リーナの深謀とセツナの不屈
いよいよ、終盤戦です。
リーナとセツナは連勝出来るのか?
ダンジョン・マスター物に手を出しました。
此方もお願い致します。
此処で、小休止を入れた。
俺達は1人1回ずつだが、アスモは4連戦をこなしている。
対等の勝負を願うなら、此処で休憩を挟むべきだろう。
「セツナ様。お茶と菓子をご用意致しました。」
「ケランさん。ありがとう。」
「アスモ様。ごゆっくりどうぞ。」
「セツナよ。気配りが出来ているな。」
「どういたしまして。どちらにも、有利・不利に成りたく無いからな。」
「アタイもそう思うよ。」
あれから、30分が経った。
ゲームの再開だ!
「次は俺達の番だな。選ぶゲームは『チェス』で、出るのはリーナだ。」
「此処で『チェス』を選ぶか。余程の自信だな。良いだろう。受けて立つよ!」
アスモとリーナのチェスの対戦が始まった。
ルールは、お互いに提示して共通するモノだけを採用した。
対戦は、静かに続いていた。
聞こえるのは、チェスの駒を動かす時だけだ。
一進一退の攻防は2時間以上を続いた。
もうすぐ開始3時間になろうとした時、リーナの清廉な宣言が部屋に響いた。
「チェックメイトよ!」
アスモは暫くは、盤面を睨んでいたが、7分後に負けを認めた。
「あそこの兵士の昇格が貴女の最強の一手だったのか。」
「ええ。あの一手が通った事で勝利を確信したわ。」
「貴女の名は?」
「リーナ=イバス=キリュウ。」
「そう、成る程な。貴女がレイキ=キリュウとマナミ=ソウツキの末裔か!」
「何故、初代の事を!?」
「アタイ達、悪魔。特に高位悪魔には忘れられない名前だね。」
「何が有ったの?」
「それを言うのは野暮ってもんだよ。
さあ、話は終わりだ。最後のゲームを始めるよ。」
「最後は俺が出る。アスモ、何を選ぶ?」
「そうだな。本来なら、此処でブラックジャックを選ぶのだが、『マナミ=ソウツキ』の名が出た以上は、『ポーカー』を選ぶ!」
「『ポーカー』だな。それを選ぶのは何か意味が有るのか?」
「それは、セツナが勝った時に話すかを考える。」
「それなら、俺が勝って聞かせて貰うぞ。」
「……やっぱり。アタイが勝ったらセツナ達の命を貰うよ。その代わりにアタイに勝ったら対価の命に見合うモノをこの場でやるよ。」
「約束が違う!」
「どうやら、地上の魔族共が動いているな。何か有っても、アタイの後ろ楯は使えるんじゃないか?」
「セツナ様。」
「アデルさん。」
「高位悪魔との勝負で最も大切な事は、知略や運では無く、相手に負けないという思いと勝つという想いです。トランプの起源はタロット。セツナ様にとってアスモは逆位置。それは、総じてセツナ様にとっての『絶望』を意味します。自分の中に有る『絶望』、その想いを感じ取り、それを諦めない意志を持ち、カードを引くのです。」
「アデルさん。何処からその事を!?」
「古き書物、いえ、日記からの受け売りです。」
「魔族の事は気になるし、七大魔王の1人『アスモデウス』の後ろ楯は心強い。俺はやります!」
「決心したな。アデル。シャッフルして配りな。」
アデルさんがシャッフルをして、アスモから先にカードを配る。
アスモは3枚交換して終了。俺は4枚交換して終了。
お互いに手札をオープンした。
「セツナ、悪いな。ハート・ダイヤ・クローバーの『Q』とハート・ダイヤの『J』の『フルハウス』だ!!」
「俺の手札は、ジョーカーとスペード・ハート・ダイヤ・クローバーの……
『エース』の『ファイブカード』だ!!!」
「なっ!?」
「アスモ。約束は守って貰う。」
「あはははははは!自分の命だけじゃなく、仲間の命も懸かっている中で、『エース』のファイブカードかい!
約束?分かっているよ。悪魔は総じて『契約』系に厳しいもんさ。あげるモノだが……、先に約束したアタイに勝ったら、知り合いや知人として接してやる。と言ったがそれ以上の友人として接してやるよ。」
「いいのか?」
「構わない。アタイに勝った以上は、安い扱いはしないさ。そして、あげるモノだが、タロットの『女教皇』のカードだ。少なくともアタイの下にいる奴等には融通は効くし、他の高位悪魔にもこれを見せれば話くらいは聞く奴も出るだろう。」
「アスモ、いいのか?」
「問題無い!地上の魔族の動きだが、細かい場所までは判らないが、この都市の南方に動きが有る。」
「え!?」
「まあ、気をつけるのだな。後、セツナよ。アタイはあの時の代価や代償の話は正確には了承をしていないし、『命を貰う。』と言ったが、『その場』と言って無いし、『永遠に命を縛る』とか『貰った命を返さない。』とは言って無いぞ。悪魔との、総じて『契約』系は、書類は当然だが口頭も充分に注意する事だな。」
「……、御教授どうも。後、初代の勇者達と何が有ったの?」
「正確には、『レイキ=キリュウとマナミ=ソウツキ』だな。
前に言った通り、ポーカーを選んだ理由も含めて、それは『野暮』だよ。」
「アスモ、楽しい時間だったか?」
「ああ、実に楽しい時間だったよ。特別に教えてやる。高位悪魔が最も好む代価は、『白熱した勝負』だ。永遠とも言える時を生きる悪魔が最も欲しているのが、その『時』を一時でも忘れる程の『何か』だからな。
セツナ。アデル。楽しい時間だった。またな。」
アスモは、別れの言葉を告げると姿が消えて居なくなった。
「……、緊張したー!」
「この様な勝負はしたくありませんね。」
「ランは楽しかったー。」
「次は勝ちます。」
「アチシ、気張ったわ。」
「あれが私の本気よ。」
「妾は次は負けないのじゃ。」
「私を勝手に賭けの代価に使うのは止めて下さい。一応、場の流れを察して黙っていましたが。」
「あれがアスモです。毎回、相手をするのは疲れます。」
俺はケランさん達にお疲れ様と伝えて、夕食まで全員のんびりして夕食を済ませたら、全員がさっさと就寝した。
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。




