誕生会。そして、不穏な空気
リーナの華やかな誕生会。
しかし、運命が動き出す。
おかわりでもう1本行きます!
リーナの誕生会当日
俺達は午前中と昼食まではのんびり出来てた。が、昼食後から少し経つとメイドさん達が現れ素敵な笑顔の中、再び浴室へのドナドナが始まったよ。前回より更に念入りに洗われた。
もう、お嫁にいけない。と言いたくなる程に。そして、やはり出現した鼻息の荒いメイドさん!まだ、捕食されてないから魔法の使用は我慢したが次回は、……魔法行使を真剣に考えよう。
浴室からのドナドナが終わり、俺とリン達は別れて2つの部屋の中ではまたしても着せ替え人形にされた。まあ、今回は既に候補が用意されていた中から選ぶだけになった。
服の調整が終わるまでの間は、ユリアさんから、リーナの誕生会についての予習が始まった。
と、言っても今から俺達に宮廷の作法を全てを学ぶ事は出来ない為、最小限に留まめて本番はユリアさんが俺達に付くらしい。
俺的には保護者同伴の様な恥ずかしさが有るが、リーナの誕生会でヘマをしてリーナに迷惑掛けたく無いしな。
しかし、それでもユリアさんから受けた予習は3時間を超えていた。
衣装の調整は終わって着替えも終わり、後は誕生会の呼び出しを待つだけになって1時間ぐらい経つと、ノックの音がドアから鳴いた。
「はい。どうぞ。」
「セツナ様。及び、パーティーメンバーの皆様。御時間が来ましたので、会場に御案内致しますので私に付いて来て下さい。」
俺達はユリアさんに付いて行くと、一際豪華なドアの前に立つと勝手にドアが開いて、名前を呼ばれた。
「アルスラン町長代行セツナ様。同行者リン様。ラン様。セレン様。ミヤ様。の後来着です。」
俺達は貴族の花道の様な状態の人垣を歩き、国王と王妃とリーナと予め聞かされてた初対面の王子が2人が居る場所に行き、予習通りに挨拶を述べた。
「国王陛下、王妃様、王太子殿下、第2王子殿下。お招き頂き感謝致します。
リーナ=イバス=キリュウ王女殿下におかれましてはこの誕生会に招待を賜り感謝を。そして、誕生会を迎えられた事を御祝い申し上げます。」
「アルスラン町長代行様に同行者の皆様、ありがとうございます。この誕生会を心行くまでお楽しみ下さいませ。」
俺達は予習通りの挨拶を済ませ、ユリアさんの指示通りに壁際に寄り、俺達が居る場所に設置されているテーブルの上に置かれた料理に舌鼓を打っていた。
どうやら、来賓の紹介と挨拶は終わったようで、今はフリータイムみたいになっている。
暫く経つと、今日の主賓リーナが俺達に向かって来た。
「セツナ君にリン達、楽しめてる?」
「衣装に慣れない事と会場内に漂う香水が少々キツい事以外は楽しめている。」
「あはははは。それは気にしても仕方無いわ。」
俺達とリーナが楽しく談食(談笑?)をしていると派手さは無いが豪華な衣装を着た男性の貴族が近付いて来た。
「失礼。私の名前は、カイン=マハナ=アラバラドです。階級は公爵を賜っております。」
「アラバラド公爵様、無礼ですわよ。」
「おや、失礼致しました。アルスラン町長代行殿に、挨拶をせねばとつい気がせいで動いてしまいました。
アルスラン町長代行殿、また後程。」
「セツナ君にリン達、ごめんなさい。」
「気にして無いよ。」
「それにしても、アレはわざとだよね?」
「ええ。わざとよ。王族の私が話しているのに、割り込むなんて、何を考えているか解らないし怪しいわ。」
「リーナ個人としても、王族としても、あの公爵には注意した方が良いかもな。」
「ありがとう。そうするわ。それと、ごめんなさい。まだ挨拶廻りが終わってないの。また後でね。ユリアも頼むわね。」
「分かったよ。リーナ、また後で。」
「畏まりました。リーナ王女殿下。」
会場内の空気が山場を越え、大分ゆったりしていると、会場内を囲む様に気配が生まれ、武装した騎士達が雪崩込んで来て会場内を囲む。
「私はもう我慢出来ない。たった1年生まれるのが遅かっただけで、国王に成れないなんて!
だから、今の国王を廃し私が新たな国王に成る!!」
「カイン、何を言っている!?」
「黙れ!私が新たな国王に成り、私が国を動かす!
おっと動くな!王女殿下に万が一、傷が付いたら大変だろう。」
リーナは騎士の1人に拘束されていた。俺は騎士達の位置や伏兵の有無を確認して、こっそりとリン達に伏兵の位置を教えて、リン達は静かに移動し伏兵を仕止めていった。
俺は伏兵の気配の消失を機に行動を開始した。
「先程、ご挨拶に来られたアラバラド公爵様と思われますが、何故この様な愚行を?」
「決まっている!ただ、1年生まれが遅かっただけで、国王と成るべき者が国王に成れないなど、狂っている。私はその狂いを正す為に立ち上がった!!」
俺は公爵が口上を述べている間に、魔力強化した無詠唱の『風乃弾丸』を1人除いて騎士達全員に撃ち放った!
「「「「「ガッ!!」」」」」
「「「「グッ!?」」」」
「「「「ギッ!!!」」」」
俺は騎士達全員の眉間を撃ち抜き、公爵が意識を騎士達に向けた隙を突き、リーナを拘束していた騎士と、アラバラド公爵に雷系魔法を右肩に撃ち放った!!
『雷撃弾』
「グワッ!?」
「ウッ!?」
俺は少し格好つけて告げた。
「会場内の真なる騎士達よ。愚行に走った者共は沈黙した。直ちに行動を開始せよ!」
何か、王家一家は口を開けて動かないけど。まあ、最初に動いたのは俺だし、仕方無いよな。
俺の言葉に我に帰った騎士達は行動を開始して、アラバラド公爵に従っていた騎士達とリン達が仕止めた伏兵は、片付けられた。
国王の命令で、無関係と思われる貴族達や給仕係りの者達を下げさせ、会場に残ったのはリーナを拘束していた騎士と、アラバラド公爵だけになった。
「カインよ。そなたは聡明で有った筈だ。何故この様な愚行を犯した?」
しかし、アラバラド公爵は沈黙したままだった。
「……カインよ。何か思う所が有るなら申してみよ。」
アラバラド公爵の気配が、「白」から「黒」に変わった!?
「いやはや。難しいものですね。内側からこの者の淀んでいる想いを刺激してみたのですが、上手く行かず愚直に動き、結局は三文芝居を見せられるとは。」
「カインよ。何を言っている?」
「国王陛下、直ぐにその場から離れて!!」
俺達は、急いでアラバラド公爵と国王の間に入り、アラバラド公爵と距離を離し、リン達は国王の護衛に廻った。
「さて、三文芝居を見せられた中の人。出来ればその器を傷付けずに退出を願いたいのだけど、どうかな?」
「いやいや、三文芝居と云えども芝居は芝居。代金を支払うとしよう。貴様達の絶望の叫びによってな!」
アラバラド公爵だった者は、口から黒い液体が溢れだし、全身を包み外見が変化した。
外見は年配の魔導師風だが、目の部分が白い部分を含めて赤かった。
「さあ、始めましょう。貴様達の絶望に満ちた叫びをわたしに聞かせて貰います。」
「そういう訳には行かない。抵抗させて貰うよ。」
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