―∴――→|§
あら、今日は。又逢えて嬉しいです。
一寸久し振りかしら。フフ、時間感覚って難しいですね。
時間の話は前もしましたけれど、何と言うか形が無いから難しくて。
でも同じ時間でも、私の懐いだとかで感じ方が変わる、そんな発見をしたのは大きかったですね。
例えば・・・貴方と話したいと思って待っていた時間は途方もなく永く感じたり、反対に何も無かった頃、私が私を自覚出来なかった頃は、莫大な時間が流れていたのに其を何とも懐っていなかったんです。
不思議な歪みですよね。懐いが、時間と言う絶対の概念に干渉している様で。
・・・あ、然うでした。時間で懐い出しましたが、私何とか其の概念を形にしたいと思ってまして。
同じ様に意思を宿せたら、と思ったんですが・・・此が中々難しいですね。
私の力の種類の問題もあるんでしょうが、結構苦戦しています。
斯う言う事、クリエーターなら御手の物でしょうけどね。私はあんな力、持ち合わせていないので。
けれど代わりに時間をある程度操作出来る能力を宿した者が居る事が分かったんですよ。
少し面白いアプローチが出来そうなんですが、私がしたいのは操る事じゃないので、未だ考え中です。
・・・あ、又私ばっかりこんな話し込んで、行き成りで御免なさい。
話したい事が止まらなくなってしまっていました。ううん、集中し過ぎてしまうのは前から悪い癖ですね。
今回は時間じゃあないんです。別の話をしたいなと思っていたんですよ。
其は・・・説明は難しいんですけれども、私、貴方の世界の勉強をしようと色々試していたんですよ。
其の勉強の一環として、私本とか読んでるんですよ。
本、然う物語、何でも気になったのは読んでみてますよ。童話とか雑誌、小説、論文とか・・・本当に何でも。
貴方の世界に触れるのが楽しくて、頓文字に触れて確かめていたんです。
でも中々興味深いのを見付けて、えぇ、物語、其を見ていた時なんですが、不思議だと思ったんです。彼は全て、まるで神の様な視点で描かれていて、こんな俯瞰して物語が描けるのか、其とも此は然う言った存在が記した物かと気になって。
其で興味が湧いて調べてみたら、普通の、そんな力なんか持っていない人が書いていたんです。
如何言う事かと思って私混乱しちゃって、如何やら貴方方は凄く想像力と言いますか、然う言うのが豊かなんですね。
彼は全て実体験、伝記だと思っていました・・・。然う言うパターンもあったのかと驚く許りです。ずっとノンフィクションの意味も良く分かっていなかったです・・・。
?此も全て空想だって?フフ、貴方は本当に面白い事を言いますね。
信じるか如何かは御任せしますよ。貴方が観測し、理解し、初めて此の場は成立するのだから。
・・・私としては、信じてくれた方が嬉しいですけれども、ね。
少し話が逸れましたけれども、然う。物語についてなんですよ、私が今回語りたいのは。
物語と言うか、ストーリー、本と言うよりは其の中身について、構成です。
空想と言う事なら、其の物語は其の作者が考えたって事ですよね。
・・・う、当然の事ですけれどもね。私は其の視点が抜けていたので。
然うですね、前も物語の話はしましたけれど、只其の時は余り其処迄考えが行ってなかったので。
筆者が存在するのは分かっていたんです。童話とかも作られたり、教訓を残すのだと。
でも・・・彼の時は其の物語にすっかり没頭しちゃってて、其の外の話について迄目を向ける余裕が無かったんです。
考えてみれば吃驚ですよ。魔術、魔力、生き方、存在、世界の在り方、全部が違うのだから当然と言えば然うですが、其でも全て意識して吸収するのは厳しいです。
余り其方の世界の事丈考えると自分が希薄になってしまいますし、でも話したい事は一杯あって・・・。
っと、此の話丈で盛り上がっちゃあ駄目ですね。又話題から離れてしまいました。
