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不思議な事件が起こる学校で【原作版】  作者: 楠木 翡翠
最終章 3月 エピローグ
35/36

エピローグ〜すべての終わりを告げる時……〜

【作者より】


2016/06/05

最終話②である「2.『悪魔バージョン』 悪魔な彼女と勇者の彼らがすべてを終わらせる」の削除に伴い、1話分繰り上げています。


ブックマークのしおりがおかしくなっていますので、ご了承ください。

 ここは保健室。

 そこには4人の男女がいた。

 さて、彼らはどうやってここまで運ばれてきたのだろうか?

 ベッドには2人おり、1人は女性、もう1人は男性だった。

 彼の枕元には眼鏡が置いてあった。

 他の2人はイスをいくつか置かれたものに横になっている男性と、ソファーに横になっている女性である。

 彼らは制服やスーツとかではなく、黒系の服を身に纏っており、怪我したところはすでに手当てがされていた。


「ん……。ここは? なんか、寒い……」


 ベッドにいた女性が目を覚ましたようだ。

 彼女はふと、隣のベッドを目を細めて見た。

 よく見たら、男性のようだ。


「あ、冬井戸(ふゆいど)先生……」

「あれ、誰?」

「先生、眼鏡かけてください! 眼鏡」

「あっ、すまないな」


 冬井戸は眼鏡をかけると、


「あれ、夏川? なんで、夏川が保健室にいるんだ?」

「それは私が訊きたいです!」



 *



 一方、ソファーに横になっていた女性は……。


「ここはどこ?」


 先ほどの女性と同じことを言っていた。

 彼女は起き上がり、辺りを見回すと……。


「うわぁっ!」


 そこには意外な人物がいた。


「冬井戸先生、夏川、秋山先生! どうしてこんなところに?」

「そのセリフ、そのまま返しますよ」

「私もです」

「俺も」


 他の3人は揃って同じセリフを言っていた。

 なぜ、この4人だったのかは永遠の謎ではあるが……。



 *



 時は流れ……。

 ついに、卒業式の日となった。

 クラスメイトと会えるのも泣いても笑っても今日で最後……。

 教室には左胸にコサージュをつけた33人の3年5組の生徒達がいた。



 *



 卒業式が始まった。


「これから、平成27年度卒業証書授与式を始めます。卒業生入場」


 カノンの音楽に合わせて3年生が入場していく……。

 そして、順調に式が進み……。


「卒業証書授与。1組……」


 1組から順番に生徒達の名前を呼んでいく。

 5組は最後なので、泣き出す人も続出した。


「5組……。以上、男子95名、女子80名、計175名」



 *



 無事に卒業式を終え、生徒達は卒業証書や卒業アルバムを受け取った。


「この3年間、いろいろあったよね」

「特に今年1年間は楽しかったね」

「うん! でもみんなと分かれたくないよぉ……」


と彼女らは卒業アルバムを見ながら3年間を振り返っている。

 その時、教室のドアが開くと袴姿の春原と背広姿の秋山が入ってきた。


「みんな、改めて卒業おめでとう! この1年間はもちろん、3年間はどうだったかな? 私からみんなに写真をプレゼントするね!」


と言い、彼女は1人ずつ名前を呼んで写真が入った封筒を手渡していった。

 生徒達は思わず驚いたり、それを受け取り泣き出したりしていた。


「先生、行事のたびに写真を撮っていたのはこのためだったんですね……」

「その通りだよ。夏川」

「実は私達からも先生にプレゼントがあります」


 3人の女子生徒が教壇にいる春原と秋山のところに向かった。

 彼女らの手には花束とプレゼント、そして、色紙を持っていた。


「春原先生、秋山先生、1年間ありがとうございました!」

「みんな、ありがとう……」

「ありがとうな」


 生徒達から花束などを受け取った春原は涙をこぼし、秋山は彼女らに微笑みかけたのであった。

 これが最後のホームルームだった。


 こうして、彼女らはこの高校を卒業していった……。

 たくさんの思い出を胸に……。

次回は『作者あとがき』です。

あと1話だけお付き合いください!


2015/05/06 本投稿

2015/08/15 改稿

2016/06/05 前書き追記

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