幼馴染の君と僕、そして君と結婚の約束をした彼女
喜楽直人さんには「僕らはいつも背中合わせの関係だった」で始まり、「そんな怖い顔しないでよ」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば10ツイート(1400字程度)でお願いします。
#書き出しと終わり
https://shindanmaker.com/801664
前も同じ書き出しが出たんですけど(笑)
文字数の規定とラストの文が違う指定なので書いてみました。
僕らはいつも背中合わせの関係だった。
戦場で、誰より先を切り駆け抜けて剣を振るう君の背中を守る僕。
そんな君を無傷で守ることが、僕の密かな目標だった。
だって僕らの故郷で、僕らの大切な幼馴染が、君の無事を祈ってる。
大切な幼馴染同士が幼い恋を成就させたのは、出征直前だった。
『絶対に帰ってきてね。私、待ってるから』
『任せろ。俺は英雄になって帰ってくる。そうしたら嫁にしてやるよ』
『英雄になんかならなくていいわ。無事で帰ってきて』
『待ってろ』
『待ってる』
『大丈夫。僕がついてるからね。こいつは死なせないよ』
『ありがとう。どうか無理はしないで。無事に帰ってきてね』
『任せて』
『お前、俺の保護者かよ』
『保護者でしょ。これまでだってずっと。お前の恋の相談だってだな』
『やめろ。やめてくださいお願いします』
笑顔の彼女に見送られて手を振った。彼女の笑顔が見れて良かった。
あの日を忘れたことは一瞬たりともなかった。
約束は守るためにするものだ。
だから給金が出る度に薬を買い込む。
余程のことがない限り自分には使わない。君の怪我には惜しみなく使った。
まぁどれだけ僕が頑張ろうが怪我をさせないで済む訳がない。
ここは戦場なんだから。
対して君は、どんどんいい武器を手に入れた。強くなった。
防具は要らないというのには呆れたけれど僕が守ると信じてくれているのだと思うとそれほど悪くない気分だ。
戦争は長引き、お互いに消耗戦に突入した。
食事も粗末になっていくし、金を積もうと買える薬もない。
手持ちはどんどん減っていって、君の怪我だって小さなものには目を瞑ってもらうしかなかった。心の中で、彼女に謝る。
彼をあの子の下へ帰してやるという約束だけは守りたい。
敵も味方も疲弊しきっていて、新たな戦力が投入されることもなくなったある日。
君は戦場で、敵の司令官と一騎打ちになった。
そうして見事にその首級を上げ、戦争を終わらせた英雄となった。
彼の戦いを邪魔しようとする者たちをけん制する僕は傷だらけだったけど。
夕日を浴びて叫ぶ彼が誇らしくて、涙が溢れた。
凱旋した王都で開かれた労いの祝勝会で、僕と君の席は、遠く離れていた。
当然だ。君は英雄として国王陛下から直接褒章を受けるのだから。
勲章を渡され、特別に騎士の叙勲を受ける君の姿を、彼女にも見せてやりたかった。
でもできないから、全部見て覚えて話して聞かせてやろうと一言一句忘れないよう目と頭に焼き付けた。
なのに。
国王から「望みはあるか」と聞かれた君が「彼女との結婚の許可を頂きたい」と、貴族席へ手を伸ばした辺りから、記憶が定かじゃない。
万雷の拍手。自慢げで幸せそうな君の顔。美しい伯爵令嬢の笑み。
断片のような記憶と翌朝王都で撒かれた号外が、それが事実だと教えてくれた。
彼を一発殴りつけてやりたかったけど、騎士で伯爵令嬢の婚約者になった彼にはもう面会することすらできなかった。
報奨金を受け取り、重い足取りで、故郷へ戻る。
彼を連れて帰れなかったことを、彼女にどう謝ればいいのだろう。逃げてしまおうかと頭を過る。
でも、できなかった。せめてちゃんと顔を見て謝罪しようと村へと帰る。
出迎えてくれた彼女は笑顔で僕を抱きしめてくれた。
翌日は、彼女の結婚式だった。なんと、僕との。
「そんな怖い顔しないで。あなたが私の下へ帰ってきてくれて嬉しい。幸せよ」
※答え合わせ※
彼は村長の息子たん
僕はその子分扱いされていた(本人は天然で自覚なし)
彼女はもともと僕が好きだけど
それを知られたら彼が僕を一層いじめる気がしたので適当にいなしていた。
(だから彼女は出征前の会話でも彼の嫁になることに了承していない)
戦争に行って、英雄になるほど頑張るなら彼は死んでしまって帰ってこない可能性が高い。
万が一英雄になっても、有頂天になって帰ってこないだろう。
そうして僕には、彼がどうなろうとも彼女の下へ帰ってきてくれるよう約束を交わした。
彼女は賭けに勝ち、大好きだった幼馴染の僕と結婚した☆
彼女大勝利\(^o^)/




