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男子高校生の青春  作者: 次原明人
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第17話 6組の天上さん

第17話 6組の天上さん


5、6、7組、女子がいるクラスに可愛い女子がいないか見に行く、通称遠征。

うちの学校には男子クラスと男女共学クラスがある。

女子の入学者が少ないので振り分けができないから5、6、7組に20人ずつ分けてるいる、その5、6、7組はスポーツ推薦で入った野球部以外の生徒が大半のクラスだ。

なので男子クラスの男子たちは女子がいる5、6、7組に可愛い女子がいないか探しに行く、通称『遠征』をする。

教室が少し遠いのでちょっと行くのが面倒だが、行く。

俺、藤野、赤羽、木戸U、ジェイ、田口君で行く。

5、6、7組の教室の窓のところには男子たちが群がっていた。悲しい画だ。

「7組はブスばっかだな」

赤羽はいきなり暴言を吐いた。

「下駄みたいな顔の女いたぞっ」

田口君の酷すぎる例え。

「ん?、5組にすげえ可愛い子いんじゃんかあ!」

「え?ウソウソ、マジィ!?」

「彼氏いるのかなー!?」

「ナンパしに行こうぜっ!」

「あれ?みなさん何しているんですか?」

「あれ?ナギ?なんでこっちから来るのに」

「トイレに、このフロアのトイレは人が少ないので、みなさんは?」

「女子がいるクラスに可愛い子がいないか探しに、で、今、可愛い子見つけたんだよ」

「へえ、そうなんですか?どこですか?」

「あの子」

その可愛い子を指さした。

「ああ、天上桜さんですか」

「え?ナギ知ってるの!?名前も知ってるの!?」

俺は少し興奮して聞いてしてきた。

「同じ中学校でしたから」

「どこ中だっけー?」

「昇華中です、ナンパと言ってましたけどあの人には手は出せませんよ」

「え?なんでー?」

「あの人の両親は警察官ですから」

「「「「「「ええー!?」」」」」

「ポリスマンの娘なのかよ!?」

赤羽、なんでそこだけ英語なんだよ。

「そりゃ絶対に手は出せねえわ」

「親にチクられたら捕まるかもなあ」

「ポリスマンのお世話になりたくないぜっ…」

だからなぜ英語…。

周りで聴いていた男子たちも「警察官の娘かよ…」と言ってそそくさと帰って行った。

俺は提案した。

「ちょっと教室戻ってナギの話、聞こう」

俺らは自分たちの教室に戻ってナギに天上さんの話を詳しく聞いた。

「あの子なんでこの高校に入ってるの?」

「もともと頭はいいんですけど受験のとき私と同じ理由で」

「なんだったっけ?」

「私と彼女は私立の受験の前におたふくかぜにかかって公立校の受験の予備日まで休んだんですよ」

「で、三次募集ギリギリに治ったからこの高校受験して入ったんですよ、私は姉がこの高校の教師なので入ったんですけど」

「5組はじゃあ女子でトップクラスの女子がいるクラスなの?」

「そうですね、5組は姉が言うには女子のトップの成績の生徒と野球部以外の部活組のクラスらしいです」

「ナギはその天上さんと知り合いなの?」

「はい、一緒に遊んだことあります」

「その子は彼氏がいたことはあるの?」

「ないですね、親が警察官だってことは周知の事実なので誰も付き合おうとする人はいなかったです」

「それはリスキーだからなー」

「姉によると彼女は自己紹介の時に両親が警察官だって言って寄ってくる男子を牽制したらしいです」

「同じクラスの男子はそりゃあ手は出せねえな」

「他のクラスのナンパしてくる人は女子の友達がすぐにその子は親が警察官だよって言って撤退させてるみたいです」

「友達も守ってくれてるんだ」

「でも私と彼女はたまに一緒に帰ってました」

「え、なんで?」

「私は女子の友達と同じ感覚で接してきたからですね、家も近所ですし」

「ナギって女子とばっか話すタイプだったの?」

「そうですね、女子の友達しかいなかったです」

「その見た目だとそうなるな」

男たちが忌み嫌う女子とばっか遊ぶ奴、だがナギならなんか許せる。

「ひとつ不思議なのがほかの女の子は私のことを薫ちゃんと呼ぶのに彼女だけ薫君と呼ぶんですよ」

「男扱いしてくれてるんじゃねえの?」

「それってそういう意味だったんですかね?」

「ところで天上さんは好きな人いねえの?」

「いないんじゃないですか、分からないですけど」

「ナギは天上さんのことどう思う?」

「可愛らしい人だと思いますよ、性格もいいですし、でも付き合うとかそういうのはよく分からないです」

「天上さんの親ってどんなカンジなの?」

「お母さんは真面目な人で、お父さんは見た目が怖いです」

「見た目が怖い?」

「見た目がプロレスラーの蝶野さんみたいで、暴力団対策室の警察官らしいです」

「それはもうダメだよ!、怖すぎるよ」

「天上さんって大学志望?」

「そうだと思います、頭いいので」

「なんで英語講座にいないの?」

「彼女、英語得意なんです、常に100点とってたから講座を受ける必要はないんです」

「天上さんは公立高校はどこ受けようとしていたの?」

「私と同じ三葉高校です」

「公立の二次募集は受けようと思わなかったの?」

「遠くの公立より近くの私立ですよ、私も彼女も成績優秀者のスカラシップの申し込みしましたし」

「あっ、俺も三次募集で入学でそれしたぜっ」

「田口、勉強できたのかよ!?」

「まあ、出る問題解るからなっ」

「なんでだよお!?」

「秘密だっ!」

「説明聞いたんですけど中間考査の結果で決まるんですよ、全教科85点以上取ればいいんですよ」

「まあ、70点以上のは簡単だからあとはちゃんと勉強したかの問題だぜっ」

「なんでそんなこと知ってんの?」

「まあ、それはテストが近づいてからのお楽しみだなっ」

そういうことで男子たちは天上さんには手を出せないことが分かった

授業が終わり放課後、帰り、帰り道が途中まで同じのナギと一緒に帰るとき自転車を押しながら話しながら喋ってて。

ナギが「実は」と言って俺に耳打ちしてきた。

ナギが耳打ちしてきた。

「私は彼女のこと好きなんです、なのでうちのクラスにも彼女の親は警察官って周知してくれませんか?」

「それは赤羽たちが言うから大丈夫だよ」

「良かったです」

次の日

放課後、買えり道

自転車に乗って帰っているときに例の天上さんを見つけた。

天上さんが一人で帰っているところを話しかけた。

「あの、天上桜さんだよね?」

「はい?」

「俺、1組で草薙薫と同じクラスで友達の長谷川ってものなんだけど」

「え?、あ、はい、薫君の友達さんですか」

「薫と友達って言って聞いたんだけど本当?」

「本当です…」

「登下校も一緒に行ったことあるって」

「そうです!」

「薫君のことどう思ってる?」

「ちょっと耳貸してもらっていいですか?」

天上さんの口に耳を近づけて付けて耳打ちを聞いた。

「大好きなんです、付き合いたいくらいに」

「そうなんだ…、分かったありがとう、俺が君と話したことは薫君には言わないねで」

「はい、あ、私が今言ったことも薫君には言わないでくださいね」

「もちろん、じゃあね、俺行くね」

ふむ。

「なるほどー、なるほどー…」

両片想いかよおおおおおおおおおおおおおおお!!

ラブコメディが好きな俺は温かく見守る事に決めた。

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