転職のきっかけ。
現場での手待ち時間がかなり長いんですよ。
だいたいスマホをいじるか、本を読むか
をしてるのですが、
せっかくなら
何かを書いて情報を発信してみよう。
と思いつきで書き始めました。
拙い、読みにくい部分もあるかも知れませんが
最後までお付き合いいただければ幸いです。
よろしくお願いします。
40歳が転職をするラストチャンス
なんてことがよく言われるが、
私は41歳で全くの未経験から
ラフテレーンクレーンの
オペレーターに転職をした。
それまでは大手コンビニへの
お弁当やパン、飲料などを店舗へ配送する
ドライバーをしていたので
全くの畑違いもいいところへの転職だった。
転職のきっかけは
ある日突然コンビニ配送の仕事が
耐えられないぐらい「嫌」になってしまったのだ。
そう、本当に突然。
例えるなら
頭の中にスイッチがあって
それが「バチンっ!」と切り替わった瞬間に
10年以上続けていた仕事がたまらなく嫌になってしまった。
と言ったところだろうか。
さて、転職するにあたって私はまず気心の知れた同僚に相談することにした。
思ったことを何でもすぐ口にしてしまう困った性格の持ち主ではあるが、
気は良いヤツなのでよく他愛もない話なんかをよくしていた。
吊人「同僚よ、俺、転職しようかな?って思うんだ。」
同僚「そうなんですか?どこに行くんですか??」
吊人「いや、まだそれは決めてないんだけど、この仕事がなんか嫌になって…。」
同僚「いいじゃないですか!転職!!こんなん誰でもできる底辺の仕事っすからね!!!」
休憩場で他の同僚や先輩後輩、上司までいる中でデカい声でスゴイ事を言う。
いやいや、ここにいる私やお前も含め全員
この仕事でメシ食わせてもらってるんよ。
それをデカい声で「底辺」とか言い切る。
これがコイツの困った性格でもあるが、
この仕事がたまらなく嫌になってる私は心の中で
激しく同意はする。
口に出してまでは言わないが。
同僚「吊人さん、なんか資格たくさん持ってませんでした?」
そう、私は資格をかなり保有していた。
過去には路線バスの運転士をしていた事もあったので
免許だけで
大型二種
大型一種
けん引
大型特殊
中型(8tまで)
を持っていた。
吊人「トレーラーとか、大型とか、タクシーとか、選択肢はあるんよねー。」
同僚「他の資格ってどんなん持ってるんスか??」
吊人「ほか???」
自分の持ってる資格を改めて思い返す。
吊人「あぁ、マンションとか管理する管理業務主任者持ってるわ。」
同僚「なんでそっち方向に就職しなかったんスか。」
吊人「なんでだろうねー???
就職で有利になるかもー?って取ったけど、本当に取っただけだったわ。(笑)」
同僚「他には???」
吊人「あぁ、移動式クレーンの免許と玉掛け、フォークリフトも取ってたわ。」
そう、本当にこの瞬間まで自分が移動式クレーンの免許を持っていた事を忘れていたのである。
なにせ資格を取ったのが20代前半
大学を卒業し、
就職に失敗し、
フリーターをしていた頃だったのだ。
当時の友人が定職に就かずフリーターとして日々働く私を思って
友人「ウチの会社くるかー??」
と声を掛けてくれたことがきっかけであった。
友人の会社は港で貿易船からコンテナを降ろす
港湾関係の仕事でかなり安定した職であった。
友人「無資格で入ったら肉体労働メインで使われるから資格を集めてから来た方が良いでー。
お前、肉体労働できんやろー?」
そう、当時の私はヒョロガリで肉体労働などできるような身体つきではなかったのだ。
そんな友人の助言を得て当時の私は資格を集める事にした。
まずは大型一種から。
そしてコンテナを運ぶトレーラーに乗るためのけん引。
公道でフォークリフトを運転するため大型特殊。
それと同時並行で
移動式クレーンとフォークリフト。
ちなみに、移動式クレーンの免許を取るために
専門の教習所がある。
私の住んでいる近くにちょうどコベルコの教習所があり、
そこでは各種重機の免許や技能講習、特別教育が受講できる。
当時は10日ほど通って移動式クレーンの実技、学科、大型特殊を同時進行で取得でき、
費用は25万円ぐらいだったんじゃないか
と記憶している。
また、移動式クレーンの免許は運転免許と同じ国家資格で、
教習所で実技試験をパスした後、
最寄の安全衛生センターにて学科試験に合格する必要がある。
余談だが、この移動式クレーンの学科試験の内容は
現場に出てクレーンを扱うのに必要となる知識は
「一切ない!!」(キッパリ)
そして、それとは別で
フォークリフトと玉掛けの技能講習も受講。
玉掛け(たまかけ)はクレーンのフックに吊り荷をかけるための資格である。
フックに吊り荷を引っ掛けるぐらい誰にでもできそうなものであるが、
事故防止のためにきちんと勉強し、専門の資格が必要なのである。
順調に資格を集め、あとは船からコンテナを積み降ろしするために必要なクレーン免許を取得すれば
友人から指示された資格が揃うわ!
って時に起きたのが
ニューヨーク同時多発テロであった。
友人「ごめんっ!!アメリカのテロのせいで貿易関係めちゃくちゃになってお前をウチに入れてやれなくなった!」
と突然謝られる。
そもそも今となってはこの友人の言葉の真偽もわからないし、
入社予定の会社へ問い合わせのひとつもしていなかった自分にも非はあったと思う。
当時の自分も特に友人を責めたりすることなく、
「それならまぁ、しゃーないよねー。」
ってな感じで
資格の取得を大型二種に切り替え
路線バスの運転士になるのはまた別の話。
さて、話を元に戻して…
吊人「あぁ、移動式クレーンの免許と玉掛け、フォークリフトも取ってたわ。」
同僚「えっ!?吊人さんクレーン乗れるんスか!?」
吊人「移動式クレーンな。タイヤとかキャタピラとかで動けるやつだけな。」
同僚「資格あるのにクレーン乗らないなんてバカっすよ!!」
目の前の本人に向かって平気でバカとか言ってくる…。
同僚「クレーンかっこいいじゃないっスか!!絶対乗るべきっスよ!!」
すごいキラキラした少年のような瞳で力説してくる。
吊人「んじゃクレーンの会社探してみるわー。」
ラフテレーンクレーンのオペレーターを志した瞬間であった。