第24話 キャッチャー
田口君が滝川のために勝ってきた昼食のサンドイッチを投げて滝川に渡したら。
「ほい、サンドイッチ」
「おう、サンキ―」
ぱしと投げられたサンドイッチを受け取り
壁に受け取ったサンドイッチを全力で投げそうになった滝川。
「お前、何やってんだよっ!」
「しまった、つい、癖で…!!」
「サンドイッチがべチャっとなるところだったじゃんかよっ」
「投げたものを両手で受け取ると盗塁阻止の癖で投げちゃいそうになるだよ…!!」
「ボールだと確実に投げる?」
「職業病みたいなものかっ?」
教室にはいろんなボールがある。
「ほい、ハンドボール」
と、赤羽がハンドボールの球を投げ渡したら
「え―」
取って掴んで投げて開いてた窓からボール飛んで行った。
この教室は2階
幸い雨でこの時間校庭は誰もいなかったのでただボールが落ちるだけに終わった。
「すげえ、40メートルくらい飛んでるじゃねえか!」
「俺で遊ぶのはやめろ!!」
「バスケットボール」
「ちょ―」
ものすごい勢いでバスケットボールを投げた滝川。
「イグナイトパスだ!」
ピンポン玉を投げ足したら
かこーんと手で弾き飛ばした。
「潰れなくてよかった」
「だから俺―」
「たまご―」
「え―」
「型カプセルだよー」
「だから俺で遊ぶのは―」
「軟式野球ボール、行け」
取って掴んで投げて窓の外に投げて。
「あっ―」
ビューンと飛んで行った。
「100メートルくらい飛んだぞっ…」
「さすがキャッチャーだなあ」
「俺遠投最高90メートルだけど!!」
「こういう時に真価が発揮されるとは…なんかっ…」
イイこと言うのか?
「すごいなっ」
「普通か!」
「普通のことをためて言うなや!危ないから俺で遊ぶのやめろよ!!」
「危ないのはお前だよ!」
「遊んでいるんじゃない、楽しんでいるんだっ」
「それを遊びっつうんだよ!」
田口君が体育用具室からいろんなボールを持ってきた。
ラグビーボール
横パス
「それは横に投げるんだ」
「昔少しやってたからな!!」
アメフトボール
固まった、パスを出す人を探して
俺と目が合った
パス
「うおっ」
バレーボールを滝川に投げたらアタックして窓の外に打った。
サッカーボールをパスしたら窓の外に蹴飛ばして30メートルくらい飛んで行った。
「あっ、滝川昨日言ってたこれ」
赤羽が手渡した丸いの銀色のもの
パシっと受け取って
「おいそれおにぎり」
投げた。
「え!!?」丸いおにぎり
。窓の外に。
急いで取りに行く滝川。
そんな感じで遊んでて昼休みが終わりかけていた頃授業の先生を待っていたところ。
グラウンドにいた体育教師の声が聞こえた
「教室からボールを投げたのは誰だ!?」
皆がグラウンドにおにぎりを取りに行ってる滝川を指さした。
「滝川ついでにボール体育倉庫にしまっといてー」
「分かった!!」
グラウンドにあるボールを倉庫にしまって、銀紙に包まれていたから汚くないけど潰れたおにぎりを頑張って食べる滝川だった。
その後、戻ってきた滝川がボールを窓から投げたことを怒られた。
「この教室にボールを持ってきたのは誰だ!?」
元々教室に会ったぼーつは田口が持ってきて、わざわざ持ってきたのも田口だ。
皆は滝川の後ろの席の田口を指しているのだが先生が滝川を指していると勘違いしてので滝川のせいになり誰も訂正しなかった。田口君は誰も指ささなかったが自首、自供しなかった。
裏切った田口
人柱にされた滝川。
滝川は小さいから田口の後ろだと黒板が見えないからちょっと前から一番前の俺の隣の席になっていた。
滝川が怒られるのを後ろで笑いをこらえている自供して謝罪もせずに滝川を売って後ろでニヤニヤする傲慢な態度の田口君。
身に覚えのない事で怒られた納得のいかない滝川。
滝川は注意で反省文を書くことになった。
注意は内心に響かず反省文を出すだけで終わり。
秋山先生が5コマめの英語の授業で教室にやってきた
「田口が体育倉庫からいろんなボール持ち出すの見たんだけどあれは何だったんだ?滝川がボール投げたことと関係あるのか?」
「いや、あの、それはっ…」
「滝川がボール外に投げたのは悪いけど、持ってきたってことで怒られてたけど持ってきたの田口だよな」
「そもそもなんで滝川は教室からボール投げていたんだ?」
「田口の悪ふざけですよお」
「上には黙っとくから言わないけれどお前らさ」
見ている人は見ていた。
「滝川に謝って誠意見せろ」
結局、滝川が書くことになっていた分も自分で反省文を書く羽目になった田口君であった。。
「悪かったな滝川っ、何かおごるぜ」
「え!?じゃあ、あそこのファミレスのパフェおごって!!」
1000円のパフェをおごって高くついた田口君であった。因果応報。