Prologue
人間と魔物が対立している世界。
その世界では日々魔物によって被害が出ていた。
そんな中一人の者が立ち上がった。
その者の名前はコウ=ライトニング。
光魔法を得意とする男である。
光魔法は魔物や魔人、
魔王に大ダメージを与えることができる唯一の魔法である。
しかし、光魔法は扱うのが難しく
使える人は世界でも指で数えるくらいだった。
その中でも光の上級魔法を使えるのはコウのみ。
そんなコウに勇者の称号があたえられた。
コウは魔物による被害を食い止めるため魔王城に向かった。
「俺が魔王を倒してやる!」
あれ。でも、、、、、、。
「そういえば、、、昔遊んでいた、魔族の女の子、、、、
あの子も、、、、殺さなきゃいけない、、のかな、、、?」
「名前は、、、確か」
「リリス、だっけ」
in魔王城
「はあ!?勇者が攻めてくる!?なんで!?
え?人間を………攻撃した…………?何をやってるんじゃ!
妾は手を出すなと言ってあったであろう!
しかし……勇者がここにくるのか。
………………………………迎え撃つしかないのかのぉ…………」
妾の名前はリリス。リリス=ナーヴァス。
妾は王の血筋であり、先代が亡くなったため魔王になったのである。
魔王であるが故に、人間を敵対視している、と思われがちだが
妾には人間を殺したいとか、滅ぼしたいとかいうものはない。
むしろ、良き友として友好関係を築きたいとも思っていた。
だからまずは先代がやっていた、人間を殺す習慣を禁止した。
生きるため、食べるのでもなんでもなく、ただ殺していたからじゃ。
もし、魔族が人間を食べないと生きていけないのであれば
妾とて人間と仲良くしようなんて思わんわ。
仲良くするより、奴隷や家畜にするのが目に見えておる。
しかし………まさか魔族が人間を攻撃するなんてのぉ。
先ほども言ったとおり、人間には手を出さないように、と
定期的にある魔族会議で言ったはずなんじゃが………
やはり、最近魔王の座についたばかりの
妾には従いたくないんじゃろうな。
「………とりあえずは勇者を迎え撃つ準備をしなくてはのぉ」
流石に魔族を守るためには戦わなくてはいけない。
それが、、、魔王になった際に結んだ契約。、、、違反したら死ぬ。
契約の証は首に刻まれている。
その証をなぞりながらこう思う、。
「やはり、魔族と人間が共存するのは無理なのかのぉ、、、。」
昔、よく遊んでいた人間………否、友の名前を呼ぶ。
「妾はどうしたら良いのかのぉ、、、コウ、、、、、、」




