王都での日常~其の3
いよいよ、旅立ちです。
次回は15時の予定です。
「つまり、アリアさんと同じ教育を受けているユリアさんに娘が招待した俺達の対応と保護をしていた訳だ。」
「セツナ様、解りました。アリアさんと同じ教育を受けているユリアさんに対応と監視を、またユリアさんを私達に就ける事で保護と周りの牽制を含めた信頼を示した訳ですね。」
「セツナ、ランにも分かるように説明してー。」
「簡単に言うと。ユリアさんは、俺達を見張りながら、周りのうるさい人達から守ってくれてたんだよ。」
「ランも分かったー。ユリアありがとー。」
「ラン様。どういたしまして。では、皆様。遅くなりましたが、夕食の準備をしておりますので、ご案内致します。」
俺達は夕食を済ませ、各々が浴室で汚れを落とし疲れを抜き、大人しく就寝した。
翌日
俺達は朝食を取っているのだが、リーナがフルマラソンを終わらせた直後の様な疲れた顔で現れた。
「セツナ君の薄情者。私からは行けなくても、セツナ君からは会えるのに……。」
「それはすまなかったな。」
「それで今日はどうするの?」
「今日はリーナの冒険者になって初冒険。という事で、王都を出て外周部周辺で常設依頼のラビット系や薬草採集とかはどうだ?」
「それが良いわ。いよいよ、私も冒険者かぁ。」
「そんなに楽しみか?」
「うん。前々から憧れてたし、私に指導した冒険者から話を聞いていたしね。」
「では、今日はその様な予定です。アリアさん、ユリアさん。」
「「畏まりました。」」
俺達は冒険者ギルドに寄り、依頼ボードを確認した後、受付嬢に情報や注意事項を聞いて王都外周部周辺に向かった。
俺達は浅い部分の林に入り、ラビット系や薬草を探し始めた。
リン達4人は周りの警戒を軽くしながら、魔法の鍛練をしている。俺とリーナで依頼達成を目指した。勿論、俺は教えるだけの見てるだけ。まあ、周辺の警戒はやっているけどな。
リーナ自身が出来ないと意味が無い為にこの形になった。
「セツナ君。結構、薬草採集は大変だね。しかも、1人なら周りの警戒もしなくちゃいけないし、ラビット系だけでは無くゴブリンとかも出るかもしれないから油断出来ないから難しいね。」
「まあな。だからこそ、ギルドはパーティーを推奨している。」
「セツナ君。王都を出たらどうするの?」
「とりあえず、都市ミズナヤを目指すよ。あそこには色々しがらみが出来たしな。それと皆、聞いてくれ。」
「セツナ様。どうされましたか?」
「セツナ。何ー。」
「セツナ殿。何でしょうか?」
「セツナはん、どうしたん?」
「都市ミズナヤに寄った後は、アルスランを目指して皆には、其処でCランクを目指さないか?」
「アルスランで?」
「了解だよー。」
「吾がアルスランのCランクに!」
「いけるのかや?」
「皆の実力なら、充分に昇級圏内だと思うよ。」
「セツナ君。結構な距離が有るよ。」
「無駄な寄り道を極力、減らして行くつもりだよ。」
「その後は、その時に考えよう。」
「「「「「了解です。」」」」」
俺達はリーナの依頼達成分は確保したので、王都に帰り冒険者ギルドへ向かった。
リーナは無事に初冒険と初依頼を達成した事を喜んでいた。
俺達は王城に帰る途中に、王都の馬車屋の場所を冒険者ギルドに聞いて向かった。
「すみません。誰か居ますか?」
「はい。どなたでしょうか?」
「この馬車屋で、調整して欲しい馬車が有るのですが?」
「どの様な馬車ですか?」
「2頭引きの10人乗り用の馬車です。」
「お客様。流石に2頭では無理と思いますが?」
「なら、4頭では?」
「4頭なら問題無いです。」
「では後で馬の方も購入したいのですが、ここで買えますか?」
「ええ。ここは馬屋も一緒にやっていますので。」
「それでは、馬車を出しますね。……この馬車を調整お願いします。」
「お客様!何処からこの馬車を……。はあ。詮索は止めます。」
「この馬車でかなり長期間使う予定です。」
「所で馬の方は?」
「元々の馬は、とある場所に預けてありますので、馬車の引き渡しの日に連れて来ますので、その時に新しい馬を選び、前の馬との相性を見たいと思います。」
「畏まりました。では、この馬車は6日後にお越し下さい。」
