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下界から天界へ

初投稿の初作品です!

至らない部分も多いと思いますが暖かい目で見守ってくださると嬉しいです!!!



「危ない!!!!!!!」


そんな叫び声を聞いて俺は我に返った  




僕の名前は、 神里 蒼汰 15歳。 現在中学3年生


義務教育、最後の今年 大人たちはいつも僕らに聞いてくる…。

「どこに進学するのか?」 「将来何になりたいのか?」


僕は決まって答え続けた   「まだ決めてない」と。 だが、この台詞もそろそろキツイ


秋も中頃に差し掛かり、クラスの奴らが1人、また1人と進学先を決めている


周りがどんどん進路を決める中


俺だけは、結論を先延ばしにしていた


しかしこの悩みは今 解決した! 


 


目の前にはトラック


そう俺は今から死ぬのだ




だがわざとじゃない!歩行者信号は青 俺な過失は限りなく0だ


だが認識したときにはもう遅い 「ズドンー-----ッ!!!」


全身の骨が軋む   運動嫌い、牛乳嫌いの俺の骨には、効果抜群だ…。




消えゆく意識の中で、今までの薄い人生が走馬灯の様に思い返される



思えば何もない人生だった…


何かに打ち込む訳でもなく、うだうだと時間をつぶす日々


結局、最期まで自分の行く高校すら決められなかった。




全身から力が抜ける…。


「まあいいか」


視界が暗くなる


「今から死ぬんだし」


…。




そのはずだった




「」


「…」


「きて…」


「起きてくださー------------い」




なぜか俺の曇りまくっている眼に1人の少女が映っている  しかも病院のナースではない


見渡す限りの一面の草原、山の遠くには見たことない西洋風の建造物…


しかし俺は落ち着いていた


もうこのような展開は知っているのだ


小学5年生から異世界転生系のラノベを読み漁り、5年間の歳月をかけ予習してきたからだ


明らかに、現世とはかけ離れた この風景や、少女の衣服…///


俺のサイドエフェクトが叫んでいる


これは異世界転生だと////…うれしいいいいいいいいいい


多分この先いくつもの試練が俺を阻んでくるが転生者あるあるの


ぶっ壊れスキルで敵をボコボコにして可愛いヒロインと結ばれるんだー---


見える見えるぞ!この先の流れが!!!


だがとりあえず、お決まりの台詞を言っとく俺



「ここ…どこなん


ガサッ

 

「ガルルルル」



非常に嫌な予感がする…

ここで振り返ると絶対に化け物がいる気がする


そして必ず戦闘になる

だがいくらこの俺が転生した最強戦士だとしても今は無理だ

なんせ力の使い方が分からないからだ…


だから俺は決めた! 振り返らない  俺は石だ 俺は石  俺は石 俺は~ …




だが石のはずの俺を少女は勢いよく引きずり上げた 




少女「何してるんですかッッ?」



怒られてしまった…。



少女  「危ないから下がってください!!!」



少女は俺を後ろに押し飛ばし臨戦態勢に入った


振り返ると、そこには

化け物は蜘蛛の様な姿、全長は3mはあるだろう

おまけに鎌の様な、鋭い爪が前足に2本も付いている


それに対して少女は素手だ…


ヤバいだろこれ絶対死ぬ


そんな脳内思考をしている最中


少女「ブック」


突如、少女を手が光を放ち1冊の分厚い本を取り出した

次の瞬間


蜘蛛が前足を広げ恐ろしいスピードで振りかざしてきた


少女「前方壁展開!」


凄まじい金属音がした

恐る恐る目を開けると光のシールドが鎌の攻撃を防いでいる


この戦闘をただただ腰を抜かして見ている俺に、少女が口を開く


少女「ここは天界です」


俺 「天界?」


少女「そうです!ここ天界では、現世での人生経験が、能力となり使用できます」


俺 「ちょっと待って!異世界って認識でいいのか?」


少女「近いですが、厳密には違います…」

  「簡単に言うと、下界での一生とは天界で生き抜く為の練習

   つまりチュートリアルの様なものです」


さらに少女は問いかける


少女「私の能力は下界での本への思いが発現したものです」

  「貴方にも自分だけの力があるはずです!!」


終わりだ…俺は絶望した、自分の一生にそんな大層なものは思い当たらない


面倒な事からは逃げて楽な道を選ぶ

嫌な事は全て先延ばしにする毎日を送っていただけだ…。


だが思考に苛まれているウチに状況は悪くなった


パリンッ!!!


幼女のシールドが割られたのだ


そして蜘蛛は追撃で口から光線を放ち少女の足を貫いた…

地面に叩き落され俺の目の前まで飛ばされた


俺「大丈夫か?」


駆け寄った俺の目に飛び込んできた少女は骨まで見えている足と無数の擦り傷…


少女「熱線で助かりました止血の心配がいりませんから」



だが少女はフラフラしながらでも立ち上ろうとしていた

この姿を見て俺は絶望した。


これは下界でくだらない人生を送ってきたせいだ。


何か一つでも頑張っていれば、今の状況でも何か役に立ったかも知れないのに…。


俺  「ごめん…俺が下界でくだらない人生を送ってなければ君の助けに…」


幼女 「下らない人生なんてありません」


這いつくばりながら俺の胸ぐらを掴む


俺   「で、でも…」


幼女  「自分で自分の人生を貶すのはダメです…貴方が自分の人生を愛さなければ、本当にその

     人生は意味の無い物になってしまいます。そんなの悲しいです…」 


俺   「愛していいのか?あんな人生を?」


何事も全て先延ばしにしてきた15年間

あんなクズ見たいな人生を


 自問自答を繰り返す…


少女   「それでも愛してあげてください…」


優しく微笑む少女


何かが吹っ切れた気がした


俺  「案外悪くなかったかもな…俺っぽい人生だし笑」




俺を光が包む




体から羽が生える訳でもなく


剣が降ってくる訳でもない


何も変化がない


いや何も進んでいないのだ




暴れ回っていた怪物も


空の鳥や雲さえ動いていない




そう、  俺の能力は  [先延ばし]






[1話完 ]






















最期までお読みいただきありがとうございます。

ブクマや評価を頂けると非常に嬉しいです!

初投稿の記念すべき1話と言うこともあり、今書き終えた達成感で手が震えていますww

連載投稿する予定なので応援よろしくお願いします!!!!!


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