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言葉  作者: 雲野 ハラ
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言葉への道

「何のために生きてるんだろう」

そんなことを一週間に何度も考える時がある。死にたくなる時もある。でも死なない。まだこの先に希望があるかも知れないからだ。

僕の口癖は「死にたい」だ。普通に聞くとヤバイ人に見えるだろう。もちろん、ヤバイと思うがこの言葉を口に出すだけでココロが軽くなるのだ。自分と同じような人は他にもたくさんいると思う。

何故、僕がこんな親が聞いたら悲しむような言葉が口癖になったのかというとそれは仕事ともう一つは恋だ。

今の仕事は休みもお金もしっかりしているが仕事内容が僕には全くもって合わない。同期の奴らとは仲がいいがどうしても上の人との人間関係には耐えられない。このままではストレスでこの世界から消えるのではと思ってしまう。

もう一つの恋、これはかなり大きい。そして深刻である。

僕はかれこれ中学生以来恋をしてない。中学生で恋をしたかというとそうでもないかも知れないが近い経験はしたので恋をしたと自分の中で思っている。ただ、その経験も1ヶ月何もなく自然に消えただけなので他人からするとしてないじゃんと言われてもおかしくない。

誰か大切な人がいる。それだけで本当に仕事は頑張れるのだろうか。知り合いは口揃えて同じことを言う。

「好きな人、大切な人がいると仕事が頑張れるわ」

僕には信じられない。それだけで仕事が頑張れるなら苦労はしない。ただ、実際その立場にいない僕がそんなことを言っても誰も納得してくれないだろう。だから、僕は好きな人を探す事にした。


その日は特別な日だった。なんたって人生で初めての合コンだ。たまたま、仕事の同期に誘われたのでこの機会を逃してはもう先はないだろうと思い約束をした。

ただ、もう少しで五年近く異性と話していない僕は少し心配をしていた。少しどころではなかったかも知れないが。

女の子達が来るまでの時間は他の店で少し飲み、とうとう約束の時間が来た。

相手は四人、うち一人は幹事の彼女。実質三人だ。一人ずば抜けて可愛い子がいた。本当にこいつは彼氏いないのか?なんて思った。

合コンは、始まり自己紹介の時間だ。みんなが淡々とスムーズにするせいで早くも僕の番だ。

「(主人公)と言います。趣味は読書と散歩です」

自己紹介が終わった。我ながらなんとも反応しづらい自己紹介をしてしまった。もう自信がそこで尽きてしまった。

そのまま時間は過ぎ、二万円を払いその日は終わった。

他のみんなは楽しそうにしてた。僕はと言うと一言も喋らず終わった。

その日を境に僕は諦めた。恋は自分に合ってないんだ。もう一生無理なんだって。

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