言の葉(はんぶんだけ) 改稿版
電子の海
言の葉だけの世界
わたしは唄う
想いのたけを
ひびくこころを
そのおとを
おもいを
ことのはとして
つづる
文字という言葉
言葉の外にある
想いという世界
文字の外側にあるものを
文字という形で表せるよう
そうして
心の内へと触れられるよう
伝わらないもどかしさと
伝わるよろこびと
そうした言えない想いを
言の葉の外側に置いて
相手に見えるものとして
言の葉に想いを込める
風に流すように
電子の海へ
想いの込めたビンを
そっとおくりだすように
こころをおくるように
いのりのように
たのしさを
うれしさを
かなしさと
もどかしさと
ときにいかりを
いきどおるきもちを
いとしさ
あなたへの
たいせつなたいせつな
そのおもいを
表した文字の外側へ
そっと置く
言の葉の外の世界に
心を綴る
言葉の外に
心を込めて
こころを流す
うみへ
そしてかぜへ