第13話 大学進学志望者向け英語講座
第13話 大学進学志望者向け英語講座
担任の秋山先生が授業開始日のホームルームで言っていた、実力で大学進学を希望している奴はうち独自の大学進学希望者向け英語講座というものが1年の時からあるから受講するようにと言われた、3年までその講座を受けて英語をものにするのが目的中学1年の初めからやってて2年の終わりには高3の英語まで終わらせるから英語が苦手な大学進学希望者はぜひ受講するようにと言うことだった。俺は実力でそこそこの大学に行きたいのでその講座を受講することにした。初回は4月21日の14:30から視聴覚室で行うと教室に張り紙が貼ってあって、できれば30分前に来るようにと書いてあったので瀬悦明通りに30分前に来た。
俺が一番先についたようだ、俺は一番左端の席に座り着た奴はそこからつめて座った。
30分前くらいに来て集まったメンバーと交流してくれ。と言うことだったらしい。
俺(長谷川)、藤野、佐藤、山野、草彅、山口という奴、赤羽、木戸という奴、田口、衛藤は1組、もう一人見たことがない奴がいた。
俺はあんまり知らないメンバーに気付いた。
山口だっけ、この真面目、メガネ君。
「あれ、山口君だっけ、お前もこの講座受けるの?」
「と、長谷川君だったか、君は」
「そうだよ、めちゃくちゃ頭いいんでしょ」
「文系だけ」
「またまたそんなこと言って、この前の国・数・英の模試偏差値60あったじゃん」
「数学さえなければ偏差値は74だったんだが」
「英語もできるじゃん!」
「満点じゃなかった、基礎を固めたいんだ」
「なるほど」
勉強ができる奴の考え方だ。捨てるんじゃなくてそれを勉強する。
まあ、俺も苦手だからそれを克服するためにここにいるんだけど。
余談だが、勉強ができる奴には君を付けて呼ぶのがこの学校のリスペクトの証。
一人知らない奴がいた、可愛い顔したチャラ男だ、その人に赤羽が話しかけた。
「おめえ何組?」
「2組~」
「名前は?」
「湊春」
「好きなスポーツってあっか?」
「野球、サッカーかな~」
「イーグルスとベガルタ好きか?」
「好きだわ~」
「俺も好きなんだわ」
30分後
「ィエ~イ☆!」
すっごい順応している…。
赤羽たちと話すようになったら本領発揮、チャラ男だった
「本物のチャラ男だ…」
思わず俺はつぶやいた。
友人関係ができているところに一人ぼっちは寂しいからな。
14:30が過ぎそろそろ先生が来る頃だ。
「先生誰だろ?」
「お待たせ―」
担当の先生が来た。
担任の英語の秋山先生だった。
開口一番秋山先生が言った。
「ええっと、君たちが大学志望の英語講座を志望した人たちでいいよね?」
「「「はい」」」
「一組の奴が多いな、ええと、1、2、…10人は1組か、もう一人は2組の湊か」
続けて
「大学進学を希望していてこの講座を受講したいという君たちは優秀です、英語ができなければ受験が難しいから、受験は英語ができれば何とかなるから、絶対に勉強おいた方がいいんだ」
「そうなんだー、へー」
「実を言うとクラス分けは女子がいるクラス以外は成績順なんだ、成績が高い順にクラス分けしてたんだ、だから君たちはこの学校ではトップにいる」
成績順でクラス君だから佐藤や鈴木がやたら多かったんだ、合点がいった
秋山先生は続けて。
「受験に絶対必要な科目、それが英語だ、この講座を受けるということは自動的に英語研究会というサークルに入ることになるけどいいか?」
「俺、部活もやりたいんですけどお」
と衛藤が言った。
「いいよ、サークルだから部活はやってもOK」
「サークルって何やるんすかっ?」
「英語の勉強を中心に、試験勉強とか3年だったら受験勉強だな、けど俺が顧問だけど講座の時以外たまにしか来ないからあと部室としてこの視聴覚室をを与える、そこで勉強したり何してもいい、ただ、与えられた課題は全部覚えてくること」
「視聴覚室の狭い部屋だったら本当に狭いけど3人くらいはそこで勉強できるから音も入ってこないからずっと勉強したいならそこで勉強すればベストだと思う」
