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散文集

今宵世界が終わるのならば

作者:

今宵世界が終わるのならば、

ひとりになりたいと思う。

家族・恋人・親友・他人、

誰かが傍にいては、

私は素直に見苦しく喚けない。


今宵星系が終わるのならば、

家族と共にありたいと思う。

膨れ上がった太陽に呑まれる前に、

きっと皆共に蒸発するのだろうけれど。


今宵惑星(ほし)が終わるのならば、

親友と共にいてやりたいと思う。

1割の可能性、その可能性で生き残るのならば、

その後の術を知らないだろう彼女と共にありたいと思う。

そうすれば私はきっと幸せ、歪んでいようとも。


今宵国が終わるのならば、

恋人と共にいたいと思う。

たとえばそら、そうして国が分断されたとして、

離れ離れは淋しいから。

そうして敵に回ってしまったりしたら、きっと私は許せないから。


今宵全てが終わるのならば、

ひとりになりたいと思う。

そうして全てを省みながら、

静かに死にたいと言いながら、

きっと見苦しく喚きたい。

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