の魔法で片付けられるから。


 そんなこんなでお昼ご飯が終了。

 という訳で午後は魔法の方の訓練だ。

 といってもいつも訓練で使っているのは露天風呂の横。

 空飛ぶシリーズの駐機場所だけれども。


「どうする。今日はその杖で色々試してみたいんだろ」


「そうですね。でも取り敢えず、いつもと同じ事をやらないと違いがわかりませんし」


 という事で、いつもと同じように大きめの桶に水を汲む。

 まずは水温を上げ下げする処からスタートだ。

 いつもと同じ距離5メートルからスタート。


 お、さすがに新しい杖の威力は凄い。

 一瞬で沸騰状態まで持って行けるぞ。

 いつもは10秒以上かかるのに。


「凄いな。それもその杖の威力か?」


「そうですね。続いて冷却をやってみます」


 僕は加熱より冷却の方が苦手だ。

 いつもなら、沸騰状態から凍らせるのには1分以上かかる。

 それでも。


「お、こっちもあっさりと出来るか」


 ほぼ瞬時に完全に凍り付いた。

 うん、この杖の威力だなこれは。

 昨日と比べて僕の実力がそこまで変わった訳ではないだりy。


「ちょっと悪いけどさ、その杖借りてみていいか。どんな能力か試してみたい」


「いいですよ」


 僕は愛希先輩に杖を渡す。

 愛希先輩は自分の練習用の杖と持ち替え、そしてにやりと笑みを浮かべた。


「お、これは出力が笑える程高いな」


 そう言って杖を構えて、軽く念じるような動作をする。

 真上に向かってどーんという感じで火柱が上がった。


「更に大技!」


 ダイヤモンドダストが振りそそぎ、氷柱がどん、という感じでそびえ立つ。


「ちょっと待て、この杖洒落にならない。ヘリテージより数段上だぞ」


 えっ、ちょっと待って欲しい。

 確かこの杖、使う人を選ぶとか言っていなかったっけ。


「愛希先輩、その杖使えるんですか」


「今まで色々試した中では最高! これなら火や寒冷以外にも色々と出来そうだ」

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