「図書館で勉強はしないんですか?」
「してもいいけど変態扱いされるぞ、この学校で勉強していたら」
「なんて高校だよ…」
「だからこの部室があるんだ」
ふと前から思っていた疑問を聞いた。
「最底辺校だと偏差値38ですけどなんでうち40なんですか?」
「授業は最低限しかしないけど、部活推薦組は大学進学で困らないように勉強させるからな、そいつらとこの講座を受けた人たちで偏差値を2上げているんだ」
「2年で大学進学組、専門・就職組に分かれるから、部活推薦組も一部進学クラスに入るからな」
「へえ、意外としっかりしてるんだなあ」
「でもこの高校三次募集もやってますよね?」
「三次募集がなきゃ救済できないから」
それから秋山先生のこの学校についての詳しい話を聞いた。
うちの高校、私立奥州学園高等学校、偏差値40
略称は奥学
創立今年で15年、市最底辺高のひとつ
奥州学園高校はスポーツで入る奴も多い。
強い部活は野球部、サッカー部、テニス部、レスリング部 ゴルフ部 ラグビー部 陸上ホッケー部
普通の部活は バスケ部、バドミントン部、卓球部、軟式野球部、
指定校推薦は少ないので部活組、野球部は進学と就職は半々 野球部は1学年30~40人クラスなので1クラスにまとめられている。他の部の例としてラグビー部は各学年15人くらいしかいなくて1個上の学年、2年1組進学クラス文系には5人、2年2組進学クラス文系/理系に5人 専門/就職クラスに5人例年分かれるらしい、野球部はこの学校一番の看板の部活だけど部員は偉そうにはしない、そういう教育を徹底しているから、昔ちょっとトラブルがあったらしい。学業の成績も悪い。学校のイベントの時は大概いない、試合や合宿が重なる。
底辺高はいくつかあるがこの学校が一番評判が悪い、これも今までの先輩たちの功績だろう。
偏差値は数年前まで38だったが、最近何故か少しずつ偏差値が上がり40になっている。
それはこの英語講座を導入したかららしい。
この高校の受験は5教科、150点取れば合格する。
3年前まで男子校だったが、経営の方針で男女共学校になったが、男女共学をうたっているが入ってみれば一部男女共学だった。
全てのクラスに女子を配分すると数名ずつになってしまうから女子が半分のクラスを二つにしただけだったのである。
高校のコースは1つしかなく普通科単位制。1学年360名。基本40人学級、全9クラス、5、6、7組は女子がいて男は部活組のクラスだ、たまに留年している奴がいて40人学級に1、2名多い時もあるが。
退学者が多くさっき言った通り1学年360人いるが卒業時には240人になっているらしい。
2年になったとき進学クラスは1クラス30人くらいしかいないらしい。
部活組はそんなにやめる者は多くないとか。
そしてこの英語講座は別名奥州学園高校進学プログラム
大学進学率が低い当校が打ち出した進学プログラム
大学進学希望者が、そのプラグラムに申し込んだ希望者は、放課後学校に残り週3回の特別授業や勉強の相談、教室を提供して自習などを行う企画。
1年から、希望者にプログラムを実施する。1年時のこの講座の名前は基礎英語講座と呼ぶ。
1組は一応入試成績優秀者を集めたクラスだったので希望者が多かった。
集まったのは11人。
長谷川、藤野、左藤、山野、草彅、山口、赤羽、木戸、衛藤、田口、湊。
湊以外は全員1組。
このプログラムは部活に入っている者も希望可能だが大会以外はこの講座優先。
秋山先生の長い説明が終わって、先生が俺達に質問した。
「君たちは公立高校はどこ受けましたか?」
俺こと長谷川は
「受けていないです」
藤野は
「名取農業でーす」
偏差値38の農業高校
左藤は
「岩沼東だよ」
偏差値42の遠い公立校
山野っちは
「宮城野工業デザイン科でゴザル」
偏差値45の工業高校。
草彅は
「受けていないんですけど本来受ける予定だったのは三葉高校です」
偏差値55の元女子校のナンバースクール。
山口君は
「陸前第一高校です」
偏差値68の県で2番目の進学校。
赤羽は
「岩沼東っすね」
木戸は
「名取農業でぇす」