然う、起点、物語は作られていると言う話をしていて・・・。
大事ですよ、起点の話なので。此処を定めないと道は無数に分かれてしまいますから。
では起点が定まった所で改めて。空想と言う事なら一から十迄、全て自身が考えて紡ぐ訳ですよね。・・・噫オマージュと言う事もありますか。確かに一部の要素は借りたりする事はあるでしょうね。
成程、然う言う意味では物語も伝記の一つだったり・・・?筆者の経験が活かされるならば・・・っていけません、又脱線し掛けていました。
話すのって難しいですね。話、戻しますね。
兎に角己が手で生み出している部分はあると言う事ですね。でも其って凄い事なんですよ。まるで神の、創造神の真似事みたいじゃないですか。
自由な発想と言うのは、成程面白いですね。そんな事も、感情、取分け意志があれば出来てしまうと。・・・勉強になります。
でも其の物語を通して思ったんですよ。伏線・・・って言うんですっけ、ある推理小説を読んだ時にありまして。
物語の後半で、前語られた部分が活きて来ると言いますか、繋がったりするんですよ。
此はつまり、最初から斯う言う流れになる様話が考えられていた訳で。相当な構成力が必要だと御見受けします。
・・・噫成程、加筆、と言うのもあるのですか。然うですね、私みたいに其の儘文字として直接伝わる訳ではないですものね。
然うして練り直したりして話を創ると・・・成程面白いですね。
えぇ本当に。其こそ創造神みたいじゃないですか。時間を巻き戻し、事象を書き換える訳でしょう?
自分が望む物語になる迄何度も。其の恐ろしさに気付きもしない儘。
罪も何も感じず、自分の意志丈通す。然うですか、其も創作の一種と。
・・・あ、済みません。話が逸れましたね、つい。
今回は本当に脱線が多いです。良くないですね、全て貴方と話したい事許りで。
自制、しなきゃ。限られているんだから。
伏線の話ですよ。いや、伏線に限らないんですが、物語には幾つかのパーツがあると思ったんです。
例えば斯うして貴方と話す時より強く其を感じましたよ。先の推理小説を出してみますね。
仮に此の本について貴方に説明しようとします。では何処を話すか。粗筋、登場人物、導入、事件、推理、犯人特定、解決・・・色んな要素が物語にはありますよね。
・・・?噫大丈夫ですよ。ネタバレなんてしません。フフ、此は其の過程を楽しむ書物ですものね。内容には直接触れませんよ、安心してください。
只大事なのは其の数ある要素の事です。此は独立しては存在出来ませんよね?と言うより意味が分からなくなります。
例えば登場人物と粗筋、此の二つが揃えば何となくどんな話なのか分かります。又は登場人物と犯人特定、此は酷いですね。本の大部分が短縮されて面白くも何ともないです。
他には・・・推理と事件、此は推理小説の肝とも言えますね。主軸と言っても過言ではないかと思います。
でも其をもっと面白くさせるのが導入だったり犯人特定、人物像とかの掘り下げで、斯う言う要素も大切です。
何が言いたいかと言うと、一つ一つの要素、其の繋ぎ方次第で物語は大きく形を変えると思ったんです。
若しくは順番を変える丈でも面白そうですね。内容は同じでも例えば、最初に事件が起きて、其処から回想とかで人物を追って行くみたいな。伏線の張り方だとかも変わって来ますよね。
推理に重点を置くか、其とも人間像を大事にするか、ドラマか事件か、色んな視点でも又変わると思います。
然うやって物語を分解すると中々面白いと思いまして。要素を点とするなら、其を繋ぐ縷、此も迚も大切だと思ったんですよ。
要は此の縷次第です。・と―、此が物語を構成するとも言えませんか?
え・・・あ、噫点と線、です。うぅ、今回は間違えない様にしようと思ったのに。
記号、と言うんでしたか。中々ややこしいですね・・・。
え、はい。・・・え、私の方で何と言うのか、ですか?
