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■ 醜いシンデレラ ■

作者: ■HAKKOKU×HAKU■

例えば・・君が辛いと声を上げたら

どれだけのヒトが、その辛さに気付き救ってくれるだろうか。



例えば・・ジブン以外の誰かが辛いと声を上げたら

どれだけのヒトがその声に気付き救ってくれるだろうか。




きっと多くの人間は、君を救わない。

きっと多くの人間は、誰もその声に気付かない。

きっと多くの人間は、聞こえていても聞こえないフリをする。




人間が生きている限り、誰もが何かを抱える。

悩み・・苦しみ・・泣いたり・・笑ったり・・とにかく毎日が忙しい。

単なる感情に振り回される。


それは誰かから見たら滑稽にしか過ぎない。




心で泣いても笑った顔を見せる。

心で泣いても気取ってすまし顔。


毎分毎秒、時を刻む毎に・・本当の心が知れてしまわない様に

本当の想いが溢れてしまわぬ様に・・


まるでパックをするかの様に、何枚も何枚も・・何枚も顔の上に

今日もパックを重ねて行く。



帰って来て顔を洗っても・・そのパックだけは剥がれない。

剥がそうとしても・・決して剥がれない。



剥がし方を忘れたの・・?

それとも剥がしたくない・・?

それとも剥がすモノなんかナイと勘違い・・?



辛さを隠して可笑しくないのに今日も今もクスクス笑い

辛さを隠して平気じゃないのに今日も今も平然を装って

辛さを隠して泣きたいのに今日も今もドライアイのフリをする。



辛い・・ツライ・・ツラい・・嘆いていたらパックをしないで済むのに・・

本心を語り続けるコトが出来るならパックは要らないのに・・。



人間・・それを分かっていても・・そうしたくても・・

今日も今もパックを一枚・・また一枚・・と追加をする。


そうすれば表向きは綺麗で美しく輝いて・・充実していると

イキイキしていると・・そう思って貰えるから・・。


仮に自分自身の本当の姿を見れるとしたら・・

仮に自分自身の本当の姿を見られるとしたら・・

君は自分自身を直視出来るだろうか。

君はヒトの目に耐えれるだろうか。



ずっと隠し続けてきた本音は幾らたっぷり美容液を染み込ませたパックでも

意味なんか無く・・・一つ本音を隠す度に・・

一つの深いシワが刻まれてイク。

シミやソバカスも・・クマも何もかもが一つずつ増えて行く。



本心を映す鏡が有ったら・・その前に凛と胸を張って立つコトが出来る

・・・きっとそんな人間はいない。


立っても、一分と待たずに膝の力が抜け、地面に座り込み

両手で顔を押さえ・・包み隠し・・人間らしい温かい透明の水が流れるのを感じるだろう。


ずっと隠してきた負の想いは幾重にも幾重にも・・

汚く淀み切った・・醜く・・無様な・・オマエの姿。



辛い時、心から辛いと声に出来る人間は弱いだろうか。

辛い時、辛くても周りに気付かれまいと、平然を装う事が出来る人間は

強く見えるのだろうか。



でも本当に弱いのは、自分の本心を隠して隠して・・隠し続けて

どうにもならなくなって精神病を患う無様なモノタチ。

誰にも本心を見せなかった、見せれなかった、偽ったキミが全て悪いのダカラ。



本当に強いのは、自分の本心と向き合い

辛い時は辛いと声を上げて、助けて欲しいとすがって・・

誰かに甘える事、誰かに支えられる事、誰かと助け合える事が出来る

そんな人間が強いと言うのだと・・

誰かは言う・・。



キミは・・一体、いつになったら強くなるのか。


一生弱く、醜く、汚く、無様で情けない姿を


いつまで抱え生きて行くのか。




その答えはきっと・・キミだけが知っていて、キミだけが出せる。



『 鏡よ、鏡・・この世で一番・・醜いのは・・だぁれ・・? 』



その答えはきっと、キミが知っているでしょう・・?





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