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エッセイ

ジャンルミスだと非難する前によぎって欲しいこと

作者: 本羽 香那


 私はなろうで作品を投稿し続けて、現在171作品と、客観的に見てもかなりの数を投稿してきたと言えると思います。

 しかし、これだけ作品を投稿しながらも、未だに作品設定で迷うことがあるのです。

 それは一体何でしょうか?

 皆様ならやはり、どれだけ読んでくれるかにかかる、タイトルやあらすじで悩まれる方が多いのかなと思いますが、私はそこはどうでも良いのです。

 個人的にはタイトルは作品を一発で分かるための名付け作業にしか過ぎず、あらすじは注意書きのために使い、特に無い時には適当に書いて埋めるだけですから。

 まあ、悩むとしてもせいぜい3分ぐらいですね。

 そんな皆様が重要視する所には目もくれないのに、私が気にすることは…………タイトルにもある通り、ジャンルです。

 それではここからそのことについて語ろうと思います。



 そもそもこの「小説家になろう」というサイトでは、まず5つの大きなジャンル、恋愛・ファンタジー・文芸・SF・その他に分かれます。

 そして、恋愛からは異世界恋愛・現実世界恋愛、ファンタジーからはハイファンタジー・ローファンタジーとそれぞれ2つずつ、文芸からは純文学・ヒューマンドラマ・歴史・推理・ホラー・アクション・コメディーの7つ、SFからはVRゲーム・宇宙・空想科学・パニックの4つ、その他からは童話・詩・エッセイ・リプレイ・その他の5つと、合計20種類あります。

 つまり、投稿者はこの20種類の中から選んでジャンルを設定するわけなのですね。

 勿論私も今まで171作品、なんならこの作品も含めると172作品全てに、この20種類の中から毎回選択してきました。

 そんな中で、私は迷ってジャンルを設定した作品を例に取り上げたいと思います。



 ①ウサギ達とカメ達

  指定ジャンル:コメディー

  悩みジャンル:童話

  悩み理由:童話「うさぎとかめ」の二次創作パロディだから


 ②シンデレラと魔法使い

  指定ジャンル:異世界恋愛

  迷いジャンル:ハイファンタジー

  悩み理由:異世界恋愛要素よりもハイファンタジー要素が強いため


 ③クエストクリアするとパスワード読解力のレベルが上がるスキルが手に入りました

  指定ジャンル:ハイファンタジー

  迷いジャンル:ヒューマンドラマ

  悩み理由:メインがヒューマンドラマであるから


 ④現世のお嬢様は、転生してもお嬢様どころか王太子の婚約者です

  指定ジャンル:コメディー

  迷いジャンル:異世界恋愛

  悩み理由:コメディーよりも異世界恋愛が強くなってしまったから


 ⑤俺の分水嶺は……

  指定ジャンル:歴史

  悩みジャンル:ヒューマンドラマ

  悩み理由:歴史の要素があまりにも薄すぎるから


 ⑥本当は戦地に行くはずだった曽祖父が行かなくて済んだ理由

  指定ジャンル:歴史

  悩みジャンル:ヒューマンドラマ

  悩み理由:元々ヒューマンドラマとして作っていた作品だったから


 ⑦中秋の名月に貴女を思う

  指定ジャンル:詩

  迷いジャンル:エッセイ

  悩み理由:半分手紙みたいなものだから


 

 171作品も投稿して迷ったのは7作品だけかよ、大げさだなと思われた方……それは違います。

 少しでも迷っていた作品も入れたら、多分ですがゆうに半分は超えそうなので、現時点でもかなり迷っている作品を取り上げただけで、悩まずに投稿出来ている方が少ないぐらいです。

 じゃあ上に取り上げた作品は、今でもジャンルを迷っているほどの作品ですが、じゃあ何故このジャンルにしているのかと言うのは、以下のようになります。



 ①コメディー全開で書いており、童話作品として意識していないから


 ②最初は異世界恋愛として書こうとしたが、3万字

予定が18万字になったことで、ハイファンタジーとして強くなり過ぎて、上手く恋愛を入れ込むことが出来ず、ハイファンタジーに変えるか迷ったものの、本人的には異世界恋愛作品として書いたため、変えたくなかったから


 ③いつの日か全ジャンル制覇を企んでおり、この時はまだハイファンタジーを投稿していなかったため、ハイファンタジー要素がある本作品をハイファンタジー作品として投稿したから

  因みに現在はもう1作品ハイファンタジーがあるため、ヒューマンドラマに変えても良いが、それだとシリーズ『ハイファンタジー』が1つになり淋しくなるため、変えていない


 ④元々コメディーをメインとして書いていたが、コメディー要素を入れるのが難しく、結果としては異世界恋愛がメインとなってしまったものの、本人的には全力でコメディーとして書ききったため、どうしてもコメディーを譲りたくなかったから


 ⑤ほぼ歴史要素がないと分かっていながらも、公式企画の秋歴史に参加したかったから


 ⑥元々はヒューマンドラマだったが、実話も入れようとして歴史要素が強い作品となったため、歴史として投稿したくなったから


 ⑦手紙みたいなものなのでエッセイと迷ったものの、書き方は明らかに詩であるから



 このように闇雲に決めているわけでなくて、一応私なりに根拠があってジャンルを選択しております。

 中には一般的ジャンルはこっちだと分かっていながらも、敢えてこっちのジャンルにしているケースもあるのです。


 