如何してそんな事・・・いえ、良いですよ、御教えします。
貴方には何時も教えられていますからね。此位何でもないですよ。寧ろ私から教えられるなんて新鮮で嬉しいです。
然うですね。私の方では点は―∴―、線は→|§って表現します。
フフ、全然違うって?面白いですよね。意味は同じ筈なのに。
でも如何して急に私の言葉を知りたいなんて。
・・・え、違う?少し待ってください。もう少し私も集中します。
貴方の声丈聞いて・・・はい、大丈夫です。
・・・成程、私に訳して欲しい言葉があると・・・?
其って一体、え、えぇ大丈夫ですよ。話してください。
―・・・//X*―
・・・其、何処で聞きましたか?
何処で、聞いたんですか。
何処で、貴方は其の言葉を耳にしたんですか。
・・・え、あ、す、済みません。詰問したかった訳じゃあ、
只、私が気になった丈です。迚も・・・迚も気になったので。
はい、大丈夫です。意味はしっかりと御教えしますよ。
其は・・・消えたくない。・・・然う言う意味です。
一寸悲しいと言いますか、辛い言葉ですよね。
否定の言葉、抗おうとしている言葉です。
だから、私は如何も此の言葉が苦手で。其で過剰に反応してしまいました。
まさか貴方からそんな言葉を聞くとは思わなかったので、吃驚してしまって。
御免なさい。私も気が一寸動転して、恐がらせたいとか、そんなんじゃあないんです。
只、言葉の意味を聞いた丈ですものね。・・・はい、大丈夫です。
然うですか。でも如何して其の言葉なんて。
何だか貴方に似合わないと言いますか、らしくない、悲しい言葉だったので気になったんですよ。
実際意味も聞いて・・・良い言葉じゃないでしょう?
私は・・・嫌いです。だって其の言葉は、一度否定されたから、発された物でしょう?
何者かに害され、自身の個の存続が怪しくなり、其の末での言葉でしょう?
・・・一応、寿命と言いますか。然う言う内的要因の時もありますが、其でも悲しい言葉ですよ。踠いた末の其は。
前の音、然う、断末魔の声の話。彼と似ている様じゃないですか。
然う思ったら悲しくて、噫屹度、辛かったんだなって思ったんですよ。
因みに、其の声を貴方に届けた方は如何なったんですか?
いえ、其を聞くのは野暮ですね、止めて置きましょうか。今回は只、其の言葉を貴方が知りたい丈ですものね。其以上は踏み込みませんよ。
一応此で、貴方の疑問は晴れたでしょうか?・・・其なら良かったです。
でもまさか、貴方にも然う言うのは届く事があるんですね。
全く違う世界、存在でも・・・繋がる事があると。
・・・え、噫、私も然うですものね。フフ、えぇ勿論、私自身の視点は忘れてないですよ。
でも然うですか・・・。若し断片的な声だとしても、貴方は其を観測出来る立場にあると。
成程、興味深いですね。面白い話を聞きました。
けれど、掘り下げるのは止めて置きましょうか。余り、楽しい話じゃないですものね。
一区切り付いたのなら、私の話に戻しても?
御免なさい。此の話、もう一寸続けたいんです。貴方とは楽しい話をしたいから。
えぇ、物語の話ですね。然うです。
物語、本だとかは点と線で出来ていると。
そして其の繋ぎ方次第で変わる物だと言いました。
其が凄く面白いと思ったんですよ。
だって私達と言う存在ではあり得ないでしょう?
