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魔族と遊戯

楽しいゲームの時間だ!


23時におかわりがまた有ります。

「さあ。遊戯の時間だ!」

「おおー。」


 アスモが思ったよりご機嫌だな。

 これなら、俺の考えた対策が使えるだろう。


「先に確認したいが、アスモや他の高位悪魔と対する場合は、それ相応の対価や代償が必要だよな?」

「まあ、そうだな。」

「しかし、俺達にアスモが納得出来る対価や代償を用意する事が出来ないし、仮にアスモから何かを手に入れても、正直に言えば『宝の持ち腐れ』だ。」

「確かにそうかもしれんな。アタイが勝ったとしても、ギリギリ、対価や代償として出せるのがお前達の命くらいだな。」

「そこでだ。お互いに対価や代償を賭けずに、純粋に勝負そのものを楽しまないか?」

「アタイは面白いと思うが、悪魔を相手に対価や代償を無しは虫が良すぎるよな。だから、アタイが勝ったらアデルとそこの女!名は?」

「ユリアと申します。」

「ユリアか。アタイが勝ったら、アデルとそこの女ユリアをアタイの1日侍女として過ごして貰う。そちらが勝ったら、アタイの知り合いや知人として接してやる。」

「アスモ、私に貴女の侍女に成るつもりはありませんよ。」

「アデル。分かっているだろう。アタイはかなり、善処しているつもりだぞ。」

「……!?分かりました。」

「そこの女ユリアも良いな?」

「構いません。」

「なら、結構。では、遊戯を始めようか。……?」

「そういえば、自己紹介がまだだったな。俺はセツナだ。」

「セツナか。何をする?」

「七大魔王に掛けて、俺達と七番勝負なんてどうだ?」

「いいね。内容は?」

「リバーシ、ポーカー、ブラックジャック、チェスの中から選んだゲームをするのはどうだ?」

「順番はどう決める?」

「アスモがお客様だ。だから、アスモからどうぞ。ただ、アスモの対戦者は此方で決める。」

「アタイはそれでいい。じゃあ、先ずはリバーシだ!」

「此方からは『リン』が出る。リン、頑張れよ。」

「はい。セツナ様。」



 こうして、俺達とアスモの対戦が始まった。

 アスモとリンの対戦は序盤は静かだった。中盤から、アスモがワザと悪手でリンを誘うがリンは冷静に対処する。

 終盤は一進一退だったが、勝敗は1枚差でアスモの勝利。


「後、少しだったな。」

「申し訳ありません。」


 次は、此方からだ。ゲームはブラックジャックだ。


「此方からは『ラン』が出る。ラン、楽しく遊んで来い。」

「頑張るー。」


 今回のブラックジャックは公平を期す為、ディーラー無しの双方がプレイヤーとして行う。

 アスモとランの対戦は、ラン1枚目クローバーの「9」、2枚目をランは無表情で確認。

 アスモの1枚目ハートの「Q」、2枚目をアスモは確認後に笑顔に成る。

「アタイはスタンドだ。」


 アスモは、「ヒット」宣言無く、「スタンド」を宣言した。

 ランは、「ヒット」を宣言した。

 ランの3枚目クローバーの「Q」!?


 俺とリンを除く全員が青くなった。


 アスモとランのホールカードをオープンした。


「アタイのホールカードはダイヤの『Q』で合計20よ!」


 アスモ、いや、アスモデウスの何という強運!

 しかし、ラン程じゃあ無い!


 ランはホールカードをオープンした!


「ランのホールカードはクローバーの『2』で21だー!!」


 俺は宣言した。


「この勝負は、ランのブラックジャックでランの勝利だ。」


「アタイが自慢のブラックジャックで負けるなんて。」

「これで1勝1敗だな。」

「楽しくなって来たわ。貴女ランだったわね。誇りにしなさい。アタイにブラックジャックで勝ったのだから。」

「勝ったー!セツナ、褒めてー!!」

「頑張ったな。」


 俺は心を込めて頭を撫で回した。


「何時までも負けを引きずるのはアタイらしく無い!だから、次のゲームを始める。」

「次は何にする?」

「次はポーカーよ。」

「此方からはセレンだ。頑張れよ、セレン。」

「はい。セツナ殿!」


 俺とアスモでシャッフルをして、もう一度アデルがシャッフルした。


 俺は交互に臥せたまま、1枚ずつ5枚になるまでカードを配る。


 アスモからの先攻。アスモは、カードを2枚目チェンジした。

 セレンの後攻。セレンは、カードを3枚チェンジした。

 2人は手札をオープンした。


「アタイは、ハート・ダイヤ・クローバーの『Q』とハート・ダイヤの『10』の『フルハウス』よ!!」

「吾は、スペード・クローバーの『7』とスペード・クローバーの『9』の『ツーペア』です。」

「アタイの勝ちよ。」

「セツナ殿。負けてしまいました。」

「セレン。頑張ったな。」

「……セツナ殿。」


「次はリバーシだ!此方からは『ミヤ』が出る。ミヤ、頑張れよ。」

「リバーシね。次も勝たせて貰うよ。」


 アスモとミヤの対戦が始まった。

 アスモとミヤの序盤は、ミヤが有利に進んだが中盤からのアスモの猛攻が始まった。終盤もこのままアスモが押しきるかと思われたが、


「アスモはん。中々、強くて楽しませて頂きましたがこれで終いや! 」

「あ!?」


 ミヤの最後の一手が盤面を大きく変えて、結果は8枚差でミヤが勝利した。


「ミヤ。良くやった。」

「セツナはん。やりましたのや。それとな、セレン。(かたき)は取ったで。」

「……ミヤ殿。」

「アタイが此処まで負けるとはな。ミヤ……、と言ったな。褒めてやるよ。」

「これで、2勝2敗だな。」

「次は、ブラックジャックや。」

「セツナ。妾が出るのじゃ。」

「分かった。此方からはシャオが出る。シャオ、頑張れ。」

「うむ。頑張るのじゃ。」

「へぇ。此処で龍王の子が出るのね。」

「妾は負けぬのじゃ。」

「龍王の子の名は?」

「シャオリート=ドラグナストじゃ。」

「アタイが2度もブラックジャックで負けないよ。」



 俺、アスモ、アデルの順にシャッフルをして、先ほどと同じルールでカードを配った。


 アスモとシャオの対戦は、アスモ1枚目はダイヤの「Q」、2枚目を確認したアスモは笑顔だった。

 シャオ1枚目はスペードの「Q」、2枚目を確認したシャオは無表情だった。


「アタイはスタンドよ。」


 アスモはスタンドを宣言した。


「妾は、ヒットじゃ。」


 シャオはヒットを宣言した。

 シャオに3枚目を配る。


 3枚目はスペードの「5」でシャオもスタンドを宣言した。

 アスモとシャオのカードをオープンした。


 アスモは1枚目ダイヤの「Q」、2枚目はハートの「1」!?

 アスモは、ナチュラルブラックジャックだった!!


 シャオは1枚目スペードの「Q」、2枚目クローバーの「5」、そして3枚目スペードの「5」


「アタイの文句の無い勝ちよ!」

「……セツナ。妾は負けたのじゃ。」

「シャオ。あの場面で、ヒットするなんて凄い頑張ったな。」

「セツナ~。」

「セツナ君。いよいよ、負けられ無くなったわね。」

「そうだな。でも、俺達が皆の分まで勝つ!」

「そうね。勝ちましょうね。」




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