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幼年期から少年期~その後のセツナ達と新たなヒロイン?

今時ヒロインは1人だけとは限らない。

  「お姫様、いきなり何を言っているの?」

  「セツナ、妾は嬉しかったのじゃ。村を案内する時も、優しく接してくれた。

 我が儘を言った時も最後は聞いてくたし、妾を助ける為に自らも崖から飛び出して抱きしめて守ろうとした。」

  「そりゃあ、言われた以上は案内とかもしっかりしますよ。」

  「それでもじゃ。そして、妾を怪しげな奴らから命懸けで守ってくれた。

  案内される中で少しずつ惹かれていったが、死にそうになったセツナを見て自覚したのじゃ。セツナの事が好きじゃと。」

 

  いや、まあ。

 最初の方は、高いであろう服に偉い人の娘。という事で、神経磨り減らしたけど。

 途中からは、前世の妹を思い出して、扱いが妹モードだったのが原因なんだろうか?

 

「ありがとう。告白うれしいよ、お姫様。」

  「そこじゃ!セツナ、妾を呼ぶ時は二人きりでは無い時も、『シャオ』でよい。」

  「分かったよ、シャオ。」

  とりあえず、長いものには巻かれろ。か、悪い気はしないし。

 

「セツナよ。娘の名前呼びは後からじっくりとOHANASHIするとして、弟子としての今後の事や、娘やセツナを襲った奴らについて話し合いたいがよいか?」

  後に知ったのだが。創造神の影響でこの世界の神々は、大なり小なりオタク文化に染まっているらしい。

 

  さて。シャオには、別室にてお休みして貰い、龍王様と今後の事を話し合った。

 勿論、シャオの名前呼びに関してのOHANASHIは、精神的熾烈を極め、最後は立ち上がる事さえ困難だったと記して置こう。



  結局、奴らの事は判らずじまいに終わった。

 精々、それなりに有るとは云え村から西に向かえば、大陸中央に帝国があるからそれが関係が有るのではと、推測するくらいだ。


  俺の今後だが、龍王様の弟子として村で鍛練したり、周りには秘密で幻想界で鍛練したりと充実していた。

  更に途中からは、三将と呼ばれる次代の龍王に仕える将軍候補まで来るようになり、たまに命の危険を感じる事が有ったが、それ以外は概ね順調だった。


  龍王様の娘シャオは、龍族の王家の娘としての教育がある為、毎日というわけにもいかず会えなかったが、それなりに交流を深めていった。

  言い忘れていたが、俺の住むこの村の名前は、普通に『龍の里』と呼ばれている。

 因みに、東の大国の国王の許可が無いと他の大国の国王でさえ立ち入り禁止の禁足地だったりする。





  あれから、約5年が経ち


  俺の身長もすくすくと伸び、今160くらいになった。

 武術や魔法も以前とは比べる事すら出来ない程に成長し、三将相手の時は魔法無しで同時に戦って無傷で勝てる程に。

  今や、1対1の時は龍王様でないと務まらないようになった。(まあ、互いに熱中する余り、何度か本当に死にかけたし、その度に血を分けて貰ったりしたけど。)


  勿論、戦闘面だけではなく、それ以外も今まで以上に手を出していった。

『薬学・調合・鍛治・錬金術・付与・木工・裁縫』と、貪欲にいった。(異世界転生定番の、ポーション・刀剣・防具・魔道具・偽装馬車・時間停止の収納無限のアイテムボックス等、他にも沢山。)

