再びのスタンピード!
2回目のスタンピードです。
スタンピードが始まり、大地が若干揺れながら魔物が接近し始めた中、俺達は支援魔法の付与が終わり、俺は武器を構えた。
陣形は縦一列で、俺、セレン、ミヤ、リン、ランの順番だ。
俺は突撃槍型の武器に魔力を流し始める。武器に魔力を流す事によって、武器を含め後方10Mに風系と雷系の力場が発生して、中の存在を守る。見た目は、4tトラックぐらいの大きさの銃の弾丸が地面すれすれを通り抜ける感じになるかな。
「行くぞ!皆!!」
「「「「はい!」」」」
俺達は正に弾丸となって、スタンピードに中央突破を開始した。
離れた所から見れば、「人間が出せる速度じゃあねぇ!」と文句がつけられる速さで、俺の腕力と武器の強さと突進の速さで、次々にオークを刺し貫き、撥ね飛ばしながらスタンビード後方の奥を目指す。
俺達はスタンピード後方の奥に到着し、周りを確認した。やはり、スタンピード特有の狂気に支配され、通り過ぎた俺達を見ておらず、俺達はオーガ以上の討伐を始めた。
「先ずは、オーガを始めとした上位種や亜種を討伐していくぞ!」
「「「「はいっ!!」」」」
俺は魔力強化した「風乃弾丸」を撃ち続け次々にオーガの上位種を討伐していった。
リン達も4人で協力しながら、オーガを次々に討伐していった。
「砕け散りなさい!『凍結葬儀』」
「ランも負けないぞー!『風乃裂刃』」
「リン殿危ない!『岩撃槍』」
「セレン、ありがとう。」
「燃え尽きろ!『紅炎乃矢』」
俺はオーガの上位種の討伐は終了した為、オーガの亜種5匹の相手を始めた。
俺は魔力強化した「雷撃弾」で、亜種5匹を牽制しながら、魔力強化した剣で、亜種5匹の首を斬り飛ばしていった。俺が最後の亜種の首を斬り飛ばした所でリン達もオーガの討伐を終了したみたいだ。
「これで止めです!!『氷結凍牙』」
リンが上下2本ずつの計4本の先の鋭利な氷柱がオーガを刺し貫きながら、凍結させ砕け散る。
「いっけー!!『裂風乃槍』」
ランが巨大な風系の槍を生み出しオーガに撃ち放った。オーガは上半身が消し飛び、絶命した。
「最後の一撃だ!!『岩撃連槍』」
セレンがオーガの前後左右と真下からの岩系魔法の槍で刺し貫けられてオーガを討伐した。
「死に晒せ!!『紅炎葬柱』」
ミヤが放った紅い炎はオーガに当たった瞬間、オーガの全身を包む火柱になり、オーガが燃え尽きるまで消えなかった。
「リン達、お疲れ様。大分、魔法を使いながらの戦いに馴れてきたね。その調子だよ。はい。体力回復と魔力回復のポーション。」
「ありがとうございます。」
「ありがとうー。」
「感謝する。」
「おおきに。」
「さて、リン達のお陰で、支配者級を除くオーガ系の討伐は済んだと思う。後は、更に後方に居る筈の支配者級と、このスタンビードを興した黒幕の魔族だけだ!」
「後少しです。」
「頑張るー。」
「油断大敵です。」
「きばりやす。」
俺達は少し休憩を取り、更に奥に進んだ。
奥に居たのは、オーガキング1匹とオーガジェネラル2匹だった。しかし、この支配者級の3匹は少し気配が違っていた。
俺は、リン達に改めて出発の時にした支援系魔法を付与した。
「皆、オーガジェネラル2匹を任せるが気配が違う。油断するな!!」
「「「「分かりました!!!」」」」
リン達がオーガジェネラル2匹を誘き寄せ、オーガキングが孤立した所で向かった。
やはり、俺の読みは当たりこのオーガキングは強く、身体強化魔法の比率を一段階上げた。まだまだ余裕だが侮れない為、様子を見ながら攻撃を続けた。
リン達を見ると、苦戦しているが数の利を生かして戦っている。大丈夫だろう。
俺は無詠唱で「風乃弾丸」で牽制しながら眼や口等の急所を「雷撃弾」で狙いながら、斬撃を繰り返した。
数10分間戦う中で遂に隙を出し、眼を狙った「雷撃弾」が突き刺さった!
