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道中記から都市ミズナヤ

道中記もそろそろ終わりが……。

1人の女性が予定を狂わす。

 俺達はあれから、街道を爆走していた。

 何故なら、ユリアさんが俺達よりも早く屋敷に到着する可能性に気付いたからだ。

 ランとシャオ以外が顔色が青くなり、この2人以外の意見が通った事で、途中の村や町を出来る限り素通りした。

 途中、幾度かの夜営をしながら、数週間後、俺達は都市ミズナヤに到着した。


 都市ミズナヤに到着した俺達は、急いで屋敷に向かった。

 執事ケランさんが、俺達を出迎えた。


「お帰りなさいませ。セツナ様方。聞いていた予定よりも若干早いようですが?」

「それはね、呼んだ人が俺達よりも早く屋敷に到着するかもしれなかったからだね。」

「そうですか。セツナ様方の反応観るにやはり厳しい方なのですね。」

「本当に仕事には厳しいからね。」


「誰が厳しいのですか?」


 ………………後ろの方から聞こえてはいけない人の声がする。

 時間的にも距離的にも、まだ到着しない筈の声が聞こえる。ランとシャオ以外の4人が勇気を振り絞り、……振り向いた。


「お久しぶりです。リーナ様。セツナ様方。」

「……ユリアさん。お早い御到着ですね。」

「ええ。まさか、お姉様では無く、私が呼ばれるとは思えず、私が喚ばれているともう一度、手紙を確認した時は天にも昇る気持ちでした。」

「所で皆様は何故、慌てておられるのですか?」

「流石に、ユリアさんが、到着するまでの時間が長かったからね。その間にリン達をアルスランの冒険者ギルドでCランクに成る為に行ってきたんだけど、帰り道で予定外の騒動が有って、それで予定が狂い到着が遅くなってしまったんだ。ユリアさんを、余裕をもって準備をして歓迎したかったから。」

「ありがとうございます。ではセツナ様方は、私が早く屋敷に到着する可能性に気付いて慌てて帰って来た訳では無いのですね?」

「ソノトオリデス。」

「発音が不自然ですよ。」

「リーナ様。今なら間に合います。真実は?」

「……ユリアの予想通りで私達、慌てて帰りましたー。」

「セツナ様。今夜はゆっくりとお話をしましょう。」

「………………はい。」

「セツナ様方。この屋敷が私が管理者として働くのですね。」

「ええ。そうよ。ユリア。」

「では、早速ですが仕事をはじめましょうか。」

「待ってユリアさん。今日は、お招きしたお客様として居て欲しい。旅の疲れも有るだろうし、それにこの屋敷に既に働いている彼らの仕事ぶりを観て欲しい。どうかな?」

「そうですか。なら、ゆっくりしながら彼らの仕事ぶりを観ましょうか。」

「という訳で、今日はケランさんが、取り仕切ってくれ。」

「畏まりました。セツナ様。では、セツナ様方は旅の疲れが御座いましょう。先ずは部屋に戻られて一休みされては?」

「それでは、俺達は一旦、部屋に入り一休みしよう。その間のユリアさんの対応も頼んだ。」

「畏まりました。」


 こうして、俺が犠牲者になりその場は収まった。

 約1時間後、執事のケランさんが、呼びに来た。


「セツナ様。失礼します。軽食の準備が整いました。リビングにお越し下さい。」

「分かった。」


 俺がリビングに行くと全員が揃っていた。


「皆、遅れてすまない。では、改めて紹介するよ。

 名前は『ユリア=ソースジェネラル』さんで、ここに来る前は東の大国オウカの王城で王家に仕えていたんだ。」

「セツナ様、本当ですか?」

「うん。本当だよ。だから、留守がちに成るこの屋敷を任せられる。ケラン達もいきなり知らない屋敷で働かされ、知らない人に仕え、しかも、留守がちになる。そんな所で働くのは嫌だろ?

 だから、俺達自身が知り得る限り最も信頼出来る人に来て貰ったんだ。」

「初めまして。紹介された『ユリア=ソースジェネラル』です。私の事は追々に話ましょう。セツナ様、これから共に働く方々を紹介して下さるかしら?」

「ユリアさん。紹介するよ。執事のケランさん。庭師のサガナさんで、メイドのルフナにマリーにセリエだ。」

「ケランさん。サガナさん。ルフナさん。マリーさん。セリエさん。これから宜しくお願い致します。」

「互いの自己紹介が終わった所で改めてユリアさんの立場を説明するね。

 ユリアさんの立場は、俺達7人の次の地位で、状況や場合に因っては俺達より上位の命令権の行使を許可します。普段は、この屋敷に働く方々の最高責任者です。ケランさん達、それで宜しいですか?」

「「「「「はい。」」」」」

「では、この後は領主館に行って挨拶に向かいます。」

「承知致しました。出過ぎた発言ですが教えて下さい。ユリアさんは何者なのですか?」

「ユリアさん。教えても良い?」

「構いません。隠す程の事でも無いので。」

「リーナ。話して良いか?」

「良いわよ。」

「両方の許可も貰ったから話すね。

 ユリアさんが、以前働いていたのは本当に東の大国オウカの王城で王家に仕えていた。ユリアさんの父親はオウカの宰相で……」

「セツナ様、ちょっと待って下さい。ユリアさんはまさか?」

「うん。そうだよ。ユリアさんは、あの『アリア』さんの妹だよ。」

「そうだったのですね。確かにそれならば納得しました。それでは何故、ユリアさんだけでは無く、リーナ様までの許可が必要だったのでしょうか?」

「それはね。彼女の名前がリーナでは無く、『リーナ=イバス=キリュウ』だからだよ。」

「……セツナ様、本当ですか?」

「本当だよ。でなければ、いくらなんでも東の大国オウカの宰相の娘は呼べないよ。」

「セツナ様。出過ぎた発言をお許し下さい。」

「納得して貰った所で、領主館に挨拶してくるよ。」

「畏まりました。セツナ様方にユリアさん。行ってらっしゃいませ。」




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