ランの家族との出合い。
新しい仲間とランの家族との出合い。
次回は翌日の20時から投稿します。
俺達はレイカの村を後にして、シュカの町に到着した。
「俺達は先ずはランの家に行きたいと思うけど良いか?」
「ランは問題無いー。」
「私達も構いません。」
俺は皆の了解を得たので、ランの案内で家に着いたのだが其処は孤児院だった。
ランは普段と変わらない様子だったから、俺達も特に気をつける心配は無さそうだった。
後ろを振り向けば、リン達も同様の事を思った様だな。
「此処がランの家か?」
「そうだよ。婆ちゃん、セツナ達が来たよー。」
「ラン。そんなに大きい声を出さなくても聞こえるよ。」
「突然、お邪魔します。」
「この様な場所に、ようこそおいで下さった。この孤児院を預かる『エレナ』と言います。」
「俺はこの冒険者パーティーを預かるリーダーのセツナと言います。後ろに居る、リン、セレン、ミヤ、リーナ、シャオ、レイカ、そしてランと共に冒険の旅をしています。」
「セツナさん達、中にどうぞ。」
「お邪魔します。」
「ランお姉さん、お帰り。」
「ランお姉ちゃん、お帰り。」
「ラン姉、その人達は誰?」
「皆。この人達は、ランの大切な仲間だ。」
「さあさあ、皆。ラン達は大事な話が有るから、あっちで遊んでいなさい。」
「は~~~い。」
「セツナさん達、狭いですがこちらの部屋でお話をしましょう。」
「分かりました。今日、お伺いしたのは、純粋にランの家族に会って見たかったからです。それに、ランの家族を安心させたかったというのも有ります。
今日、俺達に会って少しは安心出来たでしょうか?
俺達はランを大切な仲間と思っていますし、ランも俺達を大切な仲間と思ってくれています。」
「ええ、ええ。セツナさん達、ありがとう。ランはリンさんだけで無く、こんなにも大切な存在がいるのですね。」
「だから安心して下さい。ランと共に、『北の大国クロツバキ』に行く時は、何が有ってもランの気持ちを優先します。」
「それが聞ければ充分です。リンさん、セツナさん達、どうかランをお願い致します。」
「分かりました。ランを必ず守ります。」
「婆ちゃん。大丈夫だよ。ランはセツナ達と一緒で楽しいから。」
「後、初対面で失礼ですが、孤児院の経営は楽に見えませんが、どうですか?」
「そうですね。しかし、皆で頑張っております。」
「他者からの援助は受け付けていますか?」
「ええ。」
「では、細かいモノしかないので悪いのですが、このお金をお納め下さい。」
「セツナ様。それは……」
「リン。別に大丈夫だろ?」
「……確かにそうですが。」
「セツナさん。このお金は無理をしたのでは?」
「大丈夫ですよ。中身は、50枚しか入ってないので。」
「セツナ様。確かに50枚しか入っていないのでしょうが……。」
「頂いても宜しいのですか?」
「どうぞ。」
「………………!?」
「受け取った後の返却は受け付けませんよ。」
「ど、銅貨かと思ったら、き、き、金貨なんですけど!?」
「俺達はこう見えても稼いでいます。
確かに善意の援助としては、行き過ぎた金額かも知れませんが、俺達全員分として受け取って下さい。建物の補修や机や椅子に服等の補充に。
余裕が有れば、手を出したい所は幾らでも有ると思いますよ。」
「……そうですね。セツナさん達の気持ちは確かにありがたく頂きます。」
「それは良かった。それと、何か緊急時等の連絡先ですが、東の大国オウカに属する都市ミズナヤの領主宛てにお願いします。
其処に俺達の拠点が有り、領主とは懇意にしているので。」
「分かりました。何か緊急時等には、そちらに送らせて頂きます。」
「それでは、余り長居するのも良くないと思いますので、これで失礼したいと思います。」
「婆ちゃん。また帰って来るからー。」
「ラン。此処がランの家なんだから、此処に帰って来るんだよ。」
「分かっているよ。婆ちゃん。」
「セツナさん達。ランを宜しくお願いします。」
「それでは、また。失礼します。」
俺達は孤児院の皆と別れの挨拶を済ませた後、冒険者ギルドに到着して報酬金を貰い、レイカの冒険者登録を終了した。
さて、帰ろうって時に、冒険者ギルドの名物(迷物)が俺達に声を掛けた。
「おいおい。綺麗な姉ちゃんばかり連れているなぁ。そんな弱っちぃガキが一緒に居たら命が幾つ有っても足らないぜ。おれが面倒みてやるから、ガキは有り金を迷惑料としておれが受け取ってやる。寄越せ!」
「受付嬢さん。このギルドでの、冒険者同士の喧嘩等はギルドとしてはどう対応しますか?」
「どちらかが、拳を振りかざしたり、武器を抜いた場合は、その冒険者が全責任を取る事になります。ただし、どちらかが死亡した場合に限り、ギルドが介入します。」
「受付嬢さん。ありがとう。」
「おいおい。ガキが、おれ様を無視して何をしている?」
「なっ!?」
「レイカ。セツナ様に任せるのです。」
「でも、(相手が)危ないんじゃ?」
「セツナ君の、何時もの事だから。」
「何時もの事なの?」
「セツナに任せるのじゃ。」
「おいおい。姉ちゃん共、何を話している?」
「別に。何故、最近見ないトロールが冒険者ギルドの中に居たのか話していたんだろう。」
「ガキが、何を言っているのか分かっているのか?」
「ああ。分かっているさ。ただ、トロールが喋れる事には驚いているがな。そうか!だから、冒険者ギルドで飼っているのか!」
「ガキが、ぶっ殺す!」
「毎度!剣を抜いた。受付嬢さーん。あっちが先だからねー。」
俺はこのトロールの剣を握っている右手目掛けて、俺は右足でトロールの剣を握る右手の指を潰しながら剣を弾き、そのまま俺の右足振り落としてトロールの右足の指を潰し、トロールの頭が下がった所を俺の右足を軸にして左後ろ回し蹴りを放つ。
仰向けに倒れたトロールに対して、飛び上がり、そのまま両膝蹴りをトロールの腹に落とす。
俺は静かになったトロールから、有り金全部と剣と装備品をマジックバックに収納して、有り金から4割を受付嬢さんに渡す。
「受付嬢さん。トロールの放し飼いは良くないよ。」
「申し訳ありませんでした。放し飼いにしていたトロールには、後でしっかりと調きょ……、いえ、勘違いをした冒険者に指導します。」
「じゃあ、宜しくお願いしますね。さ、皆。帰ろう。」
俺達は冒険者ギルドを後にして、鍛治屋に向かい、トロールから頂いた装備品と剣を売った。……大した金額じゃあ無かったよ。
雑用を終わらした俺達は、町長の家に帰った。
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