オーガキングが怯んだ所を、剣にも雷系魔力強化「雷刃」を付与して、オーガキングの首を斬り飛ばした。
リン達も、残ったオーガジェネラル1匹に止めを刺す所だった。
「砕け散れ!!『氷結凍牙』」
「突き抜けろ!!『裂風乃槍』」
「刺し貫け『岩撃連槍』」
「燃え晒せ!!『紅炎葬柱』」
リン達よ、幾ら何でもオーバーキル過ぎる。ちょっぴりオーガジェネラルに同情したよ。
俺達は、原形を残しているオーガキングとオーガジェネラルを始め、オーガの上位種や亜種を予め用意したマジックバックに収納していった。余り、連続は良く無いがリン達に各ポーションを渡し飲んで貰った。
俺達は王都に向かったオーク5000匹を対処する防衛戦参加者を心配したが、仮にも大国の冒険者達と王宮騎士団だ、大丈夫だろう。多分?
20分程の休憩が終了して、黒幕の魔族の事を考えていると、奥の方から、この場に不似合いな穏やかな表情をした男性の冒険者が現れた。
「いやー、見事です。強化されたキングやジェネラルを討伐するとは、正に『見事』と言う他ありません。」
「称賛は素直に受け取るが、何故、奥からのご登場だ?」
「判っておられるでしょう。」
俺達は戦闘体制を整えながら、ヤツの話に付き合う。
「そんなに慌てなくとも、準備の時間は用意しますよ。」
「それはどうも。そして、隠す気は無いのだな?」
「もう一度言います。判っておられるでしょう?」
「名前を聞いても良いかな?」
「ええ。構いませんよ。無意味になる可能性が高いですが。
私の名前は、『セディアス』と申します。短い間ですがよろしくお願い致します。」
俺はリン達を離れさせ、ヤツ、いや魔族セディアスに告げる。
「お前を討って、このスタンビードを終わらせる!!」
「貴方達の最後の時間です。最後の一瞬まで楽しみなさい。」
俺は短期決戦で挑んだ。セディアスが本気を出す前に倒さないと危険だと勘が告げてくる。
「どうしました?まだまだ行けるでしょう。私を退屈させないで欲しいですね。」
「それは悪かったな。安心しろ。これからだ!」
「それは良かった。」
俺は軽口を叩いているが、内心焦っていた。今の段階の俺では届かない可能性が有る。セディアスがまだ油断している内に押しきりたい所だ。
数分間の斬撃が繰り返す中、有り得ぬ方向から魔法が撃ち出された。
「雷撃弾!」
いつの間にか、リンがセディアスの右側斜め後方から、魔法を撃ち放った!
「なっ!?」
俺は、リンが作ってくれた好機を逃さず、武具召喚で龍王様から授けられた武器「龍鱗刀」と入れ替えて装備。流れで居合いに構え、身体強化魔法の比率を2倍に上げ、詠唱破棄で龍鱗刀に付与する。
「斬り刻め!!『瞬光閃斬』」
「覇っ!!!」
俺はセディアスに居合いからの三連斬を放ち、土を蹴り少し後方に下がり様子を見た。
セディアスは、灰色の煙の様になり、霧散しながら、俺に話し掛けた。
「素晴らしい戦いでした。私に止めを刺した武器といい。そして何よりも、まさか獣人の小娘に一撃を貰うとは、正に価千金の活躍です!
ご褒美に教えましょう。我々で、ある計画が立案された為、都市ミズナヤから我々魔族は手を引きます。」
「どういう事だ?その計画とは何だ?」
「それは勿論、内緒です。」
セディアスは、穏やかに笑いながら霧散した。
「リン、ありがとう。」
「リン、凄いー。」
「リン殿、素晴らしい一撃でした。」
「リンはん、偉かったで。」
「皆、お疲れ様。キツい戦いだったけど何とかなったよ。ちょっぴり長目に休憩したら、オーク掃討を始めよう。」
「「「「はい。」」」」
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。