「分かりました。」
俺達は王城に向かった。その途中で、リーナから質問を受けた。
「ちょっとセツナ君。あの馬車は何?何処から出したの?」
「アイテムボックスからで、馬車は自作。」
「はい?」
「リーナ。セツナ様は、こういう事には拘る方です。今まで使っていた馬車も自作ですし、私達が身に纏う武具一式も元々はセツナ様の自作です。」
「セツナ君。何処に向かうの?」
「あははは。ソレ、龍王様にも言われたよ。」
「龍王様にも言われたの!?」
「まあね。そうだ!リーナにも渡しておくよ。腕輪とポーチ。」
「コレは何?」
「詳しい説明はリン達に聞いて。」
こうして、リーナの目を白黒させながら王城に帰り、夕食等を済ませ就寝した。
それから、次の日からリーナは王都の普通の宿屋に宿泊して冒険者ギルドの依頼を確実にこなし、Eランクになった。
6日後に俺達は、国王達に挨拶を済ませて冒険の旅に出る事になった。
いざ、挨拶の時に国王が駄々っ子になり、王妃様とアリアさんとユリアさんの3人がかりで説き伏せるという喜劇が有ったが、概ね無事に終了した俺達は王城から「アンスラとラーズ」を受け取り、馬車屋に向かった。
馬車屋では外見は地味だけど立派になった俺の馬車が置いて有った。補強もしっかりしてあるようだ。
「すみません。」
「お客様。お待ちしておりました。馬車は出来ております。」
「一応聞きますが、あの部分に手を出してませんよね?」
「ご安心下さい。手を出しておりません。」
あの部分とは、発信器モドキの魔道具の事だ。因みに、アンスラとラーズにも発信器モドキの魔道具は付いたままだ。
「では、馬2頭を選びたいと思います。セレンとミヤで1頭を、リーナで1頭を選んで来て。」
セレンとミヤとリーナは元気に返事をして馬を選びに行った。
30分後にセレン達は馬2頭を連れて帰って来た。
1頭は白色で、もう1頭は暗めの青色だった。
「セツナ殿。良い馬と出逢いました。」
「セツナはん、名前は『カール』や。」
「セツナ君。この馬の名前はね『ネーイ』よ。」
……!?俺が選んでも無いのに、何故、その馬達を選ぶの?
まあ、良いか。名前は兎も角、前の馬達とも相性が良いみたいだしな。
「お客様。目が肥えていますね。家の最高級です。」
「合計で幾らになりますか?」
「馬車の調整と補強。馬達の代金を合わせまして、金貨50枚になります。」
「はい。金貨50枚。」
「確かに頂きました。」
「さて、皆。次は鍛治屋ペレンだ。」
俺達は鍛治屋ペレンに到着した。
「ペレンさん、居る?」
「おう。坊主、遅かったな。武具一式と武器は出来上がっているぞ。」
「それは良かった。武器の説明を頼む。」
「おう。氷の魔石を使った武器は、魔力を込めると使用者の前方周辺を凍結させる。
風の魔石を使った武器は、魔力を込めて斬った時にその左右に同じ斬り口を発生させる。
土の魔石を使った武器は、魔力を込めると使用者の思い描く場所に土壁を発生させる。
火の魔石を使った武器は、魔力を込めると武器の周りに炎が発生させる。
光の魔石を使った武器は、魔力を込めるとアンデット(アンデッド)系に特攻の効果が出る。」
「無茶苦茶な内容ですね。」
「属性付きの魔石を使えばこんなものだ。」
「代金は?」
「今回は有料だ。金貨18枚。」
「ほい。」
「うむ。確かに。坊主、これから何処に行くんだ?」
「とりあえず、都市ミズナヤに行って、その後はアルスランでリン達をCランクにする。」
「アルスランでか?」
「ああ。そうだよ。リン達は充分にその資格は有るよ。経験者は語るってやつだ。」
「成程な。坊主!王都に来たら必ずここに来い!」
「じゃ、またペレンさん。」
「おう。」
こうして、鍛治屋ペレンとの挨拶を済ませ、冒険者ギルドに寄り西側の情報を聞き、王都を後にした。
いよいよ、時間制限の無い自由な冒険が始まる。
「セツナ様。行きましょう!」
「セツナ。行こうー!」
「セツナ殿。参りましょう!」
「セツナはん。行くで!」
「セツナ君。出発だー!」
「俺達の冒険の始まりだ!!!」
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。