田口は
「名取農業ですねっ」
衛藤は
「船岡高校体育科でえす」
偏差値43の体育学科がある高校。」
湊は
「陸前工業情報技術科で~す」
偏差値50の工業高校。
先生は宣言した。
「君たちをそこの高校受かった人よりいい大学に行かせることを保証します」
そして
「君たちの志望行きたい大学のイメージと学部は?」
と俺達に質問した。
メンバーの志望大学
順に
俺こと長谷川は
「地元の総合大学の文学部です」
藤野は
「地元の総合大学の文学部でーす」
左藤は
「教育学部がある大学だよ」
山野は
「オタクが多そうな大学の情報系の学部でゴザル」
草彅は
「国公立大学の看護学部です」
山口は
「法学部のレベルが高い大学です」
赤羽は
「留学制度が充実している国際関係のに強い大学っすね」
木戸は
「彼女と同じ大学と学部でぇす」
赤羽が口を出した。
「あのブスの彼女か?」
「ざけんな翼ぁ!」
衛藤は
「体育学部がある大学でえす」
田口は
「国公立大学の経済学部ですねっ」
湊は
「それなりに有名でモテそうなで授業が楽そうな学部の大学で~す」
秋山先生は俺らに訊いた。
「君らがその大学に行く理由を聞かせてもらっていいかな?」
俺らが大学に行く理由
順に
俺こと長谷川は
「中学の俺を馬鹿にしてきた同級生を見返すためにです」
藤野は
「大学を出たほうが高い給料を稼げるから、趣味に金をたくさん使いたいでーす」
赤羽は
「大学で留学して金髪ブロンド美女とヤりたいからっすね」
「ちゃんとした理由じゃないか」
先生!?
「不純じゃない!?」
思わずツッコんでしまった。
木戸は
「彼女が大学に行くから同じ大学に行きたいでぇす」
また赤羽がちゃちゃを入れた。
「不純な理由 恥を知れ!」
「なんでだよぉ!?」
衛藤は
「体育教師になりたいからでえす」
田口は
「もう3年あればいい大学に入れると思ったからですっ」
「もう3年?」
「なんでもないっ」
左藤は
「小学校の教師になりたいから」
「それはやめたげて!」
俺はついツッコんでしまった。
ロリコンの不純な動機。
山野は
「大学でPCの事をもっと勉強したいし、ゲーム制作会社に入りたいからでござる」
ナギは
「看護師になりたいから、学費の安い公立の看護科がある大学に入りたいんです」
山口君は
「弁護士になりたいこともあり、親、親類は大体いい大学に入っているので、自分もそうありたいからです」
湊は
「東京のそれなりの大学に行って遊びたいっすよ~」
「今日はこのメンバーの親睦を深めるために授業はありません、雑談してていいよ、今日の講座はお終い、あと2時間くらいはこの教室使ってていいから。
田口が皆に質問した。
「みんなは将来なりたい職業はあるかっ?」
順に答えた。
俺こと長谷川は
「小説家、漫画原作者、ゲームシナリオライター、アニメ脚本家」
藤野は
「ゲームシナリオライター、ゲームプログラマー、プロゲーマー」
左藤は
「小学校教師」
「小学校、逃げて!」」
山野
」エロゲメーカーのライターかゲームプログラマー」
草彅
「看護師」
山口
「弁護士」
赤羽
「スポーツ球団の通訳」
木戸
「公務員か、サラリーマン」
衛藤は
「体育教師」
田口は
「公務員」
湊は
「YouTuber」
「小学生のなりてえ職業かよ!」
赤羽がツッコんだ。
今日はもう予定がないのでで集まった11人で雑談をしていた。
メンバー住んでいる地元イメージ
赤羽が皆に質問した。
「おめえらってどこ住んでんの?」
俺らは順に答えた。
俺こと長谷川は後場
藤野は高砂
左藤 幸町
山野 宮城野
山口君 上杉
ナギ 東華
赤羽 太子堂
木戸 太子堂
ジェイ 沖野
田口君 長町
湊 八軒
田口が皆に質問した。
「お前らの志望大学はっ?」
順に答えた。
そういえば先生に聞かれなかったな
俺こと長谷川 仙台学院大学文学部歴史学科
藤野 仙台学院大学文学部歴史学科
左藤 仙台学院大学教育学部初等教育
「危ない、逃げて!」
「だから何で!?」
山野 東京の国立電波光線大学工学部電子学科
「じゃあ2年に理系のクラスに行くのかっ?