私達、なんて、私と貴方を同じ括りに出来る事があるなんて、嬉しいですね、フフ。
でも、然うです。私達の生き方・・・此迄の道程は、絶対に一本道です。
噫、場合に因ってはタイムループとか転生とかありますが、基本は一本道です。
時間の話も前、しましたよね。其は一直線にある物です。
でも、物語に於いては然うではありません。過去から、やり直したりする事が出来る。
然も点と点の繋ぎ方で変わるなら、其こそ今を飛ばして過去と未来を行き成り繋ぐ事も出来ます。
順番すらも、意の儘です。其って、有り得ない事だと思っていたのに、空想の中では出来てしまうんですよ。
然う考えたら、物語って奥が深いなぁ、と思いまして。
前と違って物語の外、本の中の世界丈じゃなく、外にも目を向ける事が出来た。そして発見した。
其の事が、凄く嬉しいんですよ。
もっと言えば此の線、此が面白いと言いますか。
線次第、点は同じでも繋ぎ方次第で変わると言う事ですものね。中々興味深いです。
物語の話ばっかりになっていますし、少し話題を変えましょうか。
同じ点と線なら、然うですね。貴方の世界であれば、星座と言うのがありますよね。
霄に旻に掛かる零星。掛かると言うよりは、曦が届く様になるんですよね。
其は色んな遠い星々の曦が届いて見えている然うですが、其が迚も綺麗なんだとか。
そして其の星々を繋いで何かに例えたのが星座、なんですよね。
初めて存在を知った時は中々理解するのが大変でしたよ、難しくって。
だって神話とかもあるじゃないですか。死んで零星に成ったとか、星座間で追い掛けたりしているとか・・・。
曦をなぞった丈の物なのに、如何して其は意思がある様に語られているのか、いや、若しかして本当に意思があるのか。でもそんな星座の形に零星が並んで見えているのは此の零星丈なのに、若しくは零星と零星の間に然う言った因果関係等は無い筈なのに。
其を言うなら抑零星はずっと昔からあったのに、神話の方が後から出来るのは如何してか気になって・・・零星が然う語り掛けたりしたのかとか、色々想像したんですよ。
其こそ、私は物語を正しく理解していなかったと言いますか、勘違いしていた所があるので。
其が全て創作だったって気付いて、やっと理解出来ました。
ううん、思考が固執してしまうのは良くないですね。もっと柔軟になりたいです。
兎に角、其の事を知って、私すっかり星座が好きになったんですよ。
星座と言うより、其に纏わる全てです。何て面白いんだろうって。
だって私は其を謂わば信じた訳です。
想像とは思わなかった。其の持つ力に引き寄せられた訳です。
・・・噫然うですね。全て空想と決め付けるのも良くないですね。私達が観測する以前の話ですし。
実際にあったかも知れません、そんな信じられない様な世界が。
でも何の道其が伝わって残ったなら、面白いじゃないですか。
只の零星を繋ぐ丈では終わらず、其を何かに例え、そして物語になって行く。
・・・ね、凄く世界が広がった気がします。只の零星に、星座と言う形を与えた。
其はまるで命を創るクリエーターみたいで、非常に意味がある様に見えたんですよ。
私もそんな風に考えられる様になりたい。柔軟性を身に付けたいなと強く思ったんです。
本当に勉強になりますよ。貴方の世界を知れば知る程迚も興味深いです。
フフ、如何ですか?貴方は星座って好きですか?
・・・然うですか。えぇ、斯う言う話、もっとしたいですね。私も楽しいです。
もっと自分も星座について調べたいですし、他にも斯う言う物があったら知りたいですね。
・・・何時か観光と言いますか、其方に行ってみたりとか・・・。
いえ、こんな夢は語る可きじゃないですね。一寸出しゃばりました。
行けない訳じゃあないんですけれどね。ううん、難しい所です。
噫でも、夢を見るのは良いですかね。烏滸がましいと怒られなければ。
私の空想の物語は屹度、貴方の世界を映した物になるでしょうから。
なんて、若し行く事があったら、そんな機会があれば、色々案内してくれると嬉しいです。
話す丈じゃなくて、もっと貴方の事を知りたいですね。そんな風に近付きたい。
・・・差し出がましい事言いましたね。でも、屹度楽しいですよ。
フフ、矢っ張り楽しい話にして良かったです。
えぇ、貴方とは笑顔で別れたいので。
恐がらせてしまいましたしね、本当に御免なさい。
折角貴方が聞いてくれたのに。だからせめてと思って。
でも、又何か聞きたい事があったら聞いてくださいね。答えられる事であれば答えますから。
貴方とは正面から、真摯に話し合いたいんです。誤魔化したりはしたくない。
では、今回は御開きにしましょうか。
本当に有意義な話が出来ました。フフ、又貴方の世界に触れたいです。もっと語り合えたら良いですね。
其では又、何処かで逢いましょう。屹度私達の間にも縷は結ばれているでしょうから。
テン ト セン




