第1話。招来
初めまして!
楽しんでいただけるか分かりませんが、興味をお持ち頂きありがとう御座います。
ごゆるりとツァーッと流し読みしていただければ幸いです
私は生前多くの人を救ったと言うとおこがましいかもしれないが・・・
それに近い事はしてきたと思う。
だが寿命で私は亡くなった。
辛い人生と言えば辛い人生だったかもしれない。
だが目を閉じて思い起こせば、楽しい人生と言える。
そして私は何故か新たに生を受けた。
何を言っているのかわからないだろうが、私には分かる。
前世の記憶を継いだまま新たに生を受ける事は現代でも稀にある事だが、熟成していく過程でその記憶は消えて無くなる。
科学的根拠は何も無いが、霊的なものかも知れないし、魂的なものなのかも知れない。
はたまた遺伝子的な記憶伝承なのかも知れないが・・・。
私は若いままそしてこの青年の肉体を突然手に入れた。
恐らくだが、私が亡くなり、この青年は産まれた。
私の魂が途中で何らかのアクシデントに見舞われ今ようやくこの肉体に昇華したと考えられる。
青年の記憶も人生も私の一部となり記憶している。
だが青年の自我は消え去った。
それは私の自我と彼の自我が対立した瞬間世界はどちらを優先したのかというと私を優先したのだろうーーーーー。
何故か?
それは追って説明しよう
今はやる事が有りすぎる。
♪♪♪♪
息を吹き返した鞍馬の目の前には、煌々と優雅に燃え広がる大地が横たわっていた。
人の焼ける匂いと、銃弾の響く音。
爆発音が酷く鳴り響き、地響きがやりなまない・・・。
東側の勝者軍は嬉々として進軍し、敗者の西軍は薄弱として後退と進軍を繰り返し歩兵を減らし続けていた。
鞍馬は己のいる場所をまずは確認をした。
戦を止めようなど大それた考えはない
だが、この無益な争いをいずれはこの世界からなくす事を既に志していた。
その為の同志を集う事を、己の神に誓い新たな一歩を踏み出し今も火種が燻る戦地へと足を運んだ。