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強制命令

毎度更新が遅くて申し訳ありません。


お か し い 。


あれぇ?ほんのちょっと前まで私達、感動的な再会してましたよね?

なのにどーして今、目の前には険悪な空気が漂ってるんですか!?




しばし懐かしい香りに浸っていた私。でも、ふと疑問を覚えてしまったんです。で、師匠にそのまま質問しました。まさかそれでこの空気が壊れるだなんて想像できないじゃないですか!



『そういえば師匠、こちらへは私に逢いにきてくださったんですか?』


「どちらかと言えばついで、ですね。あぁ、ちょうど外に出ようとしていますね。さっさと捕まえますか。」


『は?』


捕まえる?なにを?

私を地面に降ろした師匠はスタスタと家の方へ。え、まさか。

師匠が躊躇いなく家の扉をいきおいよく開けた先。そこには今まさに外に出ようとしていたらしきセルヴィスが驚き慌てて構える姿が。


「な、なんだお前!?」


そうですね!セルヴィスには師匠のことを話したことはあれど、直接は会った事がないんですから驚きますよね!ふつーに怪しい侵入者ですね!

ちょ、師匠、いきなりなに突撃かましてるんですか!?


「初めましてセルヴィス君?僕はリリアーナの師匠の(なぎ)といいます。ちょーっと話があるから中にいれてくれるかな……?」


そういって満面の笑みを……黒いオーラを纏って、さっきまで隠していた狐耳と9本の尾の人外の姿を晒す師匠。


あの。ものすごく嫌な予感しかしないのですが?



 。 ゜ 。 〇  。 ゜ 。



そうして現在、テーブルについた2人(プラス1匹)の間に漂う重い空気。明らかに友好的とは程遠いオーラを発する師匠、警戒するセルヴィス、ハラハラ見守るしかない私。なんでこうなった。

私の師匠が9本の尾をもつ狐のナニカ?というのはセルヴィスに話したことがあったので、それ程疑われず受け入れられました。私も頑張って「師匠に懐いてますよ!危ない人じゃないよ!」とアピールしましたしね。

でもですね。肝心の相手が微笑んでいてもむしろ敵意すら抱いてそうな感じなのです。そりゃフツー警戒しますよ。


『ピ。ピピーピ。(師匠。セルヴィスに何かするつもりですか。)』


「はいはい、ちょっと黙ってようか、リリィ。」


ビシッ!と指を一本突き刺してくる師匠。貫通しましたよ!?スライムだから痛くないですけど!!


「さてと、セルヴィス君。長々話す気はないし、単刀直入に言うよ。君、ここから出て都へ行きなさい。拒否は許さない。」



………、…………っっっ!!?



『ピピ──── ピ!(ちょっと師匠、どういう──痛っ)』


文句を言おうとしたらバチっと何かが弾ける感触と共に痺れる体。い、いきなり指先から直接、雷を喰らわせるとか。セルヴィスがチラッとこちらを心配したように見ましたが何が起きたかわからなかったようで、話を優先することにしたようです。


「……それは、どうしてですか?」


「君がここに居る理由は知ってる。リリアーナに復讐するため、だろう?そして、何よりその髪と瞳のせいで君は町に居場所がないからだ。」


「それは…。」


さすが師匠。遠くを見通せるセンリガンとかいう能力を持つ師匠は、私の家にセルヴィスが住み着いた事情を話さずとも知っていたようです。


セルヴィスの後ろで一つに纏めた白い髪と美しく咲き誇るローズの瞳。綺麗で神秘的で愛らしいその姿を、町の人間達は魔物扱いすると、幼いセルヴィスは言っていました。時々必要な物を買いに町に降りる時も、基本的にセルヴィスはフードを目深に被って外しません。それは10年経った今も変わらず。例外的にディロック達にはそういった偏見がないので隠さないそうですが。

町はセルヴィスにとって暮らしにくいのです。

師匠だってそれは知っているはずなのに、どうして都へ行けなどと言うのでしょう?


「だけどね。その白い髪と紅い瞳は高い魔力を持つ証だよ。あの町には伝わってないけど、都の人間ならばそれを知ってる。都でなら君は普通に暮らせるんだよ。」


え!?本当ですか!?


「高い魔力に、力と叡智を誇る竜族のリリアーナから教わった、知識と魔法の数々。都へ行けば受け入れられるどころか、社会的な地位を手に入れることも不可能じゃない。君はまだ若い。この家にある物を売れば生活費には困らないし、都での生活も僕が当面の面倒をみてくれる人間を見繕ってあげるよ。」


それが本当ならすごく良いお話ではないですか。

人の町のことなどわからない私には、いつかセルヴィスが人の世界に帰るに備え換金できるだろう魔石や素材を溜めて、人間の知り合いを作って紹介するくらいしか出来ませんでした。でも師匠は違います。師匠は正体を隠して人の世界に紛れるのが好きらしく、色々と知ってらっしゃるのです。きっと師匠ならセルヴィスを完璧にフォローしてくださいます。


でも、セルヴィスは逆に不信感を強くしたようでした。


「…何故、そこまでしてくれるんですか?」


セルヴィスの問いに────、師匠の雰囲気が一気に変わる。明らかな、殺意。


……師匠?




「何故。なぜ、ねぇ?」




クスクスと嘲笑う師匠の姿。咄嗟にセルヴィスを庇おうとして気づく。身体が石のように固められています。

師匠の、『術』。魔力とは違う力で編まれた師匠の術は、悪魔の時の私ですら解けなかったというのに、今の私では…っ


「リリアーナはね?僕の恩人の娘なんだ。そして僕の大事な弟子。なによりも、僕のとってもとっても大事な、女の子なんだよ。でも君なんかを拾ってしまったせいで、彼女は死んだ。……許せると思うかい?彼女の仇の君が、彼女との思い出が詰まったこの家に住み続けてるなんてさ。」


「………っっ」


「あぁ、安心していいよ?本当は殺したいけど、リリアーナが許さないからね。だからこうやって都へのお誘いにきたんだよ。」




────君を、ここから追い払うためにね。────







師匠、ものっすごく動かしにくい★

まだ書き難いシリアスが続きますよ~ぅ(死)

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