1話
今まで読む専門でしたが書いてみることにしました。
よろしくお願いします。
気づいたら黒い空間に居た。
正確には黒いというよりは暗いといった表現が正しいのかもしれない。
周りはおろか、自分の体さえ見えなかった。
それに加え身体が思うように動かず、五感の中で機能していると思われるのが視覚くらいだった。
まぁその視覚も半ば機能していないようなものだが。
そして周りを見渡そうとしてから5分くらいたってから、目の前で光が生まれた。
あまりの光の強さに手をかざそうとしたが、身体が動かないことに気づき、今度はまぶたを閉じようとしたが、まぶたさえも動かなかった。
辛うじてを視線を脇に外したら、周りは白い空間だった。
強い光の刺激を受けながら、学生の頃なら某国民的アニメの大佐の真似をしていたかもしれないな、と感傷に浸っていると、光の方から声がした。
「お主は山堀 拓海に相違ないな?」
「はい、そうです。」
光から低めの男の声で質問され、つい普通に答えてしまった。
「お主に問う、今一度生を受けてみる気はあるか?」
「えっ!?」
素で声が出てしまった。
「なんじゃ聞こえてなかったのか。今一度生を受けてみる気はあるか?」
「いや、聞こえていたのですが、状況が掴めなくて、その…」
「あぁそういうことか、ならばなんでも質問しても構わない。」
「わかりました。えーと、では、まず先程の質問の回答はすぐにしないといけないでしょうか?
それと僕がする質問関しては回数制限や時間制限などはありますでしょうか?」
「ふむ、わしからの質問に関してはすぐに回答しなくても良い、また遅れたからといって、有利、不利になることもないから安心して構わない、まぁ出来るだけ早めに答えを出してもらえると助かるがの。
それとお主からする質問に回数制限や時間制限などは設けていないからこちらも安心して良いぞ。」
「ありがとうございます。
あと質問とは違うのですか、このままだと話しづらいので光量を下げるか、周りを明るくしてもらえませんか?」
「確かにそうじゃの。では、ほい。」
その掛け声により、周りが少し明るくなり、光を発していたものからの光が無くなったことで、光の存在を確認することが出来た。