 また、いくつかこの作品はこのジャンルではない(ジャンルミス)のではと指摘された作品もありました。



 ⑧うどんタイマー代わりに使用したボカロ曲

  指定ジャンル:純文学

  指摘ジャンル:エッセイ


 ⑨冬だって案外悪くない

  指定ジャンル:純文学

  指摘ジャンル:エッセイ

 

 

 実はこちらは純文学で投稿しているものが、共にエッセイではないかと指摘されました。


 確かに⑧は紛れもない私の実体験であり、普通ならエッセイになるのですが、本作はエッセイ不可の作品に投稿したく書いた作品であり、私なりには頑張って純文学として書いたものでした。

 しかし、リアリティがあり過ぎたため、指摘されたパターンですね。


 一方で⑨は実体験ではなく、創作作品。

 こちらの作品は冬に一人鍋したという内容なのですが、私は人生で1度も一人鍋はしたことないで、完全に私の妄想で作り上げた作品でした。

 テーマとしては、私は寒い冬だからこそ鍋のようなちょっとした物でも感じられる細やかな幸せを書こうとしておりました。

 しかし、こちらもリアリティがあり過ぎたせいか、皆様に飯テロだと思われてしまい、エッセイ感が増してしまったのですね。

 そしてそんな中で、1人の方にこんなの純文学じゃないと怒られたわけです。

 私的には、こんな普通なら取り上げる必要もない一場面を敢えて事細かく描写するこということが、純文学を書いていた感覚でしたが、意外とそうは行きませんでした。


 このように私が考える純文学というジャンルと、他の方が思う純文学というジャンルに違いがあると認識することになりました。




 じゃあ、ここまで私の作品を大量に引っ張り出してまで何を述べたいのか……その結論としてまずはジャンル決めは難しいということです。


 私は今まで様々な所で、恋愛要素なんてほぼ無いのに異世界恋愛というジャンルで釣ろうとしているとか、明らかに異世界恋愛なのにその他として出すことでポイント稼ぎしているなど、ジャンル詐欺ではないかという意見を何度も目にしてきました。

 正直私が読み専の時は、ジャンル詐欺するなんて絶対に許せないと思っており、異世界恋愛ばかりしか目を通していなかった私は、その考えを根強く信仰しておりました。


 しかし、作者という立場に立ってみて、考えが大きく変わったのです。

 ジャンル決めって本当に難しいのだと。

 そもそも殆どの作品は、基本的に1つのジャンルだけで構成されているわけじゃないんです。

 何処ぞで恋愛要素が含まれていたり、笑いが含まれていたり、人間関係が含まれていたり、実体験が含まれていたり……と本当に細かく見れば、きっと何かしら他の分野に引っかかります。

 その絡みがあるからこそ、作者は選択を迫られます。

 1番メインで占めているジャンルを指定するのか、自分が重視したジャンルを指定するのか、1番受けそうなジャンルを指定するのか、様々な選択が用意されてしまうのです。

 そして、作者はその中で自分なりの回答を出してジャンル設定をします。


 そう、この「小説家になろう」というサイトでは……というか殆どのネット小説サイトでは、作者自身がジャンルを決めることが出来るのです。

 決して読者がジャンルを決めるのではありません。


 勿論先程も述べた通り、ジャンル詐欺だと怒ってしまう方が多くいらっしゃるのも、よく理解しております。

 私は作者はサブで、今でもメインは読者ですから。

 それもかつての私のように、特定のジャンルのみしか目を通さない人はより感じやすいでしょう。

 ――何でこのジャンルを投稿してくれないのだと

 しかし、私のように迷いながらジャンルを選択して、客観的にはジャンルミスだと言われることもあります。

 作者に悪気がなくても、読者が認知するジャンルに設定出来ないこともあるのです。


 ジャンルミスを許さないことを、止めて欲しいとは言いません。

 また、ジャンルミスを指摘するなと言いません。

 というか、これは普通に作者がジャンルを間違えて設定することもよくあることだからです。

 私はそう言うやり取りをたまに見かけますし、実際に私も推理ジャンルで出そうとしたものを、誤って純文学ジャンルにしたこともあります。

 そのため、その疑問を問いかけることは作者を助けることになるかもしれません。

 ただ指摘する時は、出来るだけやんわりと伝えてあげてくださいね。

 私はジャンル設定ミスじゃないかと尋ねられた時は何も思いませんでしたが、ジャンルミスだろうがと決め付けられた時は、少し頭にカチーンと来ておりましたので。

(心狭き人でごめんなさい。辛口コメントは大歓迎ですが、高圧的な態度はどうしても好きになれなくて……)




 だから個人的には次のように思って欲しいのです。


 ――明らかにジャンルミスだと思うけど、そのジャンル決めには、作者なりの意図があるのかもしれない


 このような考えをよぎってくだされば幸いです。



 勿論適当にジャンル決めしている人も多いとは思いますが、私のようにジャンル設定に迷いまくっている人もいることをどうかご留意ください。


 

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― 新着の感想 ―
読者目線で、アクションかコメディか恋愛かなんてのは、どれにも当てはまるやろと気にしませんが ランキングに有利になりたいのかコロコロ日替わりでジャンル変えるのはイラっと来るし読者をポイント入れる機械と…
ジャンルに関しては、私も毎回悩んでいます。 果たしてこの作品はこのジャンルで本当によいのかと。 とはいえ、そのジャンルで書いて投稿しようと、心に決めて書き始める作品が多いので、特に指定がない場合はその…
ジャンル決め。 本当に難しいですね。 私は投稿するたびに毎度のように迷っております。 過去に投稿した作品は、あとになって何作品も変更しています。 あまり気にしない方がいいのかもしれませんね。
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