ずれた世界の困ったちゃん
ん…ここはどこだ?
みんなは?
ある森のなかで青年がそう呟いた。
辺りには木…木…木木木木木木人木木木………あれ、今人いなかった?
そんなはず……
いた目の前にいた
頭に赤いリボンの金髪の少女がいた
そして少女は
こう言った
『あなたは食べていい人間?』
ヤバイ…この娘
眼がマジだ
青年は気が付くと走り出していた
「ハァ…ハァ……」
走り続けた
今までにないくらいに
走っていた
そして
森を抜けたさきにはなにもなかった
そして青年は意識を失った
青年が次に目を覚ましたのは
なにもないところだった
正確には白一色の空間
地面も壁も後ろにあったはずも森も
すでにそこにはなかった
「なんで……こんなところに……ウッ!」
俺は激しい頭痛に襲われた。
そしてあとから来る嘔吐
結局胃にあったものをすべて出してしまった。
だがふしぎなことにもどしたはずの吐瀉物はすぐに消えてなくなった。
気が付くと頭痛は収まり
寧ろ軽くなった。
そして体の中に大きな力を感じた
青年は取り敢えず動こうと
一歩踏み出した瞬間
「え?………」
見知らぬ神社の前にいた。
「また違う場所か?」
俺としてはありがたかった。あのままあの空間に取り残されるなんて嫌すぎるからな。
「それにしても……ここは?」
青年が神社の鳥居を通り抜け神社の賽銭箱の前まできた。
「来たからには賽銭ぐらいいれてもいいか……」
ズボンのポケットを探すと大量の百円が出てきた。
ざっと200はあるだろうか
青年は百円の山を一掴みすると
ガッ
そのままそれを
ジャララー
賽銭箱に入れた
すると…
ドドド……
神社の中から
ドトドドドドド……
バッーーン!!
一人の少女が飛び出してきた
???「おさいせーーん!!」
青年「うぇ?」
飛び出してきた少女は青年の手を握った。
少女「ありがと!本当にありがとね……これであと数年は持つわ」
青年「そ、そうか?それはよかったな……(百円数十枚で数年ってことはここの単価は江戸時代並みってことか?)」
少女「命の恩人何だし、ゆっくりしていってもいいわよ」
青年「お、おう…それはいいとして聞きたい事がある。ここはどこだ?」
少女「あなた、どうやら外の人みたいだし……ここは幻想郷よ」
そう少女に言われた青年はハンマーで打たれたような衝撃をうけた。
青年「それはホントか?!」
少女「え、えぇそうよ」
青年のいきなりの剣幕に少女は少し驚いていたが青年がすぐに落ち着きを取り戻すと、少女はほっとした表情をした。
青年「そうか……(まさか、ここが幻想郷だとは散々外の世界であるやないやで噂されてきた幻想郷が存在していたとはな)」
少女「そういえば自己紹介がまだだったわね、私の名前は博麗 霊夢よ、あなたの名前は?」
青年「俺か?俺の名前は魅音だ、宜しくな霊夢」
青年は
いや
魅音は
何処かから聞こえた
何処かはわからないが
霊夢「……と言うわけであなたはもう能力を持ってるから、もとの世界に戻れないわよ?」
魅音「いいよ、それは…最初からもとの世界に未練なんて無いしね♪」
霊夢「そう、じゃ……
霊夢の声と被ってだが
はっきりと聞こえたのだ
『「ようこそ幻想郷へ」』
始まった
俺の物語
いや、俺達の物語
なぜ、俺達なのかって?
いずれわかる
いずれね…