「いや、文系のクラスにでゴザル」
「なんでっ?」
「理系はもう完璧なので、拙者は文系が弱いので文系を強くしたい」
草彅 宮城県立陸前大学看護学部看護学科
「私も文系のクラスに進みます、理系は自学自習できてるので」
山口 東京の京王大学法学部法律学科
赤羽 東京の欧亜大学国際学部 イギリスに留学したいらしい。
木戸 東京の天正大学経済学部、彼女と同じ大学
赤羽がまた暴言を言った
「クソがッ!」
また赤羽…
「仏教系の大学だなっ」
ジェイ 日本橋体育大学体育学科
田口 山形の国立出羽大学 経済学部
湊 東京の東欧大学経済学部
続けざまにまた田口が皆に質問した。
「何でうちの高校来たんだっ?」
俺こと長谷川は
「本命の高校落ちたのと家から一番近い私立高校だったから、チャリで通えるし」
藤野は
「私立ここしか受からなかったからかなー」
左藤は
「近くの私立高校に嫌いな奴がたくさん入るって話聞いたから少し遠めの子ここを選んだんだよ」
山野は
「家から近いからでゴザル」
「そう言えば宮城野に住んでるって言ってたな家からチャリで何分っ?」
「5分でゴザル」
「もう歩いて来いよっ!」
草彅は
「おたふくかぜで高校受けられなかったのと姉がこの高校の教師でいたからこの見た目の問題を対処できると思ったからです、実際対処できましたし」
山口は
「金の無駄だからと私立を受けないで公立校だけ受けたら落ちてしまって、私立で三次募集を募集しているのはここだけだったからだ」
「遠くの定員割れしてる公立高校は?」
「自分は暗記する時に口に出して暗記するんだが、電車やバスでそんなことしている人いたら怖いだろう、自転車ならほぼ聞こえないから自転車で通えるここが良かった」
赤羽は
「私立もう一校落ちて私立はここしか受からなくて公立も落ちたからだよ」
木戸は
「翼と同じだわぁ」
ジェイは
「のびのびとしたところでバスケしたかったからあんまりバスケ強くない私立だったらここかなってえ」
田口は
「三次募集ここしかなかったからっ」
湊は
「普通に赤羽の言ったことと同じだよ~」
「さっきからちゃちゃ入れてるけど、赤羽と木戸って昔から知り合いなの?」
「幼稚園からの幼馴染だ」
「そうなんだよぉ」
「下の名前で呼んでるのはそれだからかっ」
「なんか彼女いるってさっきから木戸君は言ってますけど…?」
「こいつ彼女いんだよ」
「マジか、いーな」
「今度紹介してやんよぉ」
「木戸君のフルネームって何だっけ」
「木戸裕也」
「あだ名ってあったの?」
赤羽が答えようとして。
「それはゆう―」
「言うんじゃねぇ!」
「なんか君付けで呼ばれるタイプじゃないしなんか呼びやすい呼び名で呼ばない?、木戸君は何がいい?」
「ん~、キングかなぁ」
「あ?、こいつは木戸裕でいいっつうの」
赤羽があだ名を考えた。
「なんかイイね言いやすい」
「木戸Uかっ」
「おぃ、ちょっとま―」
「じゃあ、よろしく木戸U」
「よろしくー木戸U」
「よろしく木戸U君、だよ」
「よろしくでゴザル木戸U殿」
「よろしこっっ木戸U」
「よろしく~、木戸U」
「よろしくう、木戸U」
「よろしくお願いします木戸さん」
「よろしく、木戸君」
「ナギと山口君は硬いな~」
引っ込みつかなくなったから受け入れるしかなくなった木戸。
「分かったよぉ木戸Uでいいよぉ」
と言う流れで同じ講座を受ける仲間と交流して講座を終えた、次からの講座は授業。