 お陰様で、龍王様にさえ白い目で見られ、「セツナよ、何処を目指しておる?」と、ツッコミを戴いた。



  「しかし、セツナも強くなったな。我ら三将でさえ、歯が立たぬ。」


「どうだ?アタイと番に成る気になったか?」

  「以前から何度も言っているだろ。ユーリだけではなく、当分その手の話や考えは無いって。」

  彼女に1対1で、初めて勝てて以来「番にならないか?」と詰め寄ってくるようになった。

 彼女は「ユーリ」で、戦闘面では前衛を担当する。

 スタイル抜群の高身長で、深紅の瞳と真っ赤な長髪のキツメのルックスで美女なんだけどね。


  「そうだぞ、ユーリ。そういった事は片方だけで、進めてよい話では無いぞ。」

  この人は三将の1人で、名前が「グラン」で、戦闘面ではタンクの役割を担っている。

 外見は深緑の瞳に短く切った茶髪で厳つい体型で強面。

  性格は意外にもと言うと失礼だが、子供好き。

 だが、子供には逃げられるそうだ。


  「あははは、そうだね。時間はまだ十分に有るのだから、ゆっくりと話し合う方が良いと思うよ。」

  三将最後の1人「ゼフィ」で、戦闘面では後衛を担当。

 外見は、淡い紫の瞳で肩を過ぎる程度の銀髪で服を変えなくても、女性に間違えられる程のイケメン。

 知識豊富で、礼節にも造詣が深い為、何度かその筋で助けられた事がある。性格は、優しく、怒った所を見た事が無い。



 更に数日後


  「セツナ、話がある。」

  「はい、龍王様なんでしょうか?」

  「実はな、セツナ今年も、1週間後に山の麓にある別名『ドラゴンの里』と呼ばれる町『アルスラン』で、収穫祭がある。

 その前日に東の大国『オウカ』から侍女1人連れて第3王女『リーナ=イバス=キリュウ』が来る。」

  「龍王様。何故、収穫祭に合わせ第3といえ王女様が、たった1人の侍女を連れて来るのですか?」

  「うむ、実はな、東の大国の建国にまで遡る事になるのだかな。」

 

  ある程度纏めるとこうだった。

 

  遡る事、建国時に初代国王と先代龍王が友人関係で有り約束を交わしたらしい。

 内容は、国難有れば助けに行くと。

 しかし、初代国王は其れを佳しとせず、こう切り出したそうだ。

  『いや、ただ受けるだけという訳にはいかない。

 俺以降の王位継承権を持つ者は、13才を迎える年に龍の里に向かわすから、見定めて欲しい。

 そして、本質が善で在れば国を見守って欲しい。

 もし、悪で在れば国難で有ったとしても、無視して構わない。

 まあ、その後来た者が善で在れば再び見守って欲しい。』と。


  先代龍王は、魂の本質や善悪、初代国王の血統で在るかを調べる事が出来るので、其れを約束し誓った。

 というのが過去に有ったみたいで、それ以降の王族の伝統みたいになったらしい。


  さらに、結果として麓のアルスランでする事になったのだが、コレが切っ掛けで、見定める為の式場から村に、町にと大きくなり、収穫祭に合わせてするようになったらしい。

 後、余りにも移動に時間が掛かる為、途中から精鋭の龍族が空から送迎するようになったらしい。

  聞けば、片道だけで、王族である事もあり1年以上掛かるとか。

 

  んで、今年の収穫祭に来れるただ1人の王位継承権を持つ王女が訪れるのだが、町の案内人を毎回出しているが、俺以外に年が合う者も居らず御鉢が廻ったようだ。

 しかも、本人達には内緒で俺にも王女の本質を見定めて欲しい。と「お願い」という形の命令が出た。


  まあ今年は、シャオと収穫祭を廻れないから良いけどね。

 実は、シャオは龍族特有の『麻疹』のような病に掛かり、今年の収穫祭は絶望的な訳で、自宅療養中。

  この病は、薬剤や魔法でも治るのだが、そうすると、将来的に健康面で余り宜しく無いという訳で、大人しくしているらしい。(本人はかなりぐずっているらしいが医者から、「女の子なのですから」と言われて渋々従っているらしいが、俺には意味を教えて貰えなかった。解せぬ。)


  という訳で、其れなりの軍資金を頂き、王女様歓迎の準備をするべく、アルスランに向かい下山する。(当然、俺個人の小遣いもちゃっかり上乗せして請求したのはいうまでもない。村長のヘソクリからな。)




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